ポルテのモデルチェンジ

ポルテのフルモデルチェンジ情報 モデル廃止が囁かれる原因は?

ポルテのフルモデルチェンジはあるのか、2020年のモデル廃止が囁かれている理由をトヨタ販売店や生産工場の問題、タンクやルーミーといった競合車種との関係から解説。モデル廃止を回避するにはポルテはどうあるべきか提案し、新型ポルテが誕生する場合どんな車になるのか予想します。

ポルテのフルモデルチェンジ情報 モデル廃止が囁かれる原因は?

ポルテのフルモデルチェンジはある?2020年モデル廃止濃厚だが生き残る可能性は?

ポルテは、2004年に初代モデルが誕生したトヨタのトールワゴンです。コンパクトカーでありながらスライドドアや低床フラットフロアを採用した乗降性の良さが特長で、「プチバン」と呼ばれるミニバン的要素のある小型車のジャンルを築いた車の1つです。

ポルテのエクステリアポルテ フロントマスクが可愛らしいイメージ

スペイドのエクステリアポルテの姉妹車スペイド フロントマスクの印象がポルテとは異なる

2012年に現行型2代目が発売され、姉妹車スペイドもデビュー。ポルテが丸みを感じる可愛らしいエクステリアなのに対し、スペイドはスタイリッシュで若者受けを意識したデザインで差別化が図られています。

ポルテがフルモデルチェンジなく廃止になると考えられている3つの理由

シンプルで可愛らしいエクステリアに、スライドドアなどの使い勝手の良い機能が揃ったポルテですが、2012年7月の2代目発売以降、フルモデルチェンジの話は聞こえてこず、現行型は一部改良や特別仕様車の発売が時折実施されるだけです。

モデル廃止の噂も聞こえてくるトヨタ・ポルテ。なぜポルテのフルモデルチェンジの可能性は低いのか、以下の3つの理由が考えられます。

トヨタ車は全店舗全車種取り扱いが基本となるため、ポルテは車種整理の対象となる可能性が高い

トヨタ自動車は、トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店の4つの系列ディーラーによる販売体制を長らく敷いてきました。一部の人気車を除いて販売店ごとに専売車種が存在しており、ポルテはトヨタ店とトヨペット店での取り扱い、姉妹車スペイドはカローラ店とネッツ店での取り扱いとなっていました。

しかし、2020年5月からは基本的に全販売店で全車種を取り扱うことが決定。それに伴い、国内の車種を60車種から約半分の30車種に削減する方針を打ち出しています。

これにより、姉妹車のある車種は一本化。顧客層が被っている車も統合・モデル廃止が促進されます。現在のポルテは人気車とは言えませんから、モデル廃止となっても不思議はありません。

ポルテの生産拠点であるトヨタ自動車東日本の東富士工場が2020年に閉鎖

ポルテの生産拠点は、静岡県裾野市にある東富士工場ですが、この工場は2020年いっぱいでの閉鎖が既に決定しています。

2018年の工場閉鎖発表時には、ポルテの生産は宮城大衡工場・岩手工場に移管すると発表されましたが、上述の車種整理の問題もあり、工場閉鎖を理由にモデル廃止も十分あり得る話です。

ポルテは後続モデル「タンク」「ルーミー」との差別化に苦戦中

ポルテのスライドドアポルテ 助手席側に大きなスライドドア

後ろから見たポルテポルテ 運転席側は2枚のヒンジドアの左右非対称レイアウト

トヨタ・タンクは2016年に発売された小型トールワゴンで、ルーミーはカローラ店販売の姉妹車です。両車ともダイハツ・トールのOEM車であり、スバルもジャスティの車名で販売しています。

タンクとルーミーは「乗降性の良い小型トールワゴン」という点で、ポルテと類似点が多く、ファミリー層など販売の主要ターゲットも被っています。
しかも、ポルテ(スペイド)が片側スライドドアなのに対し、タンクとルーミーは両側スライドドアを採用しています。片側スライドドアだからこその使い方もありますが、大多数にとってわかりやすく、使いやすいのは両側スライドドアなのは否定できません。

タンクのエクステリアタンク 後部座が両側スライドドアなのがポルテとは大きく違う点

ポルテの丸みを帯びたデザインを古臭いとも思いませんが、2016年発売のタンク&ルーミーは後続モデルゆえにやはり現代的なデザインです。

ポルテとタンクの比較(2020年市販モデル)
  ポルテ(2WD・X) タンク(2WD・X“S”)
全長 3,955mm 3,700mm
全幅 1,695 mm 1,670 mm
全高 1,690 mm 1,735 mm
最小回転半径 5.0m 4.6m
エンジン総排気量 1,496cc 996cc
エンジン種類 直列4気筒DOHC 直列3気筒DOHC
燃費(JCO8モード) 21.8km/L 24.6km/L
価格 1,862,300円 1,490,500円

ボディサイズや搭載エンジン、価格帯などを考えると、基本的には「ポルテ&スペイド>タンク&ルーミー」としてラインアップされていることがうかがえます。

しかし、明確に差別化されているかは疑問が残ります。
「タンクやルーミーは、ポルテの実質的な後継モデルとして誕生したのでは?」と言われると、否定できないところです。

ポルテのフルモデルチェンジは本当にない?モデル廃止を回避する方法を考えてみた

モデル廃止説がささやかれているポルテですが、生き残りの道はないのか、ポルテが存続するための方法を考えてみました。
ポルテはファミリーカーや介護に向いた車と言われてきましたが、この際ファミリー層はタンク&ルーミーに譲って、高齢者が使いやすい車・介護に役立つ車として特化するのはどうでしょうか。

戦略1:新型ポルテは福祉車両並の装備を持つ「介護におすすめの車」として個性を出す

ポルテのウェルキャブ福祉車両として活躍するポルテ(ウェルキャブシリーズ/助手席回転チルトシート車)

トヨタには、車椅子の乗降や助手席回転チルトシート車などを備えた「ウェルキャブ」と呼ばれる福祉車両かラインアップされています。ポルテは、低床フラットフロアや助手席側大型スライドドアがお年寄りにやさしく、大きすぎないボディサイズが介助者にも受け入れやすいため、福祉車両(ウェルキャブ)の中で根強い人気があります。

しかし、「福祉車両(ウェルキャブ)」と聞くと敬遠する人も多いのが現状。
あえて「福祉車両」ではなく、標準車に「福祉車両」のような最先端の装備を搭載することで、足腰が弱ってきた家族を持つ人たちに「福祉車両ではないけれど、介護にも使えるクルマ」として訴求していくのです。

戦略2:新型ポルテは60代前後のドライバーが運転しやすい車として予防安全システムを充実

高齢化が進む日本では、60歳以上が80歳以上の親などの介護をするのも珍しい光景ではありません。介護を行っている人も、そう遠くないうちに年齢的には「高齢者」の区分に含まれていきます。

60代なら運転にも支障なく、免許返納を考えるのはまだ先という人が多いでしょう。
しかし、若いころに比べると判断能力の衰えを意識する瞬間はあるはずです。
そのため、自分にとって安全で使いやすく、自分より上の世代を乗せる際に便利な車には一定のニーズがあると予想されます。

新車購入なら、10年以上、同じクルマを運転して過ごす人もいるはず。人間は加齢による衰えから逃れることは困難ですが、そうした不安をフォローしてくれるのが、予防安全システムです。衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い装置などはぜひ標準装備したいところです。

戦略3:ポルテ存続のためにはスペイドは統合やむなし

ポルテを残す場合、スペイドはモデル廃止して統合するのが現実的です。「ポルテを廃止し、スペイドを残す」逆パターンもなくはありませんが、「とにかく予防安全機能が充実した、介護にもおすすめの車」としてPRするのなら、やさしげで柔らかいデザインの方がベター。これまで培ってきた車種のイメージ的にも、ポルテの方が良いはずです。

新型ポルテを予想!ターンチルトシートやトヨタセーフティセンスを搭載

新型ポルテは、低床フラットフロアや大きなスライドドア、圧迫感のない天井、落ち着いた内装デザインなどは、キープコンセプトとするのが良いでしょう。
一方で、装備に関しては、意外にも2020年2月に発売された新型ヤリスがヒントとなりそうです。

新型ポルテはヤリスに設定された「ターンチルトシート」を標準装備

2020年2月に発売された新型ヤリスには「ターンチルトシート」と呼ばれる新装備が前席にオプション設定可能です。操作レバーを引くと、シートが外側にくるりとターンするので、腰や膝に負担をかけずに車から降りられます。

「ターンチルトシート」は、ウェルキャブ(福祉車両)の回転シートの技術を改善した新機構で、新型ヤリスでは通常オプションで装備可能な点が特長です。「福祉車両」とすると敬遠する高齢者が多いため、「通常オプションにし、気軽に選択できるように」というのがトヨタの狙いであり、高齢化が進む日本市場における実験でもあります。

もし新型ポルテを高齢者にやさしい車として特化するなら、この「ターンチルトシート」は標準装備するのがベストでしょう。通常シートに不満がない人でも非常に快適で、女性はスカート丈の乱れを気にしなくて良いなどのメリットもあります。

新型ポルテは最先端の安全システムを装備して全車「サポカー」に!

サポカーとは、自動被害軽減ブレーキや車線逸脱警報などを搭載した「安全運転サポート車」のことです。政府は、高齢ドライバーの免許制度に関して、安全運転サポート車(サポカー)のみの運転を認める限定免許の検討も進めており、今後サポカーであるか否かは、購買への重要な指針になると考えられます。

現行型ポルテは、特別仕様車「F"Raffine"」のみがサポカーS(自動被害軽減ブレーキ+踏み間違い防止システム搭載車)としての認定を受けています。
全グレードではありませんが、同じコンパクトカーであるタンクやルーミーなども「サポカーS」として認定されていますので、新型ポルテは全車「サポカーS」、その中でも最も多機能な「サポカーSワイド」に該当するような安全装備を搭載することが期待されます。

フルモデルチェンジか、生産終了か、ポルテの2020年の動向に注目!

前述したように、ポルテは生産拠点の東富士工場が2020年末で閉鎖することが決定しています。
トヨタが日本国内市場の車種を削減するのは既に決定事項のため、モデル廃止なら工場閉鎖のタイミングで発表がある可能性が高いです。

一方で、もし移管し、生産を続けるのならフルモデルチェンジの望みもあり!2021年以降の新型ポルテの誕生に期待がもてるでしょう。