エルグランドのマイナーチェンジ

エルグランドがマイナーチェンジでフロントを刷新 e-POWERやプロパイロットは設定されず

エルグランドのマイナーチェンジは2020年10月12日に実施。インテリジェントエマージェンシーブレーキなどの安全装備を追加して、テコ入れを行います。姉妹車のクエストは北米で販売終了していますが、日本市場のエルグランドはモデルチェンジが行われるのでしょうか?

エルグランドがマイナーチェンジでフロントを刷新 e-POWERやプロパイロットは設定されず

エルグランドが2020年10月にマイナーチェンジ フロントグリルなど内外装を刷新して新色も追加

日産が販売する高級ミニバンのエルグランドは2010年にフルモデルチェンジして3代目モデルが発売しており、2014年にマイナーチェンジが行われ2016年に一部改良が行われたきり毎年特別仕様車は発売していますが手を加えられていませんでした。

2018年12月13日に行われたマイナーチェンジの一部改良で、インテリジェントクルーズコントロールなどが上級グレードに全て標準装備になるほか、全てのグレードで装備されていないインテリジェントエマージェンシーブレーキや車線逸脱防止警報などを装備し、安全面を強化。

2020年10月にはフロントグリルを含むエクステリアやインテリア、ボディカラーにも新色を追加して、イメージを刷新するビッグマイナーチェンジを行います。これまでのマイナーチェンジの内容と、2020年に行われるマイナーチェンジの内容を解説します。

エルグランドが2022年11月1日に抗菌シートを標準装備する改良へ 4代目フルモデルデルチェンジは2023年に持ち越しか

2022年マイナーチェンジしたE52型エルグランドのエクステリア2023年にE53型へのフルモデルチェンジが期待されるエルグランド

2022年にビッグマイナーチェンジを行ったエルグランドが2022年11月1日に改良を実施。
内容は騒音規制や排ガス規制の法規対応がメインの小規模な改良で、エクステリアやインテリアの変更はなく、グレード整理なども行われません。

ほかには、フロントグリルやステアリングなどに配置するNISSANエンブレムをノートなどと同じ新世代のものに変更、インテリアではシートに抗菌加工をプラスします。
販売価格は3,799,400円から5,679,300円で、小変更ながら約10万円ほど上昇しています。

エルグランドは2022年から2023年頃にフルモデルチェンジを行う予想がありましたが、今回の改良により2023年冬頃に4代目のE53型へモデルチェンジする可能性が高くなったと考えます 。
2022年はミドルサイズミニバンのセレナもフルモデルチェンジすると噂されているため、日産のミニバンラインナップが一新するかもしれません。

エルグランドのマイナーチェンジを公式発表 2020年10月12日に行われる改良で内外装を刷新してボディカラーも追加

新型エルグランドのエクステリア2020年10月にマイナーチェンジする新型エルグランド

エルグランドが遂にマイナーチェンジを実施。内容はエクステリアやインテリアの刷新で、その他にもボディカラーの追加や安全装備の強化も含まれます。

フロントグリルにセレナと同じようなデザインのVモーショングリルを採用、インテリアのナビゲーションシステムは10インチにサイズアップしています。
安全装備には安全装備360°セーフティアシストを新たに採用しますが、e-POWERやプロパイロットの設定はありません。

インテリアカラーは、「グランドブラック」と「ブラック×ダークベイブラウン」の2種類が用意されています。
ボディカラーは新色のディープクリムゾンを含む5色をラインナップしています。

2020年新型エルグランドのボディカラー

  • ディープクリムゾン×ミッドナイトブラック 2トーンカラー
  • ディープクリムゾン
  • ミッドナイトブラック
  • ピュアホワイトパール
  • ダークメタルグレー
  • ディープクリムゾン×ミッドナイトブラック 2トーンカラーの新型エルグランドディープクリムゾン×ミッドナイトブラック 2トーンカラー
  • ディープクリムゾンの新型エルグランドディープクリムゾン
  • ミッドナイトブラックの新型エルグランドミッドナイトブラック
  • ピュアホワイトパールの新型エルグランドピュアホワイトパール
  • ダークメタルグレーの新型エルグランドダークメタルグレー

グレード構成は現行の30種類から大幅に減り、12グレードにまとめられます。乗員数は従来と変わらず3列7人乗りと、3列8人乗りを用意します。
販売価格は3,694,900円から5,351,500円になっています。

2020年エルグランドの販売価格
グレード 駆動方式 乗車人数 販売価格
250ハイウェイスターS 2WD(FF) 7名 3,694,900円~
4WD 3,991,900円~
250ハイウェイスターS 2WD(FF) 8名 3,694,900円~
4WD 3,991,900円~
250ハイウェイスターS
プレミアム
2WD(FF) 7名 4,495,000円~
4WD 4,746,500円~
350ハイウェイスターS 2WD(FF) 7名 4,478,100円~
4WD 4,775,100円~
350ハイウェイスターS 2WD(FF) 8名 4,478,100円~
4WD 4,775,100円~
350ハイウェイスターS
プレミアム
2WD(FF) 7名 5,054,500円~
4WD 5,351,500円~

日産エルグランドにエレガントで存在感のある特別仕様車「ハイウェイスター ジェットブラックアーバンクロム」が再登場!

エルグランドのジェットブラックアーバンクロームの外装エルグランド「Jet Black Urban CHROME」のエクステリア

エルグランドのジェットブラックアーバンクロームのホイールジェットブラックアーバンクロムはダークグラファイトフィニッシュの18インチホイールを装着

エルグランドの特別仕様車「ハイウェイスター ジェットブラックアーバンクロム」が2020年1月29日より発売します。ジェットブラックアーバンクロムは元々2018年2月にも販売されていた人気モデルで、復活を希望するユーザーの声に応えて再販が決定しました。

今回販売されるのは「350 ハイウェイスター ジェットブラックアーバンクロム」と「250 ハイウェイスター S ジェットブラックアーバンクロム」の2グレードでそれぞれ2WDと4WDがラインナップ。価格は4,373,600円からです。

ジェットブラックアーバンクロムのメッキフロントグリルとフォグランプフィニッシャーは漆黒の特別デザインとなっていて、足元には18インチのダークグラファイトフィニッシュアルミホイールを装備します。

エルグランドのジェットブラックアーバンクロームのシートエルグランド「Jet Black Urban CHROME」のシート

エルグランドのジェットブラックアーバンクロームのコックピットエルグランド「Jet Black Urban CHROME」のコックピット周り

プレミアムタンレザーを贅沢に使用したジェットブラックアーバンクロムのインテリアシート。ラグジュアリーな雰囲気漂う車内が、ドライバーの所有欲を刺激します。
ステアリングホイールやシフトノブにはシート同色のタンカラーのステッチがあしらわれています。

エルグランドの一部改良マイナーチェンジで自動ブレーキや車線逸脱防止警報などの安全支援装備を搭載

2018年12月にマイナーチェンジを行うエルグランドマイナーチェンジで自動ブレーキなど安全面が強化されインテリジェントクルーズコントロールも標準装備

2018年12月13日に行われる一部改良のマイナーチェンジでは、エルグランドに搭載されていない自動ブレーキや車線逸脱警報が装備され、安全面の強化が行われました。ほかにも、上級グレードの350でもメーカーオプションになっているインテリジェントクルーズコントロールなどは標準装備しました。

エルグランドの一部改良で追加される装備

  • インテリジェントエマージェンシーブレーキ
  • LDW(車線逸脱警報)
  • インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)
  • 進入禁止標識検知
  • ハイビームアシスト

エルグランドのリアビューとインテリアエルグランドのリアビューとインテリア

現在のエルグランドには自動ブレーキであるインテリジェントエマージェンシーブレーキが搭載されていないだけではなく、車線逸脱警報や車線逸脱防止システムのインテリジェントLIが搭載されていません。下位モデルのセレナには自動ブレーキだけではなく、プロパイロットも搭載されているのに高級モデルのエルグランドには搭載されていないのは販売台数が伸びない原因の1つになっていると考えます。

エルグランド(E52)のマイナーチェンジを振り返ってみよう

エルグランドはトヨタのアルファード・ヴェルファイアのライバル車として2010年にモデルチェンジを行いE52の3代目が誕生しました。ボディサイズは全長4,915mm・全幅1,850mm・全高1,805mmの長さは5メートルにも迫るLサイズミニバンです。

エルグランドのボディサイズ
全長 4,975mm
全幅 1,850mm
全高 1,815mm
室内長 3,025mm
室内幅 1,580mm
室内高 1,300mm
ホイールベース 3,000mm
トレッド前 1,600mm
トレッド後 1,600mm
最低地上高 150mm
乗員定員 7~8人
最小回転半径 5.7m

ライバルであるアルファードよりも全長が長いですが、全高はアルファードの1,950mmより低く低重心なフォルムです。見た目の大きさでいうと全高が低いエルグランドは、全高が2m近くあるアルファードの迫力に負けてしまいます。ただし、エルグランドは設計が2010年のモデルですので、次期モデルチェンジがあればアルファードに近い全高になり迫力のあるモデルになるのではないかと考えます。

エルグランドのマイナーチェンジ年表

  • 2010年8月 エルグランドのモデルチェンジでE52型へ
  • 2011年10月 ライダーハイパフォーマンススペックがE52型へ
  • 2011年11月 一部改良で移動物検知のアラウンドビューモニター搭載
  • 2012年11月 一部改良で踏み間違い衝突防止アシスト(駐車枠検知)搭載
  • 2014年1月 マイナーチェンジでフェイスリフトを実施
  • 2014年12月 特別仕様車「アーバンクロム」発売
  • 2016年8月 特別仕様車「ライダー “AUTECH 30th Anniversary”」発売
  • 2016年12月 特別仕様車「ハイウェイスター ホワイトレザーアーバンクロム」発売
  • 2018年1月 特別仕様車「ハイウェイスター ジェットブラックアーバン」発売
  • 2018年12月 一部改良で自動ブレーキなどの安全装備を強化

E52エルグランドは2010年に販売を開始し、2014年にマイナーチェンジを行いフェイスリフトのてこ入れを行いましたが、それ以降特別仕様車を発売しているのみで大きな改良は行われていません。ノートやセレナなどの主要車種には装備されているインテリジェントエマージェンシーブレーキは搭載されておらず安全面で不安が残ります。

そこで、2018年12月に行われたマイナーチェンジ(一部改良)でインテリジェントエマージェンシーブレーキやインテリジェントLIを搭載し安全面を強化して巻き返しを図ります。

2018年マイナーチェンジ後のエルグランドの販売価格一覧
グレード 駆動方式 価格
250XG 2WD 3,318,840円~
4WD 3,610,440円~
250ハイウェイスターS 7人乗り 2WD 3,531,600円~
4WD 3,823,200円~
250ハイウェイスターS 8人乗り 2WD 3,531,600円~
4WD 3,823,200円~
250ハイウェイスターS アーバンクロム 7人乗り 2WD 3,812,400円~
4WD 4,104,000円~
250ハイウェイスターS アーバンクロム 8人乗り 2WD 4,104,000円~
4WD 3,823,200円~
250ライダー 7人乗り 2WD 4,331,880円~
4WD 3,823,200円~
250ライダー 8人乗り 2WD 3,943,080円~
4WD 4,623,480円~
250ハイウェイスタープレミアム 2WD 4,272,480円~
4WD 4,564,080円~
250ライダー ブラックライン 2WD 4,310,280円~
4WD 4,601,880円~
250ハイウェイスタープレミアムアーバンクロム 2WD 4,477,680円~
4WD 4,769,280円~
350ハイウェイスター 7人乗り 2WD 4,261,680円~
4WD 4,553,280円~
350ハイウェイスター 8人乗り 2WD 4,261,680円~
4WD 4,553,280円~
350ハイウェイスター アーバンクロム 7人乗り 2WD 4,466,880円~
4WD 4,758,480円~
350ハイウェイスター アーバンクロム 8人乗り 2WD 4,466,880円~
4WD 4,758,480円~
350ライダー 2WD 4,963,680円~
4WD 5,255,280円~
350ライダー ブラックライン 2WD 4,942,080円~
4WD 5,233,680円~
350ハイウェイスタープレミアム 2WD 5,445,360円~
4WD 5,736,960円~
350ハイウェイスタープレミアムアーバンクロム 2WD 5,650,560円~
4WD 5,942,160円~
350VIP 2WD 6,274,800円~
4WD 6,566,400円~
350VIP パワーシートパッケージ 2WD 7,873,200円~
4WD 8,164,800円~

新型エルグランドは発売されずに販売終了か?姉妹車のクエストは北米市場で終売

エルグランド

エルグランドは日産の高級ミニバンとして2010年より販売されていますが、セレナなどに搭載されているインテリジェントエマージェンシーブレーキは搭載されていませんでした。そこで、2018年12月に一部改良を行い自動ブレーキのほかに車線逸脱警報などを装備し安全面での強化を行っています。

新型エルグランドのモデルチェンジは2019年以降に行い発売すると予想しますが、販売不振による低調が続けばフルモデルチェンジは行われず販売終了となる可能性も否定できません。実際に姉妹車であるクエストは北米と中国市場で販売していましたが、2016年12月にはメインターゲットの北米市場で販売を終了しています。

今回の一部改良でエルグランドの売上が回復しなければモデル整理で販売終了となる可能性もあり、エルグランドがモデルチェンジするかどうかの踏ん張りどころとなりそうです。