ジェイドのフルモデルチェンジ最新情報 モデルチェンジ時期や廃止の噂を検証
ジェイドはホンダが販売するステーションワゴンで、2013年に中国市場で販売を開始して、2年後の2015年に日本市場で発売されました。ストリームの後継車種で運動性能の高さや3列仕様で最大6人乗れる個性も魅力です。
ジェイドのフルモデルチェンジ時期について、エクステリアやインテリア・燃費性能や安全装備などにどのような変更があるのか解説します。またジェイドが生産終了して廃止するという噂なども検証します。
ジェイドが2020年7月に生産・販売終了 希少な6人乗りステーションワゴンが消滅
ジェイドが生産終了しました。終了時期は2020年7月で、後継モデルの予定もなく役割をコンパクトミニバンのフリードに引き継ぎます。ジェイドは2013年に中国で販売され好調なセールスを記録、日本市場では2015年から発売されていますが、販売台数は振るわず苦戦していました。
ロールーフの3列シートで、3列目の座席は狭く使い物にならない、という声も聞こえていたため、2018年に中国市場で販売する2列5人乗りモデルを投入。 それでも販売台数は伸びず、生産終了になりました。
ジェイドが生産終了する前に噂されたフルモデルチェンジの噂
ジェイドは2020年に販売終了するまでに噂されたモデルチェンジの情報や、廃止などの情報についてまとめています。安全装備のホンダセンシングのアップデートや、次世代ハイブリッドシステムe:HEV搭載の噂など、期待されたジェイドのフルモデルチェンジについてです。
ジェイドのモデルチェンジ時期は2021年から2022年になると予想
ジェイドのフルモデルチェンジ時期は2021年から2022年になると予想
ジェイドは2013年に中国市場で発売しました。日本市場には2015年に導入されていますが、モデル期間は2019年で6年を経過しています。
日本は世界の自動車市場と比較するとモデルチェンジ期間が短い傾向にありましたが、近年は輸入車並みにモデルチェンジ周期を長くとることが多くなりました。人気車種のコンパクトSUVヴェゼルは2013年の登場で6年が経過、リッターカーの3代目フィットも2013年に登場して6年経過しています。
フィットは6年目にあたる2019年にモデルチェンジ予定ですが、同じく6年目にあたるジェイドはフィットのような人気車とは言えないため後回しにされると考えます。
年度 | 2018年 | 2017年 | 2016年 | 2015年 |
---|---|---|---|---|
1月 | 77台 | 229台 | 580台 | – |
2月 | 50台 | 222台 | 627台 | 2,789台 |
3月 | 12台 | 362台 | 1,166台 | 2,174台 |
4月 | 1台 | 129台 | 362台 | 681台 |
5月 | 614台 | 194台 | 413台 | 657台 |
6月 | 497台 | 136台 | 621台 | 1,097台 |
7月 | 492台 | 74台 | 392台 | 849台 |
8月 | 495台 | 115台 | 345台 | 739台 |
9月 | 785台 | 165台 | 1,039 | 1,253台 |
10月 | 532台 | 153台 | 329台 | 886台 |
11月 | 433台 | 135台 | 379台 | 851台 |
12月 | 297台 | 77台 | 267台 | 680台 |
合計 | 4,285台 | 1,991台 | 6,520台 | 12,656台 |
2015年に販売したジェイドの月販目標は3,000台でしたが、目標を超えた月は一度もありません。2018年の5月にマイナーチェンジして、今まで6人乗り仕様しかなかったラインナップに5人乗り仕様を追加、月販目標を500台に設定しています。
販売台数を見るとハイブリッドセダンのグレイスと同等ですが、グレイスもモデルチェンジを行わずに5年が経過しているため、従来のモデルチェンジ周期に当てはめることはできないですが、2018年にマイナーチェンジしたことから、2年から3年ほど期間を空けた2021年から2022年頃がモデルチェンジ時期だと考えます。
ジェイドのモデルチェンジで注目されるのは2モーター式のスポーツハイブリッドe:HEVと進化したホンダセンシング(自動運転技術)
次期ジェイドにはCR-Vにも採用するスポーツハイブリッドi-MMDから、フィットに採用したe:HEVを搭載する可能性が高い
ジェイドのフルモデルチェンジで注目するのは2モーター式のスポーツハイブリッドi-MMDから進化したe:HEVの搭載です。2020年に発売したフィット、2020年から2021年にモデルチェンジの噂のあるヴェゼルにも搭載予定のハイブリッドシステムで、今後モデルチェンジ予定のジェイドを含めた殆どの車種はe:HEVを搭載すると考えます。
ジェイドは運動性能を武器にしており、日産のeパワーのような動力性能に優れたe:HEVと相性抜群です。これにより運動性能だけでなく燃費性能も向上しさらに使い勝手が良くなるでしょう。
それともう一つ注目するのが安全装備のホンダセンシングの進化です。単眼カメラとミリ波レーダーを使用するホンダセンシングは、トヨタのセーフティセンスと同等の安全技術です。
ホンダは2025年に自動運転レベル4(高速道路など特定の場所に限り完全自動運転)を確立することを明言しているため、ジェイドが2022年にフルモデルチェンジした場合は自動運転レベル3(高速道路など特定の場所に限り緊急時以外を自動運転)相当の安全装備や新技術を搭載するでしょう。
2019年5月に廃止されるという噂があったジェイドだが生産継続
ジェイドは6人乗れるステーションワゴンとしてデビュー、取り回しやすいサイズ感でファミリーユースに大人気になると思われました。
しかしジェイドの持つ3列シートの個性が原因で、3列シートを求める方はフリードやステップワゴンなどのミニバンへ、使い勝手を求める方はフィットやシャトルなどのコンパクトカーへ、中途半端な個性を持つジェイドはユーザーを取り込めずにいました。
2018年のマイナーチェンジで待望の5人乗り仕様を追加しましたが、月販目標を3,000台から500台に引き下げたことで、何とか月販目標をクリアすることも増えてきました。しかし、販売台数が少なくとも明確なターゲットを持つ5ナンバーのハイブリッドセダン「グレイス」と違い、ジェイドの場合はフィットやシャトル、フリードなど替わりになる車があります。
そのため、売れ難いジェイドを継続せずに既存の売れ筋車種に顧客を流す方が良い、という判断を受けても不思議ではありません。
ジェイドの廃止時期は2019年5月という噂もありましたが、2020年の時点で廃止されていません。日本では人気車種とは言えないジェイドも、中国市場では2016年以降に販売台数を伸ばしているため、このまま存続する可能性もあるでしょう。
ジェイドが廃止された場合の後継車種はシャトルとフリードに
ジェイドの5人乗り仕様はコンパクトで燃費の良いシャトルに受け継がれる
6人乗り・7人乗りを設定するコンパクトミニバンのフリードもジェイドの受け皿になる
ジェイドが廃止された場合の後継車種はフィットの派生車種から独立したシャトルになるでしょう。シャトルはジェイドの5人乗り仕様より室内が広く燃費性能も高いため、5人乗りで広めのステーションワゴンを探しているユーザーにぴったりです。
ジェイドの6人乗り仕様を求めている方は、最大7人乗れるコンパクトミニバンのフリードが替わりを務めます。
ジェイド | シャトル | フリード | |
---|---|---|---|
全長 | 4,660mm | 4,400mm | 4,265mm |
全幅 | 1,775mm | 1,695mm | 1,695mm |
全高 | 1,530mm | 1,545mm | 1,710mm |
ホイールベース | 2,760mm | 2,530mm | 2,740mm |
室内長 | 5名:2,200mm/6名:2,850mm | 1,925mm | 3,045mm |
室内幅 | 1,505mm | 1,450mm | 1,455mm |
室内高 | 1,230mm | 1,290mm | 1,285mm |
最小回転半径 | 5名:5.5m/6名:5.7m | 4.9m | 5.2m |
最低地上高 | 140mm | 130mm | 135mm |
総排気量 | 1.496L | 1.496L | 1.496L |
JC08モード燃費 | 24.2km/L | 34.4km/L | 27.2km/L |
乗車定員 | 5名/6名 | 5名 | 6名/7名 |
販売価格 | 2,398,680円~ | 1,770,120円~ | 1,880,000円~ |
翡翠の意味を持つジェイドのモデルチェンジ遍歴
ジェイドはホンダが販売していたミニバンで、中国を中心にグローバル展開するべく開発されたモデルです。オデッセイとストリームを統合した位置づけになります。当初は中国で生産、2015年からは日本でも生産されていました。
ジェイド FR4/5型:2013年~2020年
2013年9月に中国で、日本では2015年2月に販売が開始されました。日本仕様車は当初は3列シートのみの設定でした。日本でのグレード体系は標準仕様の「HYBRID」、上級仕様の「HYBRID X」の2タイプです。同年5月、ガソリン車「RS」が追加されます。
2017年5月、ボディカラーの設定を変更。
2018年5月、マイナーチェンジを実施。「NEW STYLE WGN」をキャッチフレーズに、「RS」は「RS・Honda SENSING」に、「HYBRID X」は「HYBRID X・Honda SENSING」に名称を変更しました。それまで中国仕様だった2列シート5人乗り仕様を日本仕様にも設定し、「G・Honda SENSING」が新たに追加設定。これまでの「RS・Honda SENSING」が3列シート6人乗りから、2列シート5人乗りに変更になりました。また、「HYBRID」が廃止されました。
2020年7月、中国市場での販売終了のあと、日本市場でも販売不振のため、販売終了となりました。
ジェイドのモデル | 販売年表 |
---|---|
FR4/5型 | 2013年~2020年 |
ジェイドが2020年7月で生産終了してフリードへバトンタッチ
ホンダのジェイドが2020年7月で生産終了。 かねてから販売台数は不振で、発売当初の月販目標を1度も達成できませんでした。
2018年に満を持して投入した中国専売だった5人乗り仕様を追加するも、月販目標500台を超えた月は発売初月と9月・10月のみ。2018年12月には297台になり販売台数も下降していました。
ジェイドの先代モデルにあたるストリームはステーションワゴンの輝かしい歴史を作った名車と言われています。その後継車として登場したジェイドが販売終了してホンダのコンパクトミニバンのフリードへバトンを繋ぎます。