RZ450eが2023年3月30発売 レクサス初フラッグシップBEV(電気自動車)を紹介
2022年に発表し話題になったレクサス初の100%電気自動車(BEV)のRZ450eが2023年3月30日遂に発売開始。
最新の予防安全装備レクサスセーフティシステムプラス採用はもちろん、思い通りにトレースできる新四輪駆動システムDIRECT4、2022年にフルモデルチェンジしたRXからスタートしたレクサス次世代デザインアイコンのスピンドルボディの採用など、見所の多いフラッグシップEVです。
RZ450e発売後500台限定特別仕様車First Edition(ファーストエディション)を設定するなどプレミアムモデルらしいグレード展開にも注目です。
2023年3月30日の発表・発売時はこの500台限定ファーストエディションと、通常グレードはVersion Lのワングレード展開に。海外市場ではVersion L以外のグレードも複数用意されていることから、RZ450eのVersion C、F SPORTの追加も期待できるかもしれません。
レクサスBEVフラッグシップRZ450eのエクステエリア・インテリア、ボディカラーやスペック、改良などの最新モデルチェンジ情報と共に紹介します。
発売記念限定500台のRZ450e First Edition(ファーストエディション)を特別設定
RZ450eファーストエディションは専用装備とフルオプションを標準化した特別仕様
RZ450e発売記念として限定500台のみ設定する特別なグレードFirst Edition(ファーストエディション)が設定されます。
インテリアカラー、RZ450eを象徴するオーナメント、プレートなどが専用で用意、オプション装備のドライブレコーダー、デジタルインナーミラー、パノラマルーフなどを追加装備します。
RZ450eファーストエディションの装備
- 専用インテリアカラー ブラック&オラージュ
- 専用ステアリングホイール
- 専用ステアリングオーナメント
- 専用センターコンソールプレート
- 専用ブラック塗装20インチホイール
- 寒冷地仕様
- Advanced Park(アドバンスドパーク)
- ドライブレコーダー
- おくだけ充電
- デジタルキー
- デジタルインナーミラー
- パノラマルーフ
RZ450eファーストエディションの販売価格は9,400,000円で、Version L(バージョンL)が8,800,000円なので、600,000の価格差があります。
ファーストエディションでしか用意しない特別な装備が多数あること、オプション装備を数多く標準するのでお得感のある特別仕様車になっています。
RZ450eのエクステリアは伝統のスピンドルグリルとボディを一体化するスビンドルボディ
スピンドルグリルとボディを一体化したスピンドルボディが特徴
RZ450eのエクステリアの特徴は、2022年11月18日に発売したレクサスRXより始まる、スピンドルグリルとボディを一体化した次世代レクサスのデザインアイコン、スビンドルボディを採用したこと。
スピンドルボディはレクサスを象徴するスピンドルグリルとボディを一体化するデザインで、グリルを必要としないBEVのRZ450eと、とても相性の良いデザイン。
リヤテールランプを一本の繋がったライン状に配置するのも特徴で、LEXASのレタリングバッジやエッジの利いたプレスラインも含め新たなレクサスを象徴するスタイルになります。
RZ450eのフロントエンブレムは遠くからでも一目でわかる、大胆な発光エンブレムに。
アダプティブハイビーム機能を向上したことで、レクサスで採用することの多い三眼ヘッドライトから、よりシンプルな単眼ヘッドライトを採用しました。
RZ450eのホイールは20インチのほか18インチもオプション設定(左:純正20インチホイール 中:オプション18インチホイール 右:オプション20インチホイール)
タイヤサイズは前後で異なりフロント235/50R20、リヤ255/45R20。
ホイールサイズは標準でダークグレーメタリック塗装と切削光輝の20インチを採用、ブラック塗装と切削光輝の18インチ(-99,000円)、ダークプレミアムメタリック塗装の20インチ(+11,000円)の2種類のオプションを用意。
-99,000円のレスオプションで18インチに変更することができ、コストパフォーマンスや乗り心地の面で心配なユーザーもフォローします。
全長 | 4,805mm |
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全幅 | 1,895mm |
全高 | 1,635mm |
ホイールベース | 2,850mm |
ホイールサイズ | 18インチ/20インチ |
タイヤサイズ | フロント:235/50R20 リヤ:255/45R20 |
航続距離 | 18インチ:534km 20インチ:494km |
電費(WLTCモード) | 20インチ:147Wh/km |
総電力 | 71.4kWh |
急速充電規格 | CHAdeMO |
最高出力 | フロント:150kW(204ps) リヤ:80kW(109ps) |
最大トルク | フロント:266Nm(27.1kgm) リヤ:169Nm(17.2kgm) |
グレード | 駆動方式 | 値段 |
---|---|---|
RZ450e Version L | AWD(4WD) | 8,800,000円~ |
RZ450e First Edition | 9,400,000円~ |
レクサスRZ450e
レクサスRZ450eのスペック
レクサスRZ450e
レクサスRZ450e
RZ450eのボディカラーは特徴的なバイカラーを3種類・モノトーン6種類の9色設定
RZ450eには合計9色のボディカラーを設定しますが、2022年に発売した新型クラウンクロスオーバーのような、ボンネットとサイドカラーを色分けする特徴的なバイカラーを3色用意すること。
クラウンクロスオーバーとの相違点は、フロントグリルのスピンドル部分まで色分けすることで立体的に見せてくれる点です。
レクサスRZ450eのボディカラー一覧
- ソニッククォーツ
- ソニッククロム
- ソニックイリジウム
- グラファイトブラックガラスフレーク
- ソニックカッパー
- イーサーメタリック
- ブラック/ソニックカッパー(バイカラー、330,000円高)
- ブラック/イーサーメタリック(バイカラー、165,000円高)
- ブラック/ソニッククロム(バイカラー、165,000円高)
RZ450eのソニッククォーツ
RZ450eのソニッククロム
RZ450eのソニックイリジウム
RZ450eのグラファイトブラックガラスフレーク
RZ450eのソニックカッパー
RZ450eのイーサーメタリック
RZ450eのブラック/ソニックカッパー(330,000円高)
RZ450eのブラック/イーサーメタリック(165,000円高)
RZ450eのブラック/ソニッククロム(165,000円高)
RZ450eのイメージカラーにもなっているイーサーメタリックはクリーンなイメージのBEVに相性の良いカラーで、レクサスのモデルで初めてラインナップします。
イーサーメタリックのバイカラーも用意されていて、人気のカラーリングになるでしょう。
RZ450eのインテリアはウルトラスエードやマテリアルシートを使ったおもてなし空間
RZ450eは3色のインテリアカラーを設定(上:グレースケール 中:ヘーゼル 下:オラージュ)
RZ450eのインテリアはウルトラスエードをベースに、ダーク系のグレースケール、ブラウン系のヘーゼル、ブルー系のオラージュの3色を用意。
全てのカラーが標準で選択できるため、自分好みのカラーを自由に選択できます。
グローブボックスを廃止するなどBEVのRZ450eらしい斬新なインテリアが特徴
NXやRX、旗艦SUVのLXにも採用する64色のカラーを設定できるマルチカラー対応インテリアイルミでラグジュアリーな雰囲気に。
ドアトリムの陰影マルチカラーイルミネーションはRZ450eの特徴で、夜間のドライブを盛り上げてくれます。
コクピット周りはTFTスピードメーター、HUD、ドライバーに向けたマルチメディアディスプレイなど運転に集中できる環境に
センターコンソールには艶炭フィルムのオーナメンントでシックな印象も。
コクピットのTFT液晶は7インチのスピードメーターを配置、ワイド液晶のマルチメディアディスプレイは、運転手に向けることで集中できる空間作りをしています。
RZ450eはグローブボックスを廃止し、センターコンソール下に収納スペースを設けています。
マニュアルからモバイル・タブレット、ティッシュケースなども収納できる容量なので、グローブボックスが無くても困ることはないでしょう。
荷室容量522L(1.荷室長:978mm 2.最小荷室幅:1,003mm 最大荷室幅:1,503mm 4.荷室高:446mm)
スタイル重視のSUVはラゲージルームを犠牲にするケースがありますが、RZ450eは最大で522Lの容量(ハリアーが402L~、RAV4が580L~)があるため、ゴルフバックなら3個、スーツケースなら2個、アウトドアでも十分に収納できます。
調光機能付きパノラマルーフで眩しさを軽減
Version Lにはレクサス最大級のパノラマルーフを設定。
パノラマルーフの専有面積が多いケースでは車内温度変化や紫外線の問題などありますが、ガラスにIR・UVカット機能とLow-Eコートを採用しているため環境の変化を最小限にすることができます。
パノラマルーフは調光機能の有無で2種類設定され、調光機能のあるパノラマルーフは245,000円、調光機能のないパノラマルーフは165,000円です。
RZ450eの内ドアはe-ラッチ、四輪駆動システムは最新のDIRECT4 安全装備も最上位システムに
押すと開くe-ラッチシステムはBEVとの相性も抜群
RZ450eのドアの開閉システムはe-ラッチを採用します。
e-ラッチは2021年にモデルチェンジしたNXから採用が始まったシステムで、軽くプッシュする最小限の力だけでドアの開閉を行うことができます。引いて開ける従来の動作とは逆で戸惑うユーザーもいるようですが、レクサスらしい革新的な構造が魅力です。
四輪駆動の構造もDIRECT4という新しい技術になります。
DIRECT4はBEV(電気自動車)やHV(ハイブリッド)モデルを想定した技術で、前後の4輪それぞれにモーター出力を適切に配分することで、ドライバーの意のままに、車を正確にトレースしてくれる技術です。
ステアバイワイヤ技術を使用した、ヨークステアリングにも注目です。
BEVはエンジンを搭載しないため、路面の揺れがダイレクト伝わります。
RZ450eでは不快な揺れを抑え、ボディ剛性を高めるためEV専用プラットフォームe-TNGAを採用します。ほかにも20インチ装着車にはボディダンパーを増設、バッテリーやモーターの配置を最適化することで、電動化ビジョンLexus Electrified(レクサスエレクトリファイド)に基づく一体感のある快適なドライブフィール実現。
RZ450eは予防安全装備のレクサスセーフティシステム+と先進駐車支援システムを搭載。
プリクラッシュセーフティは歩行者・自転車を昼夜検知、昼間ではオートバイなどの二輪車も検知可能になりました。
駐車支援のアドバンストパークや床下透過表示機能付パノラミックビューモニターなどで、運転に不安のあるユーザーもサポートします。
RZ450eの予防安全装備
- プリクラッシュセーフティ(歩行者・自転車 昼夜検知/二輪車 昼検知)
- 交差点衝突回避支援(出合頭/右左折)
- 緊急時操舵支援
- 低速時加速抑制
- フロントクロストラフィックアラート
- 音声発話
- プロアクティブドライビングアシスト
- ロードサインアシスト
- 発進遅れ告知機能
- ITS Connect
- 緊急車両存在通知
- 右折時注意喚起
- セカンダリーコリジョンブレーキ
- Lexus Teammate Advanced Drive(渋滞時支援)
- 全車速追従レーダークルーズコントロール(ACC)
- レーンディパーチャーアラート
- レーントレーシングアシスト
- レーンチェンジアシスト
- ドライバー異常時対応システム
- ブラインドスポットモニター
- 後方車両への接近警報
- 後方車両接近告知
- 周辺車両接近時サポート
- アダプティブハイビームシステム
- マルチウェザーライト
- リモート機能付きLexus Teammate Advanced Park(駐車支援)
- パーキングサポートブレーキ
- タイヤ空気圧警告表示など
RZ450eのライバルは日産アリア、トヨタbZ4X、スバルソルテラ
RZ450eはレクサス初のBEVですが、同クラスのSUVをトヨタはbZ4X、スバルはソルテラ、日産はアリアを2022年に発売しています。
3モデルともボディサイズや最低航続距離が近いためRZ450eの強力なライバルになりえます。
日産アリア、トヨタbZ4X、スバルアルテラはRZ450eの強力なライバル
RZ450e | bZ4X | ソルテラ | アリア | |
---|---|---|---|---|
全長 | 4,805mm | 4,690mm | 4,690mm | 4,595mm |
全幅 | 1,895mm | 1,860mm | 1,860mm | 1,850mm |
全高 | 1,635mm | 1,650mm | 1,650mm | 1,655mm |
ホイールベース | 2,850mm | 2,850mm | 2,850mm | 2,775mm |
総電力量 | 71.4kWh | 71.4kWh | 71.4kWh | 66kWh~91kWh |
最大航続距離(WLTCモード) | 494km~534km | 540km~559km | 487km~567km | 470km~640km |
値段 | 8,800,000円~ | 6,000,000円~ | 5,940,000円~ | 5,390,000円~ |
ラグジュアリーブランドのレクサスから発売するRZ450eは、ライバル車種の価格から200万円以上高額な価格設定になっているのがわかります。
しかし、同じe-TNGAプラットフォームを持つbZ4Xを超える高出力モーターで0-100km加速が5秒前後という特筆すべき運動性、インテリアの質感、レクサスブランドのイメージなど、ライバル車種にはない魅力がRZ450eにあるため、No.1BEVクロスオーバーをめぐる販売台数争いが楽しめそうです。
RZ450eはレクサスBEV商品群の幕開けを感じる全部入りSUVに
2023年3月、RZ450eからレクサスブランドのBEVがスタートします。
トヨタは2030年までに30種のBEVを、日産は2030年までに15種のBEVを、ホンダも2030年までに30種のBEVを投入すると宣言。
またレクサスRZ450eの発売に併せて、BEVの不安を解消するコンシェルジュサービスや、充電ステーションの拡充などを目的とするLEXUS Electrified Program(レクサスエレクトリファイドプログラム)の提供をスタートしています。
レクサスも2030年までにBEVをフルラインナップする方針なので、今回発売したRZ450eのスタイリング、革新的な新技術などをベースに様々なモデルの登場が期待されます。
RZ450eは限定モデルのファーストエディションを除くとVersion Lのワングレード展開ですが、海外市場で展開する仕様の違うグレードの動向にも注目です。