S2000のタイヤ

S2000のタイヤ~FRオープンカーにおすすめのスポーツタイヤ/低燃費タイヤ5選

FRオープンスポーツS2000(AP1・AP2)の純正タイヤサイズに合うおすすめ銘柄をまとめました。17インチと16インチのグレード別純正サイズとホイールサイズの一覧、スピードメーター誤差の保安基準、ロードインデックスの考え方など、サイズ変更前に確認したい実務的な情報も掲載しています。

S2000のタイヤ~FRオープンカーにおすすめのスポーツタイヤ/低燃費タイヤ5選

S2000には運動性能に加えて低燃費性能や静粛性能にも優れたスポーツタイヤがおすすめ

ここでご紹介するのは、ホンダのピュアスポーツカーS2000(AP1型・AP2型)におすすめのタイヤです。特に、2003年10月発表のAP1型後期モデルから2007年9月終了モデル(AP1最終型)、そして2007年10月発表から2009年6月終了のAP2型(スポーティーモデルのType Sを含む)に標準装着されていた17インチサイズに適合するタイヤをピックアップしています。

S2000の標準装備タイヤサイズは、フロントが215/45R17、リアが245/40R17と、前後で幅と扁平率が異なる「前後異形サイズ」を採用しています。これは、S2000のようなFR(フロントエンジン・リアドライブ)のハイパワーなスポーツカーにおいて、駆動輪である後輪のタイヤ幅を太くすることで、高いグリップ力とトラクション(駆動力)を効果的に路面に伝えるためです。

また、前後異形サイズは、車両の操作性や応答性を最適化し、S2000が持つ優れたハンドリング性能を引き出す上でも重要な要素となります。前後のタイヤのグリップバランスは走行安定性に直結するため、タイヤ交換の際は、前後で同一ブランド・同一銘柄のスポーツタイヤを選び、S2000本来の運動性能を最大限に発揮させることを強く推奨します。

もうひとつ、この車ならではの前提があります。S2000は2009年に生産を終えており、現在流通している個体はすべて中古です。走行距離が伸びていない保管状態の良い車両でも、装着タイヤの製造年が古いままというケースは珍しくありません。溝の残量とは別に、ゴムそのものの経年変化まで見て銘柄と交換時期を決める必要があるのは、現行車のタイヤ選びとの大きな違いです。

S2000の純正サイズ215/45R17(フロント)・245/40R17(リア)のタイヤおすすめ

S2000の純正サイズに適合するタイヤの中でも、ここではドライ性能やウェット性能に優れたスポーツタイヤのほかに、燃費や静粛性などの性能の高いタイヤを紹介していきます。銘柄の性格が違うと、同じ純正サイズでも街乗りでの快適さとサーキットでのタイムのどちらに寄るかが変わってきます。

ブリヂストン(BRIDGESTONE)の「ポテンザ RE-71RS」は伝説のポテンザRE71の流れを受け継ぐ高いグリップ力のスピードを追求したリアルスポーツタイヤ

BRIDGESTONE POTENZA RE-71RS 215/45R17 91 W XL(フロント)

BRIDGESTONE POTENZA RE-71RS 215/45R17 91 W XL(フロント)ブリヂストン ポテンザ RE-71RSの異なる角度の溝を周方向に配置したセブングループがグリップ力を発揮

車種S2000
メーカーブリヂストン
ブランドポテンザ RE-71RS
タイヤサイズ215/45R17
タイヤ外径627mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス91
速度記号W
低燃費グレードラベリング対象外
パタン左右非対称(回転方向指定なし)
値段29,440円~(2026年調べ)

リア用のポテンザ RE-71RS 245/40R17のスペックと特徴

BRIDGESTONE POTENZA RE-71RS 245/40R17 91 W(リア)

BRIDGESTONE POTENZA RE-71RS 245/40R17 91 W(リア)ブリヂストン ポテンザ RE-71RSのショルダー部の溝をなくしブロック剛性を高めてコーナリング限界性をアップ

車種S2000
メーカーブリヂストン
ブランドポテンザ RE-71RS
タイヤサイズ245/40R17
タイヤ外径628mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス91
速度記号W
低燃費グレードラベリング対象外
パタン左右非対称(回転方向指定なし)
値段35,120円~(2026年調べ)

ブリヂストンの「POTENZA RE-71RS(ポテンザ アールイー ナナイチアールエス)」は、サーキット走行やジムカーナといった競技ユースも視野に入れたハイグリップ・ラジアルタイヤです。路面に吸い付くようなグリップ力と操縦安定性が持ち味で、ステアリングを切った量に対して車体の向きが素直に変わるため、S2000の高回転型エンジンを回し切るような走らせ方と相性が合います。

モータースポーツで培われた技術を投入し、トレッドのブロック剛性を高める設計を採用しているのが構造上の特徴です。この高剛性化がステアリング操作への初期応答性を高め、コーナリング中のタイヤのたわみを抑えることで限界域でのコントロール性につながります。実際に触れてみると、トレッド面のゴムが指で押した感触ではっきり柔らかく、一般的なスタンダードタイヤとの性格の違いが手のひらで分かるレベルです。

装着前に押さえておきたい点が2つあります。1つは左右非対称パタンで、回転方向の指定はない代わりにサイドウォールの「INSIDE」「OUTSIDE」表示に従った組み付けが必要になります。もう1つはライフで、コンパウンドが柔らかいぶん摩耗の進み方はストリート向けタイヤより速く、走行距離を重ねるユーザーには維持費の負担が大きくなります。街乗り主体で年に数回サーキットへ行く程度の使い方であれば、後述するストリート寄りの銘柄のほうが結果的に満足度は高くなります。なお2026年2月には後継となる「POTENZA RE-71RZ」が発売されており、サイズ展開を含めて比較検討する余地があります。

ヨコハマ(YOKOHAMA)の「アドバン フレバ V701」はレスポンスの良さと優れたウェットグリップ性能による楽しいハンドリングの低燃費タイヤ

YOKOHAMA ADVAN FLEVA V701 215/45R17 91 W XL(フロント)

YOKOHAMA ADVAN FLEVA V701 215/45R17 91 W XL(フロント)ヨコハマ アドバン フレバ V701の方向性トレッドパターンが高いエッヂ効果を発揮してウェット性能をアップ

車種S2000
メーカーヨコハマ
ブランドアドバン フレバ V701
タイヤサイズ215/45R17
タイヤ外径626mm
タイヤの種類スポーツタイヤ/低燃費タイヤ
ロードインデックス91
速度記号W
低燃費グレードA/a
値段19,190円~(2026年調べ)

リア用のアドバン フレバ V701 245/40R17のスペックと特徴

YOKOHAMA ADVAN FLEVA V701 245/40R17 95 W XL(リア)

YOKOHAMA ADVAN FLEVA V701 245/40R17 95 W XL(リア)ヨコハマ アドバン フレバ V701の稲妻状ストレート主溝がハイドロプレーニング現象を抑えて雨の日も安心

車種S2000
メーカーヨコハマ
ブランドアドバン フレバ V701
タイヤサイズ245/40R17
タイヤ外径628mm
タイヤの種類スポーツタイヤ/低燃費タイヤ
ロードインデックス95
速度記号W
低燃費グレードA/a

ヨコハマタイヤの「ADVAN FLEVA V701(アドバン フレバ ブイナナマルイチ)」は、スポーツ性能と低燃費性能を両立させたスポーティ・ストリートタイヤです。ステアリングを切った瞬間の反応の速さを残しながら、日常域での扱いやすさを確保しているのが性格になります。

大きな特長は、転がり抵抗性能「A」、ウェットグリップ性能「a」という国内タイヤラベリング制度の等級です。ウェット性能で最高グレードの「a」を得ているため、雨の日の高速走行やコーナリングでも安心感が保たれます。幌を閉めていても路面ノイズが入りやすいオープンボディにとって、パターンノイズを抑える設計は快適性の面でも効いてきます。

ラベリング等級が付いている点は、経済性を数字で判断したいときの手がかりになります。ハイグリップ系との比較で言えば、限界域のグリップそのものは譲る一方、通勤や長距離ツーリングを含めた通年の使い方で見た総コストは抑えやすく、S2000を週末専用ではなく日常の足としても使うオーナーに向きます。逆にタイムアタックを目的にすると、絶対的なグリップ不足を感じる場面が出てきます。

ダンロップ(DUNLOP)の「ディレッツァ DZ102」は運動性能や耐摩耗性能に加えてパターンノイズやロードノイズの少ない静粛性能に優れたスポーツタイヤ

DUNLOP DIREZZA DZ102 215/45R17 91 W XL(フロント)

DUNLOP DIREZZA DZ102 215/45R17 91 W XL(フロント)ダンロップ ディレッツァ DZ102の一体化した非貫通のセカンドブロックが走行中のパターンノイズを低減

車種S2000
メーカーダンロップ
ブランドディレッツァ DZ102
タイヤサイズ215/45R17
タイヤ外径626mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス91
速度記号W
低燃費グレードラベリング対象外
値段18,500円~(2026年調べ)

リア用のディレッツァ DZ102 245/40R17のスペックと特徴

DUNLOP DIREZZA DZ102 245/40R17 91 W(リア)

DUNLOP DIREZZA DZ102 245/40R17 91 W(リア)ダンロップ ディレッツァ DZ102のショルダー部をセンター部よりも高めにすることで耐摩耗性能がアップ

車種S2000
メーカーダンロップ
ブランドディレッツァ DZ102
タイヤサイズ245/40R17
タイヤ外径628mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス91
速度記号W
低燃費グレードラベリング対象外
値段22,670円~(2026年調べ)

ダンロップの「DIREZZA DZ102(ディレッツァ ディーゼットイチマルニ)」は、スポーツドライビングの楽しさを追求しつつ、日常使いでの快適性と経済性にも配慮したスポーツラジアルタイヤです。ゴム材料を分子レベルで解析する「4D NANO DESIGN」技術で開発された専用コンパウンドと、トレッド剛性を高めた構造の組み合わせにより、グリップと耐摩耗性を同じ土俵に乗せているのが設計上の狙いになります。

ドライ路面とウェット路面の両方でグリップを確保しつつ、走行時のパターンノイズを抑える設計により、S2000のように遮音材の少ないオープンボディでも耳障りな音が乗りにくいのが実用面での利点です。耐摩耗性能を確保している点は、リアタイヤの摩耗が先行するFRスポーツにとって交換サイクルの長さという形で効いてきます。

今回取り上げた銘柄のなかでは、ストリート寄りの性格とスポーツタイヤとしての節度が中庸にまとまったモデルです。205/55R16と225/50R16の設定もあるため、16インチ純正のグレードでも前後同銘柄でそろえられる数少ない選択肢になります。逆に、サーキットのラップタイムを最優先に考える使い方では、よりグリップに振った銘柄との差がはっきり出ます。

トーヨータイヤ(TOYO TIRES)の「プロクセス スポーツ」は高いドライ性能とウェット性能を発揮して燃費性能にも配慮したハイパフォーマンスタイヤ

TOYO TIRES PROXES Sport 215/45ZR17 91 W XL(フロント)

TOYO TIRES PROXES Sport 215/45ZR17 91 W XL(フロント)トーヨータイヤ プロクセス スポーツの先細りになったテーパー状のブロックが面で接地してグリップ力アップ

車種S2000
メーカートーヨータイヤ
ブランドプロクセス スポーツ
タイヤサイズ215/45R17
タイヤ外径626mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス91
速度記号W
低燃費グレードラベリング対象外

リア用のプロクセス スポーツ 245/40R17のスペックと特徴

TOYO TIRES PROXES Sport 245/40ZR17 95 Y XL(リア)

TOYO TIRES PROXES Sport 245/40ZR17 95 Y XL(リア)トーヨータイヤ プロクセス スポーツのリブの接地圧を均一化した高いグリップ力によりウェット性能を発揮

車種S2000
メーカートーヨータイヤ
ブランドプロクセス スポーツ
タイヤサイズ245/40R17
タイヤ外径628mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス95
速度記号Y
低燃費グレードラベリング対象外

トーヨータイヤの「PROXES Sport(プロクセス スポーツ)」は、操縦安定性とウェット性能の向上をコンセプトに開発されたプレミアムスポーツタイヤです。ナノレベルでゴム材料の組み合わせを最適化するコンパウンド設計を採用し、一般に両立が難しいウェット性能と転がり抵抗の関係に踏み込んでいます。

速度記号を見ると、リア用の245/40R17はY(最高速度300km/hまで対応)が与えられており、この銘柄が想定している速度域の高さが読み取れます。高速道路の巡航でステアリングの座りが欲しい場合や、サーキットの高速コーナーで腰砕けを避けたい場合に、その素性が効いてきます。トレッドを間近で見ると、ショルダー側のブロックが先細りのテーパー形状になっており、コーナリング時に面で接地させる意図がはっきり見て取れます。

選ぶ際に確認しておきたいのは世代です。現在は後継となる「PROXES Sport 2」がラインアップに加わっており、ウェットブレーキ性能を中心に数値が更新されています。在庫として残る現行のPROXES Sportを狙うのか、後継モデルを選ぶのかで価格帯もサイズ展開も変わるため、購入時点でどちらが手配できるかを先に確認しておくと迷いません。

グッドイヤー(GOOD YEAR)の「イーグル レヴスペック RS-02」はストリートタイヤとしてのデイリーユースが可能なエントリースポーツモデル

GOOD YEAR EAGLE REVSPEC RS-02 215/45R17 87 W(フロント)

GOOD YEAR EAGLE REVSPEC RS-02 215/45R17 87 W(フロント)グッドイヤー イーグル レヴスペック RS-02のトレッドにF1用レインタイヤのゲーターバックパターンを継承

車種S2000
メーカーグッドイヤー
ブランドイーグル レヴスペック RS-02
タイヤサイズ215/45R17
タイヤ外径626mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス87
速度記号W
低燃費グレードラベリング対象外
パタン左右対称・回転方向指定あり

リア用のイーグル レヴスペック RS-02 245/40R17のスペックと特徴

GOOD YEAR EAGLE REVSPEC RS-02 245/40R17 91 W(リア)

GOOD YEAR EAGLE REVSPEC RS-02 245/40R17 91 W(リア)グッドイヤー イーグル レヴスペック RS-02のセンターに配置したストレートリブがシャープなコントロール性を発揮

車種S2000
メーカーグッドイヤー
ブランドイーグル レヴスペック RS-02
タイヤサイズ245/40R17
タイヤ外径627mm
タイヤの種類スポーツタイヤ
ロードインデックス91
速度記号W
低燃費グレードラベリング対象外
パタン左右対称・回転方向指定あり

グッドイヤーの「EAGLE REVSPEC RS-02(イーグル レヴスペック アールエスゼロツー)」は、モータースポーツの入門用としても日常的なストリートタイヤとしても使えるオールラウンド・スポーツタイヤです。トレッドデザインのルーツはF1用レインタイヤのゲーターバックパターンにあり、そこに撥水シリカなどを組み合わせてウェット性能を確保しています。

ステアリング操作に対してシャープなハンドリングを示し、ワインディングでの荷重移動にも素直に反応します。ロングセラーとして流通量が安定しているため、純正サイズを2本ずつ手配したいときにも在庫を見つけやすいのが実用面での利点です。全サイズにリムプロテクターが付く点も、細身のスポークホイールを組んだ車両では効いてきます。

注意点は装着方向です。左右対称パタンなのでINSIDE・OUTSIDEの区別はありませんが、回転方向の指定があるため、サイドウォールのローテーションマークに合わせて組む必要があります。後述するとおり、この仕様はS2000のように前後で幅が違う車両では、タイヤの入れ替えによる摩耗調整ができないことを意味します。フロントのロードインデックスが87と標準規格になる点も、装着時に確認しておきたい項目です。

前後異形サイズのS2000でタイヤローテーションはできるのか

結論から言えば、S2000の純正サイズでは一般的な前後入れ替えのローテーションができません。フロントが215mm幅の45扁平、リアが245mm幅の40扁平と、そもそも別のタイヤが付いているためです。この構造は多くのFRスポーツに共通しますが、S2000の場合はリアの駆動輪だけが先に摩耗するという傾向がさらにはっきり出ます。

残された選択肢は左右の入れ替えですが、これも銘柄次第です。RE-71RSのように左右非対称パタンで回転方向の指定がないタイヤはINSIDE・OUTSIDEを守れば左右を入れ替えられます。一方、イーグル レヴスペック RS-02のように回転方向指定のあるタイヤは、左右を入れ替えると回転方向が逆になるため、ホイールから組み替えない限り移動できません。購入前にパタンの種類まで見ておくと、装着後の運用が変わります。

摩耗を均すという手段が使えない以上、管理の軸はアライメントと空気圧に移ります。生産終了から年数が経った個体では、サスペンションブッシュのへたりによってキャンバー角やトー角が新車時からずれているケースが見られ、その状態で走り続けるとリアの内側だけが極端に減る内減りが起きやすくなります。タイヤを新品にするタイミングでアライメントを測っておくと、せっかくの新品を短期間で削る事態を避けられます。指定空気圧は運転席側のドア開口部に貼られたラベルに記載があるので、その数値を基準に月1回程度は点検しておきます。

もう1つ、前後で摩耗時期がずれることは交換のしかたにも影響します。リアだけ先に交換して前後で銘柄や摩耗度合いが違う状態にすると、グリップバランスが崩れてコーナー進入時の挙動が変わります。予算の都合で分割するとしても、前後同銘柄を前提に、リアの残溝が減ってきた段階でフロントの交換時期も一緒に見積もっておく組み立てが現実的です。

タイヤの寿命はどれくらいか 溝の深さと製造年週の見方

タイヤの交換時期を判断する基準は2つあります。1つは摩耗、もう1つは経年です。摩耗については、乗用車のタイヤの残溝が1.6mmを下回ると保安基準に適合しなくなり、車検にも通りません。溝の底にあるスリップサインが接地面と同じ高さになった状態がこの1.6mmにあたるため、判断そのものは目視でできます。

問題は経年のほうです。日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、使用開始から5年以上経過したタイヤについては継続使用に適しているかどうかタイヤ販売店などで点検を受けることを推奨し、外観上は使用可能に見えても製造から10年を経過したタイヤは新しいものへ交換することを推奨しています。溝が残っていることと安全に使えることは別だという考え方が、業界団体の側から示されているわけです。

自分のタイヤが何年ものかは、サイドウォールの刻印で確認できます。「DOT」表示の末尾にある4桁の数字が製造年週を示し、たとえば「2422」なら2022年の第24週に製造されたという意味になります。走行距離が少ないS2000ほど、購入時に付いていたタイヤがそのまま残っているケースが出てくるため、まずこの4桁を読むところから始めると判断を誤りません。

経年で硬化したタイヤは、ドライ路面ではそれなりに走れてしまうのに、ウェット路面で急に破綻するという出方をします。オープンボディで屋外保管が続く個体では紫外線の影響も加わり、サイドウォールに細かいひび割れが出てくるケースが見られます。手を当ててトレッド面を押したときに、新品のスポーツタイヤのような沈み込みがなく硬い感触が返ってくるようであれば、溝の残量にかかわらず交換を検討する段階です。

S2000のサマータイヤに必要なグレード毎の純正タイヤサイズと純正ホイールサイズ一覧

S2000のタイヤ

S2000のグレード タイヤサイズ 型式 ホイールサイズ
2.2L ベースグレード フロント:215/45R17
リヤ:245/40R17
ABA-AP2 フロント:17インチ X 7.0J(+55)
リヤ:17インチ X 8.5J(+65)
2.2L タイプS フロント:215/45R17
リヤ:245/40R17
ABA-AP2 フロント:17インチ X 7.0J(+55)
リヤ:17インチ X 8.5J(+65)
2.2L タイプV フロント:215/45R17
リヤ:245/40R17
ABA-AP2 フロント:17インチ X 7.0J(+55)
リヤ:17インチ X 8.5J(+65)
2.0L ベースグレード フロント:215/45R17
リヤ:245/40R17
ABA-AP1 フロント:17インチ X 7.0J(+55)
リヤ:17インチ X 8.5J(+65)
2.0L タイプV フロント:215/45R17
リヤ:245/40R17
ABA-AP1 フロント:17インチ X 7.0J(+55)
リヤ:17インチ X 8.5J(+65)
2.0L ジオーレ フロント:205/55R16
リヤ:225/50R16
LA-AP1 フロント:16インチ X 6.5J(+55)
リヤ:16インチ X 7.5J(+65)
2.0L ジオーレ タイプV フロント:205/55R16
リヤ:225/50R16
LA-AP1 フロント:16インチ X 6.5J(+55)
リヤ:16インチ X 7.5J(+65)

表を横に見ていくと、17インチ装着車はグレードにかかわらずホイールサイズが共通で、フロントが7.0J・インセット55mm、リアが8.5J・インセット65mmです。215/45R17の標準リム幅は7.0J、245/40R17の標準リム幅は8.5Jなので、純正ホイールとタイヤサイズがぴたりと組み合わされている設計になります。社外ホイールに交換する場合も、この標準リム幅から大きく外れると、トレッド面の接地形状が設計どおりにならず、狙った性能が出ません。

16インチ純正のジオーレに適合するタイヤサイズと選び方

初期のAP1に設定されたジオーレとジオーレ タイプVは、フロント205/55R16、リア225/50R16という16インチ仕様です。外径を計算すると、フロントが約632mm、リアが約631mmとなり、17インチ仕様の約626mmと約628mmよりわずかに大きくなります。16インチ仕様のほうが扁平率が高いぶんサイドウォールに厚みがあり、路面からの入力が角の取れた形で伝わるため、乗り心地という一点では17インチより有利です。

選択肢の面では、17インチのほうが有利になります。205/55R16は多くの車種で使われる汎用サイズですが、225/50R16はスポーツ系の銘柄が絞られるサイズで、前後を同一銘柄でそろえようとすると候補がかなり限られます。今回取り上げたなかではディレッツァ DZ102が205/55R16と225/50R16の両方をカバーしており、前後同銘柄という原則を守りながら16インチのまま維持できる選択肢になります。

16インチのまま乗り続けるか、17インチ化するかで迷う場合の判断軸は使い方です。街乗りと長距離ツーリングが中心なら、タイヤ代と乗り心地の両面で16インチを維持したほうが満足度は高くなります。サーキットやワインディングでの応答性を優先するなら、銘柄の選択肢が広い17インチへ移行する価値があります。ただし17インチ化にはホイールとタイヤの両方が必要になるため、費用は一度に跳ね上がります。

サイズ変更するなら外径とはみ出しの車検基準を先に確認する

純正から幅を変える、あるいはインチを上げる場合に、デザインより先に確認しておきたいのが外径です。外径が変わるとスピードメーターの表示と実速度がずれ、車検で問われます。ここで注意したいのは、S2000のように生産年が広い車種では適用される計算式が2つに分かれる点です。

道路運送車両の保安基準では、平成19年(2007年)1月1日以降に製作された自動車について「10(V1-6)/11 ≦ V2 ≦(100/94)V1」、平成18年(2006年)12月31日以前に製作された自動車について「10(V1-6)/11 ≦ V2 ≦(100/90)V1」が適用されます。V1が速度計の指示速度、V2が試験機で計測した実速度です。V1を40km/hとすると、前者は実速度30.9〜42.55km/h、後者は30.9〜44.4km/hが許容範囲になります。AP1と初期のAP2は後者の旧基準、2007年1月以降に製作されたAP2は前者の新基準に該当するため、外径を大きくする方向のサイズ変更では自分の車両の製作年月を先に確認しておく必要があります。

もう1つがフェンダーからのはみ出しです。2017年6月の保安基準改正により、乗車定員9人以下の乗用車では、車軸中心から前方30度・後方50度の範囲で最外側がタイヤとなる部分に限り、10mm未満の突出は突出していないものとみなされるようになりました。ただし緩和の対象はタイヤのゴム部分だけで、ホイールのリムやナット、ホイールキャップの突出は従来どおり認められません。加えて、この緩和がどの年式の車両まで及ぶかについては解釈が分かれる部分があるため、S2000のような旧年式車でツライチを狙う場合は、車検を依頼する工場に事前に相談しておくと確実です。

負荷能力の確認も欠かせません。純正相当のロードインデックスは、フロント215/45R17が標準規格で87、XL規格で91、リア245/40R17が標準規格で91、XL規格で95です。サイズを変更する際は、純正と同等以上のロードインデックスを確保するのが原則になります。数値が下がると、定員乗車や高速走行時にタイヤへ想定外の負担がかかるほか、車検で指摘を受ける原因にもなります。

S2000が復活?!新型の駆動方式はMRか

タイヤ

「ホンダ最後のFR(フロントエンジン・リアドライブ)スポーツカー」と称されたS2000は、生産を終えてから長い年月が経った現在も、後継モデルの登場に期待が寄せられ続けています。中古車市場での価格が下がらず、むしろ高値で取引が続いている状況も、この期待を支える背景になっています。

ただし、ホンダから後継モデルに関する正式な発表は出ていません。2026年に入っても、コンセプトモデルの公開や市販化の告知は行われておらず、流通しているのは自動車メディアによる予想と、デザイナーが公開したレンダリング画像が中心です。「四半世紀の節目にあたる2026年ごろ」という登場時期の見立ても、公式情報に裏づけられたものではありません。

パワートレインや駆動方式についても、複数の予想が並んでいる状況です。2.0L VTECターボを積むMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)という見立て、1.5Lターボとモーターを組み合わせた電動化モデルという見立て、BEV(電気自動車)のオープンスポーツとして復活するという見立てが混在しています。駆動方式もFR継続説とMR説の両方が語られており、現時点で一本化されていません。

タイヤ選びという観点で言えば、後継モデルの動向は現在のS2000オーナーにとって当面は関係のない話になります。むしろ確実なのは、部品の供給状況が年々厳しくなる一方で、タイヤは今も新品が手に入る消耗品だという点です。足まわりの性能を新車時に近い状態へ戻せる数少ない手段として、銘柄と交換時期の判断に手をかける価値は十分にあります。