NSXのタイヤ

NSXのタイヤ交換おすすめ10選 NC1型純正サイズに適合するスポーツタイヤを前後セットで比較

前19インチ・後20インチの前後異径を採用する2代目NSXのタイヤ選びをまとめました。グッドイヤー、ミシュラン、ヨコハマ、ピレリ、コンチネンタルの特徴と向き不向き、空気圧センサー付き車の交換時の注意点を紹介します。

NSXのタイヤ交換おすすめ10選 NC1型純正サイズに適合するスポーツタイヤを前後セットで比較

NSX NC1型に適合する純正タイヤサイズとグレード

ここで紹介するのは、2代目NSX(NC1型)のタイヤです。純正サイズはフロント「245/35ZR19 93Y」、リヤ「305/30ZR20 103Y」で、幅も外径も前後で異なる前後異径サイズを採用しています。ベースグレードも最終限定モデルのType Sも同じサイズで、ミッドシップレイアウトによるリヤ寄りの荷重配分と、3モーターハイブリッド「SPORT HYBRID SH-AWD」の駆動力を路面に伝えるための組み合わせです。

リヤの305mmという幅は、コンパクトカーに多い185〜195mm幅のタイヤの1.5倍以上にあたります。目の前にするとトレッド面は平らな帯のように見え、張り出したリヤフェンダーいっぱいに収まっている印象を受けます。

(F)245/35ZR19・(R)305/30ZR20タイヤを標準装備するNSXのグレード

  • ベースグレード
  • Type S

純正装着タイヤの銘柄はグレードによって異なります。ベースグレードの新車装着タイヤはコンチネンタルのスポーツコンタクト5P(NSX用)で、国内ではホンダの専売品として供給されていました。ホンダ正規ディーラー以外では国内正規販売されていないため、ネット通販で見かける同サイズのスポーツコンタクト5Pは並行輸入品で、NSX用とは別仕様の可能性が高くなります。Type Sには、ピレリがType S専用に開発したP ZEROが装着されています。サイドウォールにはホンダとピレリの共同開発品であることを示す「H0」マークが刻印されており、一般流通しているP ZEROとは別仕様です。

どちらの専用品も一般の流通ルートでは手に入りにくいため、タイヤ交換では同サイズのハイパフォーマンススポーツタイヤから選ぶのが現実的です。購入前に見落とされがちなのが、ロードインデックス(LI:タイヤ1本あたりの負荷能力)と速度記号です。純正は前93Y・後103YのXL(エクストラロード)規格なので、交換時もこの数値以上の銘柄を選ぶのが基本です。

NSXのタイヤサイズ表記の読み方とZR・XL規格の意味

フロントの「245/35ZR19 93Y」は、タイヤ幅245mm、扁平率35%、ZRは速度240km/h超に対応するラジアル構造、19はリム径19インチを表します。扁平率35%はサイドウォールの高さがタイヤ幅の35%という意味で、フロントは約86mm、リヤの「305/30ZR20」は約92mmしかありません。段差の突き上げがダイレクトに伝わりやすい一方、コーナリング時のたわみが少なく、ステアリング操作への反応が鋭くなります。

表記 フロント リヤ
タイヤ幅 245mm 305mm
扁平率 35% 30%
リム径 19インチ 20インチ
ロードインデックス 93(650kg) 103(875kg)
速度記号 Y(300km/h) Y(300km/h)

XL規格のタイヤは、標準規格より高い空気圧で負荷能力を確保する設計です。リヤの103はXL規格の値なので、同じ305/30ZR20でもLIが99の銘柄を選ぶと負荷能力が純正を下回ります。スーパースポーツカーのタイヤは銘柄ごとにLI違いのサイズが混在しやすいため、タイヤサイズだけでなくLIの数字まで照合するのが、購入後に後悔しないための確認ポイントです。

NSXにおすすめのスポーツタイヤ10選

NC1型NSXに適合するスポーツタイヤを5ブランド、前後合わせて10モデル紹介します。前後異径サイズなので、フロント(245/35ZR19)とリヤ(305/30ZR20)をセットで揃える必要があります。リヤの305mm幅は設定のある銘柄が限られますが、前後を同一ブランドで揃えるとグリップ特性や摩耗の進み方が近くなり、前後でタイヤの性格がちぐはぐになるのを防げます。

ブランド 性格 向いている使い方 注意点
グッドイヤー EAGLE F1 SUPERSPORT 街乗りとスポーツ走行のバランス型 ワインディング・高速巡航が中心 本格的なサーキット連続周回では熱ダレしやすい
ミシュラン PILOT SPORT CUP 2 CONNECT ドライグリップ最優先のサーキット志向 サーキット走行会への定期参加 雨天と低温時のグリップは控えめ
ヨコハマ ADVAN Sport V107 高剛性でレスポンスが鮮明 日常使いで操る感覚を楽しみたい場合 乗り心地は硬めに感じやすい
ピレリ P ZERO 欧州スーパーカーの純正実績が豊富 Type S純正と同ブランドで揃えたい場合 リヤ305/30ZR20はLI99で純正より低い
コンチネンタル SportContact 7 ドライ・ウェットの総合力が高い ベースグレード純正と同ブランドで揃えたい場合 在庫が少なく取り寄せになりやすい

サーキット走行も視野に入れた強力なグリップ力とハンドリング性能 グッドイヤー イーグル F1 スーパースポーツ(フロント用)

GOODYEAR EAGLE F1 SUPERSPORT 245/35ZR19 93Y

グッドイヤー イーグル F1 スーパースポーツ EAGLE F1 SUPERSPORT 245/35ZR19 93Y NSXフロント用質の高いスポーツ走行を可能にする GOODYEAR EAGLE F1 SUPERSPORT

車種 NSX
メーカー グッドイヤー
ブランド EAGLE F1 SUPERSPORT
タイヤサイズ 245/35ZR19(フロント用)
タイヤ外径 653mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 93
速度記号 Y
低燃費グレード B/a
値段 48,317円~(2026年調べ)

NSXのリヤを力強く支えるグリップ力と操縦安定性 グッドイヤー イーグル F1 スーパースポーツ(リヤ用)

GOODYEAR EAGLE F1 SUPERSPORT 305/30ZR20 103Y

グッドイヤー イーグル F1 スーパースポーツ EAGLE F1 SUPERSPORT 305/30ZR20 103Y NSXリヤ用ダイレクトに路面情報が伝わるハンドリング性能を備える GOODYEAR EAGLE F1 SUPERSPORT

車種 NSX
メーカー グッドイヤー
ブランド EAGLE F1 SUPERSPORT
タイヤサイズ 305/30ZR20(リヤ用)
タイヤ外径 692mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 103
速度記号 Y
低燃費グレード B/a
値段 22,600円~(2026年調べ)

グッドイヤー EAGLE F1 SUPERSPORT(イーグル エフワン スーパースポーツ)は、グッドイヤーのフラッグシップスポーツタイヤです。前後とも純正と同じLI・速度記号(93Y/103Y)がそろっており、前後セットで揃えても負荷能力の面で妥協がありません。ブレーキング時の安定性とコーナー立ち上がりのトラクションに優れ、低燃費タイヤラベリングのウェットグリップ性能は最高ランクのaです。

向いているのは、ワインディングや高速道路の巡航が中心で、年に数回サーキット走行会に参加する程度の使い方です。一方、同じ日に何本も連続周回するような走り方では、サーキット専用寄りの銘柄に比べて熱が入ったときのグリップの持続性で見劣りします。街乗りの快適性とスポーツ性能を1セットで両立させたい場合に選びやすい銘柄です。

サーキット走行を前提とした強力なドライグリップと卓越したハンドリング精度 ミシュラン パイロット スポーツ カップ2 コネクト(フロント用)

MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT 245/35ZR19 93Y

ミシュラン パイロット スポーツ カップ 2 コネクト PILOT SPORT CUP 2 CONNECT 245/35ZR19 93Y NSXフロント用強力なグリップ力とすぐれた操縦安定性能の MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT

車種 NSX
メーカー ミシュラン
ブランド PILOT SPORT CUP 2 CONNECT
タイヤサイズ 245/35ZR19(フロント用)
タイヤ外径 655mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 93
速度記号 Y
低燃費グレード ラベル対象外
値段 51,700円~(2026年調べ)

ドライグリップを極限まで追求したコントロール性能重視の選択 ミシュラン パイロット スポーツ カップ2 コネクト(リヤ用)

MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT 305/30ZR20 103Y

ミシュラン パイロット スポーツ カップ 2 コネクト PILOT SPORT CUP 2 CONNECT 305/30ZR20 103Y NSXリヤ用剛性のあるコンパウンドでドライ&ウェットのグリップ力を強化した MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT

車種 NSX
メーカー ミシュラン
ブランド PILOT SPORT CUP 2 CONNECT
タイヤサイズ 305/30ZR20(リヤ用)
タイヤ外径 692mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 103
速度記号 Y
低燃費グレード ラベル対象外
値段 77,500円~(2026年調べ)

ミシュラン PILOT SPORT CUP 2 CONNECT(パイロットスポーツ カップ ツー コネクト)は、溝の少ないセミスリックに近いトレッドパターンを持つ、サーキット志向の強いストリートリーガルタイヤです。ドライ路面のグリップ性能は今回の10選の中でも際立っており、SPORT HYBRID SH-AWDのモーターが発生する瞬間的なトルクを、コーナー出口で無駄なく路面に伝えます。

その反面、溝が少ない分だけ排水性には限界があり、雨の高速道路ではハイドロプレーニングへの余裕が一般的なスポーツタイヤより小さくなります。気温や路面温度が低い朝晩はグリップが立ち上がるまで時間がかかる点も、街乗り中心のユーザーが後悔しやすいポイントです。実際に触れてみると、トレッド面は溝の少ないなめらかな表情で、一般的なサマータイヤとは性格の違いが一目で伝わります。サーキット走行会に定期的に参加し、晴天時のタイムや限界域のコントロール性を最優先するオーナー向けの銘柄です。

高剛性コンパウンドと正確なステアリング応答性を両立した ヨコハマ アドバン スポーツ V107(フロント用)

YOKOHAMA ADVAN SPORT V107 245/35ZR19 93Y

ヨコハマ アドバン スポーツ V107 ADVAN SPORT V107 245/35ZR19 93Y NSXフロント用最適化したプロファイルでさらに高速安定性がアップした YOKOHAMA ADVAN SPORT V107

車種 NSX
メーカー ヨコハマ
ブランド ADVAN SPORT V107
タイヤサイズ 245/35ZR19(フロント用)
タイヤ外径 655mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 93
速度記号 Y
低燃費グレード B/a
値段 39,600円~(2026年調べ)

ドライ・ウェット路面で高次元のグリップ力を発揮するスポーツ走行の相棒 ヨコハマ アドバン スポーツ V107(リヤ用)

YOKOHAMA ADVAN Sport V107 305/30ZR20 103Y

ヨコハマ アドバン スポーツ V107 ADVAN Sport V107 305/30ZR20 103Y NSXリヤ用ドライ&ウェットグリップにすぐれハイレベルのスポーツ走行を実現する YOKOHAMA ADVAN Sport V107

車種 NSX
メーカー ヨコハマ
ブランド ADVAN Sport V107
タイヤサイズ 305/30ZR20(リヤ用)
タイヤ外径 692mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 103
速度記号 Y
低燃費グレード B/a
値段 59,510円~(2026年調べ)

ヨコハマ ADVAN Sport V107(アドバン スポーツ ブイイチマルナナ)は、マトリックス・ボディ・プライ構造でサイドウォール剛性を高めたフラッグシップスポーツタイヤです。車両重量が1.7t台後半あるNSXでも、ステアリングを切った瞬間からノーズが素直に向きを変え、操作と挙動のタイムラグが小さく感じられます。剛性を高めながら路面追従性も確保しており、ドライ路面の踏ん張りと雨天時のウェットグリップ(ラベリングa)のバランスが取れています。

国産ブランドなので、欧州銘柄に比べて国内の取り扱い店舗が多く、リヤ305幅のような特殊サイズでも取り寄せの見通しが立てやすい点は実用面の強みです。サーキットまでは行かなくても、日常の運転でNSXの走行性能を感じ取りたいユーザーに向いています。一方、剛性の高さは段差での硬さにもつながるため、乗り心地の穏やかさを最優先する場合は試乗車や装着車で感触を確かめてから選ぶと安心です。

ナノコンパウンドが生む強大なグリップ力と偏摩耗抑制を両立した ピレリ P ZERO(フロント用)

PIRELLI P ZERO 245/35ZR19 93Y

ピレリ P ZERO 245/35ZR19 93Y NSXフロント用強力なグリップ力でブレーキ&トラクション性能を発揮する PIRELLI P ZERO

車種 NSX
メーカー ピレリ
ブランド P ZERO
タイヤサイズ 245/35ZR19(フロント用)
タイヤ外径 653mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 93
速度記号 Y
低燃費グレード ラベル対象外
値段 26,000円~(2026年調べ)

ハイドロプレーニング耐性と精確なコントロール性能を両立した ピレリ P ZERO(リヤ用)

PIRELLI P ZERO 305/30ZR20 99Y

ピレリ P ZERO 305/30ZR20 99Y NSXリヤ用ハイドロプレーニング現象が起こってもコントロールがしっかりできる PIRELLI P ZERO

車種 NSX
メーカー ピレリ
ブランド P ZERO
タイヤサイズ 305/30ZR20(リヤ用)
タイヤ外径 691mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 99
速度記号 Y
値段 65,000円~(2026年調べ)

ピレリ P ZERO(ピーゼロ)は、フェラーリやランボルギーニなど欧州スーパーカーへの純正採用実績が豊富なウルトラハイパフォーマンスタイヤで、NSX Type Sの純正タイヤと同じブランドです。ナノコンパウンドによるグリップ力に加え、構造剛性を高めてトレッドが均一に摩耗するよう設計されており、フロント245・リヤ305と幅差の大きいNSXでも前後の摩耗の進み方を読みやすくなります。非対称パターンの外側ブロックは大きく、間近で見ると外側ブロックの大きさがコーナリング時の踏ん張りを意識した設計に見えます。

注意したいのはリヤのロードインデックスです。ここで紹介している305/30ZR20は99Y(負荷能力775kg)で、純正の103Y(875kg)を下回ります。Type Sに装着されている「H0」マーク付きの専用P ZEROとも仕様が異なるため、同じP ZEROでも純正と同一のタイヤではありません。純正と同等の負荷能力を確保したい場合は、LI103の設定がある銘柄を選ぶか、購入前に取付店でLIと車両の適合を確認してください。

ウェット・ドライを問わず強力なグリップ力と燃費性能を兼ね備えた コンチネンタル スポーツコンタクト 7(フロント用)

Continental SportContact 7 245/35ZR19 93Y

コンチネンタル スポーツコンタクト 7 SportContact 7 245/35ZR19 93Y NSXフロント用ハーモナイズド・ブラック・チリがスポーツ走行と燃費に貢献する Continental SportContact 7

車種 NSX
メーカー コンチネンタル
ブランド SportContact 7
タイヤサイズ 245/35ZR19(フロント用)
タイヤ外径 655mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 93
速度記号 Y
低燃費グレード C/a
値段 41,700円~(2026年調べ)

アダプティブ・パターン設計で路面状況を問わないグリップ力 コンチネンタル スポーツコンタクト 7(リヤ用)

Continental SportContact 7 305/30ZR20 103Y

コンチネンタル スポーツコンタクト 7 SportContact 7 305/30ZR20 103Y NSXリヤ用アダプティブ・パターンがすぐれたスポーツ走行に貢献する Continental SportContact 7

車種 NSX
メーカー コンチネンタル
ブランド SportContact 7
タイヤサイズ 305/30ZR20(リヤ用)
タイヤ外径 692mm
タイヤの種類 スポーツタイヤ
ロードインデックス 103
速度記号 Y
低燃費グレード C/a
値段 65,900円~(2026年調べ)

コンチネンタル SportContact 7(スポーツコンタクト セブン)は、ベースグレードの純正タイヤだったスポーツコンタクト5Pの流れをくむ、コンチネンタルの現行フラッグシップスポーツタイヤです。純正と同じブランドのまま世代の新しいタイヤへ乗り換えられるため、純正5Pの乗り味を基準にしてきたオーナーが違和感なく移行しやすい選択肢です。前後とも純正と同じ93Y/103Yが設定されています。

アダプティブ・パターン設計により、ドライ路面では接地面積を確保し、ウェット路面では排水を優先する形でトレッドが働き、ウェットグリップ性能は最高ランクのaを獲得しています。天候を選ばず性能を発揮しやすいため、雨の日もNSXを動かす機会があるオーナーに向いています。欧州銘柄の超ワイドサイズは国内在庫が少なく、取り寄せに時間がかかりやすいため、交換時期が近づいたら早めに在庫を確認しておくと安心です。

NSX NC1型のタイヤ交換で押さえておきたいポイント

NC1型NSXは、タイヤ空気圧を監視する空気圧センサー(TPMS)を純正で装備しています。センサーはホイール内側のバルブ部分に取り付けられているため、タイヤの組み換えでビードを落とす際にセンサーを傷つけない作業が欠かせません。扁平率30〜35%の大径タイヤはサイドウォールが硬く、組み換えには低扁平タイヤ対応のタイヤチェンジャーと作業経験が求められます。スーパースポーツカーの作業実績がある店舗を選ぶのが確実です。

整備性の観点で見落とされやすいのが、ローテーションができない点です。前後でサイズが違うため、摩耗を均一にする目的で前後のタイヤを入れ替えることはできません。駆動力と荷重を受け持つリヤは摩耗が早く進みやすく、リヤだけを先に交換するケースが多く見られます。その際は、前後の銘柄をそろえておくとグリップ特性の差が出にくくなります。

フロントを2基のモーターで左右独立に駆動するSPORT HYBRID SH-AWDは、四輪の回転差を見ながら駆動力を配分します。前後や左右で摩耗量や外径の差が大きくなると、その制御に余計な補正が入りやすくなるため、4本の状態をそろえて管理するのが基本です。リヤの305/30ZR20は国内の流通量が少ないため、銘柄によっては取り寄せに日数がかかります。残り溝や製造年を早めに確認し、計画的に交換準備を進めてください。

NSXのタイヤ交換時期の目安と長期保管による劣化

タイヤの使用限度は、道路運送車両の保安基準で残り溝1.6mmと定められており、溝がここまで減るとスリップサインが現れます。ただし、スポーツタイヤはスリップサインが出る前から、溝の減少でウェット路面の排水性能が大きく落ちます。雨の日も走らせる場合は、スリップサインより余裕をもった交換が安全です。

NSXは走行距離が少ないまま大切に保管されている個体が多く、溝が十分に残っていてもゴムの経年劣化が進んでいることがあります。日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、使用開始後5年以上経過したタイヤは点検を受け、製造後10年を経過したタイヤは溝が残っていても交換することを推奨しています。製造年週はサイドウォールの4桁の数字で確認でき、「2319」なら2019年の第23週製造です。表面に細かなひび割れが出ている場合や、手を当てたときにゴムが硬く感じられる場合は、グリップ力が新品時より落ちているサインです。

長期間動かさない保管では、同じ位置に荷重がかかり続けることで接地部分が変形するフラットスポットが起きやすくなります。乗り出し直後に振動を感じ、しばらく走ると収まるのはこの現象の典型例です。保管中は空気圧を定期的に確認し、直射日光や紫外線を避けることがタイヤの寿命を延ばすことにつながります。

冬季のNSXのタイヤ事情とスタッドレスタイヤの選択肢

今回紹介したタイヤはすべてサマータイヤ(夏タイヤ)です。夏タイヤは低温でゴムが硬くなるため、冬の冷えた路面ではグリップ力が落ち、雪道や凍結路は走行できません。積雪・凍結路で滑り止めの措置をとらずに走行することは、多くの都道府県の道路交通規則で禁止されています。

リヤの305/30R20はスタッドレスタイヤの設定がある銘柄がごく限られ、冬期はNSXを動かさずに保管し、別の車で移動するオーナーが多く見られます。冬も乗る機会がある場合は、スタッドレスタイヤの在庫状況をシーズン前に確認し、ホイールごと別セットで用意する運用が現実的です。

初代NSX(NA1・NA2型)とはタイヤサイズが異なる点に注意

同じNSXでも、1990年から2005年まで生産された初代(NA1・NA2型)と2代目NC1型では、タイヤサイズがまったく異なります。初代は年式やグレードによって、フロント205/50R15・リヤ225/50R16、フロント215/45R16・リヤ245/40R17、フロント215/40R17・リヤ255/40R17などの組み合わせで、いずれも2代目よりひと回り小さな前後異径サイズです。中古車の購入検討時やタイヤをネットで探すときは、型式(NA1・NA2・NC1)で絞り込まないと、世代違いのサイズを選んでしまうおそれがあります。

NSXのタイヤ選びに必要な純正タイヤサイズとホイールサイズ

NSXのグレード タイヤサイズ ホイールサイズ 型式
ベースグレード (F)245/35ZR19
(R)305/30ZR20
(F)19インチ×8.5J(+55)
(R)20インチ×11J(+55)
CAA-NC1
5AA-NC1
Type S (F)245/35ZR19
(R)305/30ZR20
(F)19インチ
(R)20インチ
専用鍛造アルミホイール
5AA-NC1

ホイールのPCDは120mm・5穴です。Type Sは新デザインの専用鍛造アルミホイールでワイドトレッド化されているため、リム幅やインセットがベースグレードと異なる場合があります。Type Sの純正ホイールを流用したり社外ホイールを選んだりする際は、ホイール裏の刻印でサイズを確認してください。

NSX NC1型は日本が誇るスーパースポーツカー

NSX NC1型は、2016年8月に発表され、2017年2月27日に日本で発売された2代目NSXです。初代の「人間中心のスーパースポーツ」というコンセプトを受け継ぎながら、3モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」を搭載しています。3.5L V型6気筒ツインターボエンジンにモーター3基を組み合わせたシステム最高出力は581PS(Type Sは610PS)で、フロントの左右独立モーターによるトルクベクタリングが、NSXならではの旋回性能を生み出しています。

ミッドシップに縦置きされたエンジンと専用9速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)に、4つの走行モードを切り替えられる「インテグレーテッド・ダイナミクス・システム」を組み合わせ、静かに走れるQuietモードからサーキット向けのTrackモードまで1台でこなせる設計です。2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーでは、年間販売予定の100台がノミネート基準の500台に届かなかったものの、ハイブリッドスーパースポーツとしての完成度が評価され、実行委員会特別賞を受賞しています。

2021年8月には最終モデルのType Sが発表され、日本国内では30台限定で販売されました。専用ピレリ P ZEROの装着や専用鍛造ホイールによるワイドトレッド化など、足まわりにも手が加えられています。NC1型NSXは2022年に生産・販売を終了しており、現在は中古車での入手に限られます。現存台数が少ないぶん、タイヤも性能だけでなく製造年や保管状態まで含めて管理することが、NSXのコンディションを保つうえで欠かせません。