ランドクルーザー70が再々販されて内装はどう変わったか
2014年の再販から9年、2023年に再々販されたランクル70。グレードは「AX」のみでエンジンとトランスミッションに先進の安全装備など、時代のニーズに合わせたアップデートが行われました。
外装では基本的なデザインは再販モデルを踏襲。角型ヘッドライトがLEDの丸型に、バンパーやフェンダーが樹脂製に、テールランプはバンパーに設置されました。
内装での大きな変更はシート表皮がファブリック仕様から、ファブリック+合成皮革仕様でシートのクッション性が高くなっています。メーターもアナログからデジタルになるなどの変更が施されました。
ランクル70のインストルメントパネル周辺と快適に運転できる装備
ランクル70のコックピット、インストルメントパネル周辺は、オフロード車らしく無駄なものがなく、視認性と機能性、操作性にすぐれたレイアウトになっています。水平基調で見晴らしがよく、見えにくい左前方には2面鏡式の補助確認装置としてミラーが設置されています。
メーター類はアナログからデジタル化され、マルチインフォメーションディスプレイも大きく視認性が高くなっており、空調設定はアナログで直観と感覚で設定できるようになっています。
オプティトロンメーター+4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ
シンプルなランクル70の王道とも言えるレイアウトの中央に据えるスピードメーターと左にはタコメーター。デジタルになってもそのデザインは継承しています。サブゲージをスピードメーターの直下に配置し、オフロードなどでの悪路でも視線移動がスムーズに行えます。右側には4.2インチのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを設置し、平均燃費や瞬間燃費などを表示し、ドライバーの視線移動が最小限で情報確認ができるようにレイアウトされています。
自動防眩インナーミラーにバックモニターを内蔵して後退時も安全に
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バックモニターを表示する自動防眩インナーミラー -
通常時の自動防眩インナーミラー
通常運転時は自動防眩インナーミラーとして、周りの光や後方車両のヘッドライトなど、光の反射状況に応じて反射状態を変化させ、ドライバーの視認性を確保します。ランクル70を後退させる際にはミラー内にバックカメラからの映像を表示させ、固定ガイド線でバック駐車などをスムーズに行うことができます。
バックカメラは後方ナンバープレートの情報に設置されています。
握る個所によって形状を最適化している本革巻き4本スポークステアリングホイール
ランクル70の本革巻き4本スポークのステアリングホイールは、握る個所によって形状を最適化しており、フィンガーレストも設けられ、本格的なオフローダーには嬉しい操作性にすぐれたステアリングホイールです。
指先だけで操作が可能なステアリングスイッチ
ステアリングに設定されているステアリングスイッチは、指先だけでマルチインフォメーションディスプレイやレーンディパーチャーアラートなどの操作が可能です。
ボタン[A]は上方操作系を設定できるボタンで、4方向スイッチ、戻るの操作が可能です。ボタン[B]は運転支援系の操作が可能なボタンです。
ステアリングに設置されているクルーズコントロール
クルーズコントロールはアクセルを踏まなくても一定の速度で走行するシステムです。高速道路の走行などに便利で、快適な走行ができます。
スーパーインテリジェント6速オートマチックトランスミッション<6 Super ECT>+シーケンシャルシフトマチック
スムーズな運転と操作性にスーパーインテリジェント6速オートマチックトランスミッションを採用。6速ギアトレーンが小型で高効率、低燃費を両立。専用パワーモードで最適なエンジンの回転域を有効利用し、パワフルな走行と強力なエンジンブレーキを実現。「M」にシフトをいれることでシフトチェンジがマニュアル間隔になり、思いのままの変速でオフロード走行に貢献します。
マニュアルエアコンとリヤヒーターコントロール
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マニュアルエアコン -
リヤヒーターコントロール
ランクル70のエアコンはマニュアルエアコンになります。温度設定などのないシンプルなデザインで使いやすく、後席にはリヤヒーターコントロールが搭載され、足元を温めてくれます。操作も感覚的にできるので便利です。
室内を明るく照らすルームランプ
フロント・センター・リヤに設置されているルームランプはとても明るく、オンとオフの操作はワンタッチで行えます。
ワイヤレスドアロックリモートコントロール
ワイヤレスドアロックリモートコントロールは車両に近づいてスイッチ操作をすることで施錠と開錠ができます。雨の日など、車両の手前で開錠しておけば、すぐに乗り込むことができて便利です。
ランクル70のインテリアとシート表皮
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ランクル70のインテリア -
ランクル70のドアトリム周辺
ランクル70のインテリアはブラック基調で、後部座席のクッション性がよくなっています。シート表皮は2014年の再販モデルではファブリックシートでしたが、今回の再々販では合成皮革+ファブリック、ドアトリムは合成皮革で上質感もあり、オフロード車ながら質感が向上しています。
ランクル70の便利で使いやすい収納
ランクル70にはすぐに手が届く位置に収納が設定されていて、使いやすく便利です。無駄なものが一切なく、必要とされる収納のみなので利便性がとても良い収納です。
- A)シフトサイドポケット/センターコンソールトレイ/カップホルダー(1個)/小物入れ
- B)充電用USB端子(Type-C/フロント2個)/アクセサリーソケット(DC12V・120W/1個)
- C)センターコンソールボックス
- D)キー付グローブボックス
- E)フロントドアポケット(運転席・助手席/ボトルホルダー付)
- F)シートバックポケット(運転席・助手席)
(A)のシフトサイドポケットをカップホルダーとして使用する場合は、衝撃で脱落するおそれがあるのでオフロード走行中はカップホルダーとしての使用を控えましょう。
調大容量でたっぷり積めるランクル70のラゲージスペース
ランクル70の荷室サイズは荷台長が835mm、リヤシートタンブル状態で1,355mm、荷台幅が1,440mm、荷台高が1,120mmと超大容量です。奥行きのある荷室ですが、リヤシートを格納することで、空間を最大に広げることができ、巨大とも言える広いスペースを確保することができます。
バックドアは左右でサイズが異なり、左のリヤゲートのみを開けて手軽に荷物の出し入れをすることも可能です。たっぷり荷物が積めるので、アウトドアで大きな荷物や沢山の荷物を楽に積み込むことができます。
6:4分割可倒式リヤシートで利便性アップ
後席は6:4分割可倒式なので、長い積載物の場合は片側だけシートを格納すると、後席を確保しながら長尺物を積み込む事が可能です。リヤシートをワンタッチで格納できるタンブル機構を採用しているので、楽に荷室空間を拡大できます。
ランクル70に求められるオフロード性能が全て備わっている
ランクル70はお悪路走破性が求められ、本格派のオフローダーに人気のモデルです。実際、オフロード性能にすぐれているのがランクル70の魅力の一つでしょう。
下り坂走行をサポートするダウンヒルアシストコントロール(DAC)
オフロードでの下り坂走行をサポートするのがダウンヒルアシストコントロール。トランスファーギヤの位置がH4やL4でスイッチをオンにしておくことで、坂道を下る際、車速の低速を確保し、ランクル70の安定性に貢献します。
スリップ状態から迅速に脱出できるVSC&アクティブトラクションコントロール(A-TRC)
トランスファーギヤの位置がH4やL4の時、岩場などの悪路や雪道などでスリップを起こすとシステムが素早く検知してブレーキを空転した車輪にかけ、空転していない車輪に配分した駆動力で、オフロードでも安定走行を実現します。
ランクル70のスタック時には電動デフロック(フロント・リヤ)が活躍
トランスファーギヤの位置がH4やL4の時スイッチ操作で作動するシステムで、悪路などでスタックさせてしまうとデフが働き、車輪が空転することから脱出が困難になります。スタックした際、デフをロックすることで駆動力が反対車輪に伝わり、脱出することができます。ランクル70に搭載されている電動エデフロックは、リヤデフやリヤデフとフロントデフ同時ロックがスイッチ操作で操作できるシステムです。
なお、電動デフロックをオンにしている時は、ABSやブレーキアシストは作動しません。一般道で電動デフロックを使用しないよう、必ずVSC OFFインジケーターが点灯していないことを確認してください。
傾斜に強い走破性の対地障害角を誇る
オフロードではボディと地面が接触しない最低地上高の余裕が必要です。その指標となる本格オフローダーのランクル70オーナーに嬉しい走破性を誇る対地障害角を持ちます。アプローチアングルは33度、デパーチャーアングルは23度、ランプブレークオーバーアングルは26度となっています。
アプローチアングル
- 岩などの障害物を前輪で乗り越えられる角度のこと。バンパーから前輪タイヤの接地面に線を引いた際の角度。
デパーチャーアングル
- 坂道や岩の上などから降りる際、リヤバンパーが勾配に当たるかどうかの目安の数値。車両の後端部とリヤタイヤ後ろ側の接地面を結んだ線に対する地面との角度。
ランプブレークオーバーアングル
- オフロードの走破性を表す斜路走破角のこと。岩や障害物に乗り上げた際、頂上部の車底と障害物との干渉の程度を判断できる。
登り坂をサポートするヒルスタートアシストコントロール(HAC)
登り坂発進の際、車両が後退しているとシステムが感知した場合にブレーキを自動的に作動。それ以上坂道で後退しないよう、後退速度を和らげます。
オンロードもオフロードも思い通りの走行ができるパートタイム4WDシステム
駆動方式を路面の状況に合わせて切り替えられるパートタイム4WDシステム。滑りやすい路面で「H4」を選択することで、4輪駆動だからこその安定感を。「L4」の選択でよりパワフルな駆動力を発揮します。なお、乾いた路面や高速道路などでは「H4」「L4」の選択をしないようにしてください。
ヘビー系に初導入された予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」
ランクル70に初めて導入された予防安全パッケージの「トヨタ セーフティ センス」は、2種類のセンサーが様々なシーンで安全をサポートしてくれます。
プリクラッシュセーフティ
プリクラッシュセーフティは、ミリ波レーダーと嘆願カメラ方式で昼夜の歩行者や昼間の自転車運転者を検知し、衝突の恐れがある場合、自動ブレーキが作動して衝突を回避し、ぶつからないをサポートします。
車線逸脱をブザー音で知らせるレーンディパーチャーアラート[LDA]
レーンディパーチャーアラートは嘆願カメラが道路上の白線や黄線を認識し、ウインカー操作なしで車線を逸脱する可能性がある場合、ディスプレイ表示と警報音でドライバーに注意喚起を促します。車両のふらつきも検知し、ディスプレイ表示とブザー音で休憩を促します。
自動でライトを切り替えて夜間の見やすさをサポートするオートマチックハイビーム[AHB]
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対向車や先行車がいる場合は自動でロービームに -
先行車がいない・周囲が暗い場合は自動でハイビームに
オートマチックハイビームは自動でロービームとハイビームを切り替えるシステムです。先行車や対向車がいない場合や周囲が暗い場合、自動でハイビームになり、周囲が明るい場合や対向車、先行車がいる場合は自動でロービームに切り替わります。切り替え忘れの防止にもなります。
標識の見逃し防止をサポートするロードサインアシスト[RSA]
ロードサインアシストは、道路標識の見逃し防止をサポートします。マルチインフォメーションディスプレイに乱癌カメラで認識した標識を表示し、システムが最高速度や侵入禁止の標識に従っていないと判断した場合、ブザーや表示の反転、点滅などでドライバーに告知します。嘆願カメラが認識できる道路標識は、「最高速度」「一時停止」「車両進入禁止」「はみ出し通行禁止」等です。
うっかりを防ぐ発進遅れ告知機能[TMN]
渋滞や信号待ちで先行車がいる状態で停止し、先行車が発進しても停止状態が続くとディスプレイ表示とブザーでドライバーに発進遅れを告知し、うっかりをサポートします。
ランクル70の内装はオフロード走行と乗り心地にも配慮
発売前から話題沸騰のランクル70が再再販されました。過酷な悪路を走破するヘビー系で、再販モデルでは5ナンバーでしたが、再再販モデルでは3ナンバーに、MTのみからヘビー系初の6速ATに変更されています。
メーターがアナログからデジタルになり、マルチインフォメーションディスプレイを搭載。安全性能にも配慮され、予防安全パッケージの「Toyota Safety Sense」を導入し、オフロード性能はもちろんの事、街乗りでの安全性能も充実しました。
大人気でランクル70ファンにはたまらない再再販ですが、発売前から予約が殺到し、受注停止状態になるという人気ぶりのランドクルーザー70。話題性に事欠かない魅力的なモデルです。