シャトルはフルモデルチェンジせず2022年に廃止 モデルチェンジの噂やスペック紹介
シャトルはホンダが販売する5ナンバーのコンパクトカーです。ガソリン仕様車とハイブリッド仕様車がありますが、販売台数の8割以上がハイブリッドという内訳になっていました。
廃止前に予想されていたフルモデルチェンジでは、シャトルのハイブリッド仕様車のエンジンを従来のエンジンから、フィットが搭載する2モーター式の最新型e:HEVを採用、安全装備のホンダセンシングも、自動運転の実現に向けさらなるアップグレードすると考えられていました。
人気のコンパクトカー「シャトル」のエクステリア・インテリア・パワートレイン・燃費性能など解説します。
シャトルはモデルチェンジせず2022年8月に生産終了
シャトルが2022年4月に受注停止して2022年8月生産終了。SUVが車の販売台数を牽引するなか、シャトルのようなステーションワゴンタイプのモデルはあまり売れ行きがよくありません。
トヨタでもプリウスαを廃止するなど、ステーションワゴン離れが加速しているため、シャトルの生産終了も仕方がないのかもしれません。
2022年のホンダはステップワゴンのフルモデルチェンジや、同じく廃止になるCR-Vの後継として新型ミドルサイズSUVのZR-Vを投入します。
シャトルの後継車種の投入はないため、今後はSUVやミニバンに力を注ぐ展開になります。
シャトルのフルモデルチェンジは2022年4月頃か 5ナンバーキープで使い勝手の良い一台に
シャトルのフルモデルチェンジについての情報を入手しました。
次期型が登場するのは2022年以降(6月頃が有力)になるという噂があり、ベースとなるフィット(クロスターを除く)と同じく5ナンバーサイズを維持する可能性が高いと考えます。車名もフィットシャトルに戻り、販売台数もフィットと統合すると噂されています。
予想画像では、エクステリアにメッキ加飾を多用することで、上質かつラグジュアリーなデザインに進化。シャープなヘッドライトは健在で、インテリアについても居住性とデザイン性を両立したものとなるでしょう。
また、安全装備も新型フィットに搭載された最新式のホンダセンシング(Honda SENSING)を採用。より高精度な衝突軽減ブレーキや誤発進制御機能など、多彩な機能を備えると考えられます。
パワートレインはフィットと共有し、1.5L直列4気筒+2モーターのハイブリッドシステムか、2.0Lのハイブリッドシステムの「e:HEV」を設定。大幅な燃費性能の向上が期待されます。
また、ステーションワゴンの市場が縮小していることから、より大きなSUV市場へ投入できるよう、最低地上高を上げたクロスオーバーに変化させる、という情報もあるので楽しみなモデルになりそうです。
シャトルのモデルチェンジ時期は2022年以降になると予想
シャトルは2011年6月16日に2代目フィットをベースに開発した派生車種「フィット シャトル」の後継車種で、2015年に販売開始しました。
5ナンバー規格の全幅を持ちながらフィットよりも室内拡充したステーションワゴンのボディタイプで、フィットをより広く便利に使いたいユーザーの声に応えるように商品化しました。
2015年5月に発売したシャトルは2016年8月に一部改良を行い、2017年の一部改良では安全装備のホンダセンシングを全タイプに標準装備しました。2018年には仕様変更でボディカラーの整理を行っています。毎年のように改良を重ねるシャトルですが、マイナーチェンジは一度も行っていないのが特徴で、2022年にフルモデルチェンジを行うと考えます。
シャトル | シャトルハイブリッド | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD(FF)/4WD | |
全長 | 4,400mm | |
全幅 | 1,695mm | |
全高 | FF:1,545mm/4WD:1,570mm | |
ホイールベース | 2,530mm | |
室内長 | 1,925mm | |
室内幅 | 1,450mm | |
室内高 | 1,290mm | |
車両重量 | 1,190kg | |
最小回転半径 | 4.9m | |
最低地上高 | FF:130mm/4WD:145mm | |
総排気量 | 1.496L | |
エンジン最高出力 | 97KW(132PS)/6,600rpm | 81KW(110PS)/6,000rpm |
エンジン最大トルク | 155Nm(15.8kgm)/4,600rpm | 134Nm(13.7kgm)/5,000rpm |
モーター最高出力 | – | 22KW(29.5PS)/1,313-2,000rpm |
モーター最大トルク | – | 160Nm(16.3kgm)/0-1,313rpm |
乗車定員 | 5名 | |
JC08モード燃費 | 22.0km/L | 34.4km/L |
販売価格 | 1,770,120円~ | 2,080,080円~ |
次期シャトルのパワートレインは新型フィットと同じ2モーターのe:HEVを採用して燃費性能が向上
モデルチェンジする次期シャトルは現在のパワートレインをスペックアップして、新型フィットと同じハイブリッドシステムのe:HEVを採用すると考えます。
ハイブリッドシステムe:HEVは、レンジエクステンダーEVの日産のeパワーに近いシステムで、殆どの走行をモーターに任せることができます。
2モーターのe:HEVを搭載している車種は2020年2月にフルモデルチェンジしたフィットで、国内外からも評判の高いハイブリッドシステムのため、次期シャトルの走破性能や燃費性能も期待できます。
シャトルの安全装備ホンダセンシングもグレードアップして販売価格も上昇
シャトルの2022年のフルモデルチェンジでは、安全装備ホンダセンシングもアップグレードすると予想します。ホンダセンシングはミリ波レーダーと単眼カメラを使い、最新のトヨタセーフティセンスと同等の夜間の歩行者を検知するタイプが、2018年にN-VANから実装されています。
2022年には自動運転支援技術も発達することから、ホンダでは2025年までに自動車専用道路(高速道路)などの特定の場所で完全自動運転の確立を目指すことを公表しています。
シャトルは自動運転の過渡期にフルモデルチェンジを受ける予定のため、自動運転支援に繋がる安全装備のホンダセンシングも2021年のものより格段に進化したバージョンを搭載すると考えます。
特定の場所で緊急時以外をシステムがコントロールする自動運転レベル3相当の運転支援技術、これに伴う進化したホンダセンシングを搭載すると予想します。
新型シャトルは同じステーションワゴンのジェイドと統合する可能性も
ホンダのステーションワゴンはシャトル、ジェイドの2車種あります。ジェイドに比べるとシャトルはコンパクトクラスのためボディサイズは小さいですが、フィットと同じセンタータンクレイアウトを採用するため広い室内を確保しています。
販売台数は2015年5月の発売から堅調な数字を維持、月販目標3,000台で2015年と2016年は目標以上を販売していました。しかし2017年9月には月販目標を2,500台に下降修正しましたが、2017年と2018年は目標には届いていません。
年度 | 2018年 | 2017年 | 2016年 | 2015年 |
---|---|---|---|---|
1月 | 2,415台 | 2,597台 | 3,491台 | – |
2月 | 2,716台 | 2,503台 | 4,448台 | – |
3月 | 3,360台 | 3,935台 | 5,243台 | – |
4月 | 2,600台 | 1,496台 | 2,674台 | – |
5月 | 2,750台 | 1,505台 | 2,880台 | 2,938台 |
6月 | 2,424台 | 2,553台 | 3,768台 | 5,322台 |
7月 | 1,282台 | 2,044台 | 4,933台 | 4,454台 |
8月 | 797台 | 2,034台 | 3,189台 | 4,775台 |
9月 | 1,712台 | 2,495台 | 4,079台 | 6,273台 |
10月 | 3,077台 | 2,423台 | 2,636台 | 4,213台 |
11月 | 3,323台 | 2,285台 | 2,775台 | 4,027台 |
12月 | 2,333台 | 2,241台 | 2,398台 | 2,990台 |
合計 | 28,789台 | 28,111台 | 42,514台 | 34,992台 |
同じステーションワゴンのジェイドは2018年に5人乗り仕様を追加して販売台数を回復しましたが、月販目標500台のため元々の需要は少ないです。
次期シャトルのフルモデルチェンジでは、ステーションワゴンの需要をひとまとめにするべく、シャトルとジェイドを統合する可能性が高いと考えます。
スペースシャトルになぞらえて命名されたシャトルのモデルチェンジ遍歴
シャトルはホンダが販売していた5ナンバーのステーションワゴンで、フィットシャトルの後継車種です。5ナンバーのハイブリッドのステーションワゴンでは初の4WDの設定もあります。パーキングブレーキはフィットやグレイスと違い、フットリリース式になっています。
シャトル GK8/9型(ガソリン車) GP7/8型(ハイブリッド車):2015年~2022年
2015年5月、「では、美しい人生を」をキャッチコピーに、シャトルがデビューしました。ハイブリッドモデルは「HYBRID」「HYBRID X」「HYBRID Z」の3グレードで、ガソリンモデルは「G」のみとなります。同年12月、特別仕様車「STYLE EDITION」を発売すると共に、既存モデルの仕様変更も実施。
2016年8月、一部改良。「HYBRID X」と「HYBRID Z」に特別仕様車「STYLE EDITION」の特別装備品を標準装備とし、ボディカラーの追加も実施されました。
2017年9月、一部改良で安全性能を強化。
2018年8月、仕様変更でボディカラーに新色を追加。
2019年5月にマイナーチェンジを実施。「大切を知る人の。」をキャッチコピーに安全性能を強化。
2022年11月、販売終了で、ホンダはシャトルを最後にステーションワゴンのラインナップが消滅することになりました。
シャトルのモデル | 販売年表 |
---|---|
GK8/9型(ガソリン車) GP7/8型(ハイブリッド車) |
2015年~2022年 |
シャトルはモデルチェンジせず廃止に 今後は最新の自動運転支援技術を搭載した新型シャトルに期待
シャトルは2022年に廃止されましたが、もし復活してモデルチェンジする時期には自動運転技術が今よりも注目され、実用化されている可能性も考えられます。ホンダが2025年に実現を目指す自動運転レベル4も身近に迫り、新たな法整備も始まります。
他にもガソリンエンジンで走る自動車から、電気を動力源にする電気自動車(EV)に完全移行するかもしれません。新型シャトルはエンジンを廃止したEVになり、自動運転レベル4相当の技術を搭載した未来の車に生まれ変わる可能性もあるでしょう。