ハイラックスサーフのモデルチェンジ

ハイラックスサーフ復活の可能性~2026年秋か?6代目4ランナー登場

ハイラックスサーフ(北米名:4ランナー)が6代目へモデルチェンジ。本格的なSUVである同車の新型モデルは、ボディサイズはどう変化するのか、パワートレインはどうグレードアップするのか、日本で発売された時の価格などを予想します。

ハイラックスサーフ(4ランナー)モデルチェンジ遍歴 ── 6代目登場、日本復活の行方は

ベージュのボディカラーが似合う2024年フルモデルチェンジの4ランナー TRD PRO

トヨタのハイラックスサーフは、日本では2009年に販売を終えたものの、北米では「4ランナー(4Runner)」として進化を続けてきた本格SUVです。初代から5代目までは概ね6〜7年周期でフルモデルチェンジを重ねてきましたが、5代目から6代目までは約15年もの間隔が空きました。ここでは新しい動きから順に、6代目の中身、日本復活をめぐる最新状況、そして初代までの歩みを整理していきます。記事の後半では、先代(5代目)のスペックやルーツ、価格の見通しをまとめます。

2024年:6代目へフルモデルチェンジ(北米)── V6を廃し2.4Lターボ+ハイブリッドへ

北米トヨタは2024年4月9日、6代目となる新型4ランナーを世界初公開しました。米国での発売は2024年秋以降(2025年モデル)で、車両は日本のトヨタ田原工場で生産されます。約15年ぶりの全面刷新となる6代目は、初代・2代目へのオマージュとしてルーフ上まで回り込む「ラップオーバー」クォーターガラスを復活させるなど、往年のサーフらしさも取り入れたデザインが特徴です。

プラットフォームは、ランドクルーザーやタコマ、タンドラ、セコイアと共通のラダーフレーム系「TNGA-F」を採用。パワートレインは2.4L直列4気筒ターボ「i-FORCE」(278ps/430Nm)と、そのハイブリッド版「i-FORCE MAX」(326ps/630Nm)の2本立てで、いずれも8速ATと組み合わされます。歴代の魅力だったV6エンジンはこの世代で姿を消しました。オフロード志向の「TRD PRO」や新設の「トレイルハンター」といった特別なグレードも設定され、上級グレードには3列シート(7人乗り)も用意されています。ボディサイズはおおむね全長4,950mm・全幅1,990mm・全高1,824mm・ホイールベース2,850mm前後と、先代より大型化しました。なお2024年のSEMAショーでは、脱着式ルーフを備えた「4ランナー TRD サーフコンセプト」も披露され、初代サーフへの敬意を感じさせる一台として話題を集めています。

日本再導入は「未確定」── 復活の噂と米国車の逆輸入方針

6代目の登場を受け、日本での「ハイラックスサーフ復活」を期待する声が高まっています。2025年秋以降は、「2026年秋に17年ぶりで国内導入されるのでは」といった、具体的な時期にまで踏み込んだ噂も聞こえてくるようになりました。背景にあるのは、米国で生産したトヨタ車を日本へ逆輸入する動きや、ハイラックス(ピックアップ)自体も日本市場への再投入が控えていること、そしてランドクルーザー250/70といったラダーフレームSUVの好調ぶりです。

もっとも、本稿執筆時点(2026年7月)で、トヨタからの正式な発売告知は確認できていません。ボディサイズや性格がランドクルーザー250と近く、社内での棲み分けが課題になるのでは、との声も依然として残ります。現段階では「期待は高まっているが、公式には未確定」と捉えておくのが妥当でしょう。

先代(5代目・海外仕様4ランナー)のスペックとルーツ

エクステリア

ハイラックスサーフは北米で4ランナーとして販売され大ヒット。大胆で迫力ある佇まいが魅力です

本格志向のSUVである先代4ランナーのエクステリアは、華美な装飾に頼るタイプではありませんが、大径タイヤと存在感のあるホイール、張り出したフェンダー、全体に四角く踏ん張ったフォルムが、ずっしりとした安定感を生み出していました。初代から数えて30年以上、あらゆる路面でドライバーを支えてきたタフな車体は、世代を重ねるたびに進化を遂げてきました。

4ランナーは本格アウトドア派も納得の高い走破性が持ち味です

頑丈な車体がもたらす安心感は、まとまった休日にいつもより刺激的なアウトドアへ出かけたくなる、そんな気持ちにさせてくれます。

インテリア

北米市場で販売されていた4ランナーのインパネ

先代4ランナー(北米仕様)のインテリアで目を引いたのは、視認性の高い6.1インチのタッチスクリーンディスプレイが備わっていた点です。昼夜を問わず表示情報が見やすい設計となっていました。

北米市場で販売されていた4ランナーの内装

北米市場に合わせた広い車内は、2列目や3列目を倒すことで車中泊などの使い方にも対応。冷えた身体に嬉しいシートヒーターや、開閉できるサンルーフも海外で好評でした。

パワートレイン

先代の中心となったのは、V型6気筒の自然吸気エンジンでした。下表は当時紹介されていた諸元です(数値は出典によって差があるため、参考値としてご覧ください)。前述のとおり、現行6代目ではこのV6が廃止され、2.4L直4ターボとハイブリッドへと置き換わっています。

先代(5代目)4ランナーのパワートレイン(参考値)
エンジンの種類 V型6気筒DOHC
排気量 4L
最高出力 201ps/5,600rpm
最大トルク 377Nm/4,800rpm
トランスミッション 5AT
駆動方式 4WD

ボディサイズ

先代4ランナーのボディサイズは下表のとおりで、日本の大型SUVに相当する堂々たる体格でした。現行6代目はこれよりさらに大型化しており、日本の道路事情への適合が導入論議のポイントになっています。

先代(5代目)ハイラックスサーフ(4ランナー)のボディサイズ
全長 4,823mm
全幅 1,925mm
全高 1,816mm〜1,885mm
ホイールベース 2,789mm
車両重量 1,996kg〜2,180kg

ルーツはピックアップトラック

日本でも2017年に復活したハイラックス(ピックアップ)を源流に持つサーフは、日本のRVブームを牽引した伝説的SUVです

日本では4代目を最後に2009年で販売を終えたハイラックスサーフは、もともとピックアップトラック・ハイラックスから派生し、1983年に登場した車です。荷台部分にFRP製のシェルを架装してミニRV仕立てにするという成り立ちは、初代から6代目まで、タコマなどのピックアップと基本構造を共有する現在にも受け継がれています。

なお、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で主人公マーティが憧れたのは、黒いトヨタのSR5(4WDピックアップ)でした。ハイラックスサーフそのものではありませんが、当時の北米におけるトヨタ・ピックアップ人気を象徴する一台であり、そこから派生したサーフ/4ランナーの人気を後押しした面もあります(ハイラックスの事実上の後継として北米で登場したピックアップが「タコマ」です)。

ハイラックスサーフは、悪路での高い安定性とタフな車体が魅力の本格SUVです。日本では大型セグメントに分類され、街中中心の国内事情には必ずしも合わず販売が伸び悩み、ランドクルーザープラドに吸収される形で国内販売を終えました。一方、北米などでは根強い人気を保ち続け、2024年に6代目へと世代交代を果たしています。

日本で復活した場合の価格帯(予想)

先代4ランナーの北米価格帯は、おおむね400万〜500万円台とされていました。現行6代目では米国のベースグレードSR5で約4万1,570ドル(およそ600万円)からとされ、価格帯は上昇しています。仮に日本へ導入された場合、各メディアの予想では標準グレードで500万〜600万円台、上級グレードで800万円前後まで幅を持たせる見方が出ています。いずれも公式発表前の予想であり、実際の価格はランドクルーザー250との棲み分け次第で変わってくるとみられます。安全装備についても、現行モデルには最新世代のトヨタ セーフティ センスが搭載されており、往年のパッケージとは内容が異なります。

ハイラックスサーフのモデルチェンジ遍歴

初代 N60系 1983年〜1989年(前身はウィネベーゴ・トレッカー)

前身は、米国のコーチビルダー、ウィネベーゴがトヨタのピックアップにFRP製シェルを架装した「ウィネベーゴ・トレッカー」(1981年〜)です。これを取り込む形で、1983年10月に米国で「4Runner」として、1984年5月に日本で発売されました。日本仕様は当初4ナンバーのライトバン扱いで、2.0Lガソリン(3Y型)と2.4Lディーゼル(2L型)を用意し、同年11月にはターボディーゼル(2L-T型)を追加。1986年8月のマイナーチェンジで、日本仕様に5ナンバー登録とAT、そしてワゴンタイプが加わりました。なお、ハイラックスサーフは設計を日野自動車が主導し、開発・生産を日野とトヨタが共同で担った車種です。

2代目 N130系 1989年〜1995年

1989年5月のフルモデルチェンジで登場。北米の輸入関税変更で2ドアの免税メリットが薄れたこともあり、従来の2ドアに加えて4ドアボディを追加しました。日本仕様は4WDのみ(北米の4ランナーには2WDも設定)。1990年8月の一部変更でV型6気筒3.0L(3VZ-E)を追加してサーフ初の3ナンバー車が登場し、1991年8月のマイナーチェンジで背面スペアタイヤ付き3ナンバー車や上級グレード「SSR-G」を設定。以降も「SSR-X/SSR-Vワイドボデー」系の特別仕様車を数多く展開し、1994年には発売10周年記念車も限定販売しました。1995年12月に3代目へ移行しています。

3代目 N180系 1995年〜2002年

1995年12月に登場。1996年7月に「SSR-G」のディーゼルターボ車へワイドボディを追加、1997年1月に特別仕様車「SSR-Xリミテッド ワイドボデー」を設定しました。1998年8月のマイナーチェンジでは初のFR車「スポーツランナー」を追加。2000年7月のマイナーチェンジでエンジンを変更しMTを廃止、「2.7 SSR-V」を追加しました。2001年5月には特別仕様車「SSR-V ブラックナビゲーター」を発売し、2002年11月に4代目へと引き継がれています。

4代目 N210系 2002年〜2009年(日本仕様の最終世代)

2002年11月に登場し、ランドクルーザープラドと多くのメカニズムを共有しました。2004年8月に全車エンジンイモビライザーを標準化する一部改良、2005年7月のマイナーチェンジでエンジンを変更しディーゼルを廃止、特別仕様車「LIMITED」を設定。2006年8月にはトヨタ店60周年記念の特別仕様車「SSR-Xリミテッド60thスペシャルエディション」、2007年6月にも一部改良と特別仕様車「リミテッド」を投入しました。そして2009年7月、ランドクルーザープラドに統合される形で日本国内販売を終了し、26年の歴史に区切りをつけています。

5代目 N280系 2009年〜2024年

2009年のフルモデルチェンジで登場し、この世代から日本国外専売の「4ランナー」となりました。4代目にあった4.6L V8(2UZ-FE)が廃止され、2.7L(2TR-FE)と4.0L V6(1GR-FE)の構成に整理されています。北米市場を中心に長く販売され、2024年に6代目へバトンを渡すまで現役を続けました。

6代目 2024年〜(海外専売)

2024年4月に世界初公開され、TNGA-Fプラットフォームと2.4Lターボ/ハイブリッドを採用。TRD PROやトレイルハンターなどオフロードに特化したグレードも設定されました。日本仕様の正式発表は現時点でありません。

ハイラックスサーフ(4ランナー)のモデルチェンジ遍歴
世代 販売期間
初代 N60系 1983年〜1989年
2代目 N130系 1989年〜1995年
3代目 N180系 1995年〜2002年
4代目 N210系 2002年〜2009年
5代目 N280系 2009年〜2024年
6代目 2024年〜

まとめ ── 6代目の登場で高まるハイラックスサーフ日本復活への期待

ハイラックスサーフは、2009年の国内販売終了後も中古市場で高い人気を保ち、逆輸入車として4ランナーを手に入れるユーザーもいます。SUV需要の拡大を背景に、トヨタはランドクルーザー70やハイラックスといった海外モデルを次々と日本へ呼び戻してきました。2024年に6代目4ランナーが登場し、米国製車の逆輸入方針も伝えられるなか、ハイラックスサーフの日本復活を望む声はかつてなく高まっています。正式発表はまだですが、今後のトヨタの動きから目が離せません。