ハイエース リラクベース

モデリスタ ハイエース リラクベースとは ホワイトバンパーと白木目内装の50周年記念コンプリートカーは販売終了

ハイエース リラクベースの中古車はどう選べばよいのか。4WDにディーゼルしか設定がないこと、クォータートリムや補助バッテリーは後付けできないこと、専用アルミホイールにリコールが出ていることなど、購入前に押さえたい要点をまとめました。

ハイエースのコンプリートカー「リラクベース」は販売を終了 50周年記念のレトロなモデリスタ車の全記録

モデリスタのハイエース用コンプリートカー「Relaxbase(リラクベース)」は、すでに販売を終えています。新車での購入はできず、入手手段は中古車のみです。モデリスタが現在ハイエース向けに用意しているコンプリートカーは、トランスポーター系の「MRT(Multi Role Transporter)」に一本化されています。

リラクベースは、トヨタ自動車の「ハイエース」発売50周年を機に、トヨタモデリスタインターナショナルが企画したコンプリートカーです。ベースになったのは、Toyota Safety Sense Pの標準装備化とクリーンディーゼル1GD-FTVの投入を柱に一部改良を受けた5型ハイエース。ベース車の一部改良は2017年11月22日に発表され、発売は12月1日でしたが、リラクベースは発表と同じ11月22日に全国トヨペット店(東京地区は東京トヨタおよび東京トヨペット、大阪地区は大阪トヨタ)を通じて発売されました。

開発コンセプトは「NEO RETRO FUN BOX(ネオレトロファンボックス)」。車名は“Relax”と“Base”を組み合わせた造語で、ゆるく自由に楽しむ西海岸のスローライフと、拠点となる「基地」という2つのイメージが込められています。同じくモデリスタが手がけるトランスポーター「MRT」と同様に、フルフラットの荷室にブラックのフロアマットを組み合わせたTypeⅠと、白木目調のロンリュームフロアを備えたTypeⅡの2種類が用意されていました。なお、ベース車には標準装備されているToyota Safety Sense Pが、リラクベースには非装着でした。中古車を検討する際に見落としやすい点です。

リラクベースの販売終了とその後 現行のハイエース用コンプリートカーは「MRT」

リラクベースは、モデリスタのラインナップから姿を消しました。中古車カタログ上の最終区分が2019年10月〜2020年4月生産モデルであること、そして2020年5月1日にベース車のハイエースが一部改良を受けて6型へ移行したことから、設定は2020年春をもって終了したとみられます。2021年6月の時点ですでに販売が終了していたことは、複数の媒体でも確認されています。復活や後継モデルの設定は発表されていません。

モデリスタがハイエース向けに展開しているコンプリートカーは、現在「MRT(Multi Role Transporter)」です。フラットフロアを核とした荷室を備え、床仕様のTypeⅠと床+トリム仕様のTypeⅡという2タイプ構成は、リラクベースにも通じる考え方といえます。趣味と仕事の両方に対応するという性格づけも同じです。

MRTには手が入り続けています。2026年1月13日には、車中泊や車内での軽作業を想定したMRT専用のベッドキットとサイドテーブルが追加発売されました。さらに2026年6月18日にもハイエース用カスタマイズアイテムが追加され、6月26日に開幕した東京アウトドアショー2026には、シエンタ“JUNO”、ノア/ヴォクシー“MULTI UTILITY”と並んでMRTが展示されています。リラクベースが打ち出したレトロな外観の路線は継承されていませんが、荷室を自由に使うという発想そのものはMRTへ引き継がれた格好です。

中古車市場では、リラクベースは商品性の高さから相応の値がついています。年式や走行距離、装着オプションによって幅はあるものの、TypeⅠでおおむね300万円台後半から400万円台前半で流通する例が見られ、新車時価格に近い水準を保っているのが特徴です。専用装備の多くが後付けできない架装であることが、この底堅さの理由といえます。

リラクベース専用アルミホイールのリコール 中古購入時は実施済みか確認を

中古車を検討する際に必ず確認しておきたいのが、専用アルミホイールのリコールです。トヨタカスタマイジング&ディベロップメントは2018年11月13日、ハイエース用の架装部品として装着したアルミホイールについて、国土交通省へリコールを届け出ました。

対象となったのは2010年9月1日から2018年9月25日までに製造された214台分で、アルミホイールのセンター部の設計寸法が適切でないため、使用を続けるとホイールナットが緩むことがあるという内容です。異音が発生し、最悪の場合はホイールが脱落するおそれがあるとされました。リラクベースの足元を特徴づける15インチアルミホイールがまさにこの対象にあたります。

リコールは無償で対応されるものですが、年数が経った個体では実施済みかどうかが判断しづらいこともあります。購入前に車台番号でリコール実施状況を確認しておくと安心です。

販売終了までの流れとベース車ハイエースのその後

リラクベースが売られていた期間は、ベース車であるハイエースの5型から6型への移行期にあたります。2018年4月1日には、リラクベースを企画したトヨタモデリスタインターナショナルがトヨタテクノクラフト、ジェータックスと統合し、特装車事業会社「トヨタカスタマイジング&ディベロップメント」となりました。モデリスタはブランドとして存続していますが、リコールの届出主体が同社名義になっているのはこのためです。

2019年10月1日には消費税率が10%へ引き上げられ、リラクベースの価格も改定されています。本記事に掲載している価格はいずれも2017年11月時点、消費税8%当時のものです。

ベース車のハイエースは、2020年5月1日の一部改良で6型へ移行し、アクセルペダルの踏み間違いによる被害を軽減するインテリジェントクリアランスソナーなどが加わりました。この改良を機に、モデリスタはDXグレード向けの取り扱いも終了しています。姉妹車のレジアスエースも、販売チャネル再編の流れのなかで姿を消しました。

その後の200系ハイエースは改良を重ね、2026年1月13日の発表を経て2026年2月2日に9型へと進化しています。予防安全技術がToyota Safety Sense 3.0となり、全車速追従機能付のレーダークルーズコントロールを採用。Bi-Beam LEDヘッドランプの導入やパノラミックビューモニターの標準装備によるフロントアンダーミラー(ガッツミラー)の廃止など、200系としては過去最大級の内容でした。さらに2026年6月18日発表・7月1日発売の一部改良で国連安全規則にも対応しています。ハイエース本体のモデルチェンジの経緯や次期型の見通しについては、ハイエースのモデルチェンジを扱うページで詳しく取り上げます。

ハイエース リラクベースのエクステリア

ハイエース リラクベースは、バンの上級グレードであるスーパーGLをベースとしたモデルで、専用のエクステリアパーツを装備していました。

メッキフードガーニッシュ

ハイエースのボンネットに沿って取りつけられたメッキパーツが「メッキフードガーニッシュ」です。ボディカラーとツートンになった境目の所にメッキパーツが取りつけられ、グリルのメッキパーツと相性抜群です。

ボンネット・ピラーブラックアウト

ボンネット部分とA・B・C・Dピラー部分がブラックアウトデカールで処理され、ツートンカラーがより強調されたデザインになっています。

ロアグリルガーニッシュ・ホワイトカラーバンパー

グリルから下のロアグリルには2本のメッキガーニッシュが取りつけられていて、バンパーはホワイトカラーを採用しています。どのボディカラーとも相性がいいホワイトカラーを使っているので、設定された3色すべてで違和感なく成立していました。

アルミホイール

アルミホイールにはディッシュデザインのホイールが装着されていて、レトロな雰囲気を醸し出しています。リム部分がホワイトカラーに塗り分けられているので、ホワイトリボンのタイヤを履いているようなルックスになるのが嬉しいポイントです。ディスクタイプのメッキキャップとの組み合わせで、レトロテイストがさらに強調されていました。

ハイエース リラクベースのエクステリア特別装備まとめ

  • メッキフードガーニッシュ
  • ホワイトカラードバンパー
  • フォグランプカバー
  • ロアグリルガーニッシュ
  • 15インチアルミホイール
  • ボンネット・ピラーブラックアウト
  • 車名デカール

ほかにも、さらにハイエース リラクベースをレトロな雰囲気にするための販売店装着オプションが5点用意されていました。

専用エンブレム付きフロントグリル(108,000円)

ノーマルではエンブレム下のグリルはメッキパーツになっていますが、エンブレム付きフロントグリルを装着することで、メッキフードガーニッシュと繋がり、初代ハイエースの復刻エンブレムも装着できます。ピラーとボンネットからつながるラインで、柔らかな印象のフロントフェイスが完成しました。

専用フロントバンパーガード(48,600円)

ナンバープレート左右に取りつけるメッキのバンパーガードです。レトロルックにするための必須パーツともいえるメッキバンパーガードを取りつけることで、さらに雰囲気が増します。

専用フェンダーガーニッシュ(82,080円)

フェンダー周りに取りつけるフェンダーガーニッシュです。足元にホワイトパーツを追加することで、レトロ感がより強調されます。

専用リヤラダー(61,560円)

リヤラダーとは、ルーフラックにアクセスするために取りつけるパーツです。全高1,980mmのハイエースのルーフラックに荷物を載せるには脚立が必要になりますが、リヤラダーがあれば楽に積み下ろしができます。純正用品をホワイトパーツ化したもので、機能性を維持しながらレトロ感を演出していました。

専用ルーフラック(149,040円)

ルーフラックとは、屋根に取りつけるラックのことで、キャンプ用品を載せてロープで固定したり、脚立などを積んだりできます。カラーはホワイト×ブラック×シルバーの組み合わせです。

ハイエース リラクベースのエクステリア販売店装着オプション

  • 専用エンブレム付きフロントグリル
  • 専用フロントバンパーガード
  • 専用フェンダーガーニッシュ
  • 専用リアラダー
  • 専用ルーフラック
  • グレーメタリック
  • ライトイエロー
  • ダークブルーマイカメタリック

ボディカラーは「グレーメタリック(1G3)」「ライトイエロー(599)」「ダークブルーマイカメタリック(8P4)」の3色が特別に設定され、フロントバンパーとリヤバンパーはホワイトになっています。内装色はいずれもダークグレーの組み合わせでした。中古車を探す際は、この3色以外はリラクベースではないという見分け方もできます。

ハイエース リラクベースのインテリアとTypeⅠ・TypeⅡの違い

ハイエース リラクベースには、トリコットのシート素材で「ベージュ×ネイビー」のツートンカラーシートが装着されています。

インテリアパネルには、白木目調のパネルが装着されていて「パワーウィンドウスイッチ」「ヒーターコントロールパネル」「グローブボックス上部」の3か所に設置されています。

Type1

Type2

ハイエース リラクベースには、TypeⅠとTypeⅡが設定されていて、TypeⅠはブラックの荷室、TypeⅡは白木目調のロンリュームフロア(硬質塩ビ)が設置されています。TypeⅡにはさらにアルミ製のバックドアスカッフプレート、フロア16箇所のアンカーナット、AC100Vのアクセサリーコンセントが標準で備わり、荷室の作り込みに明確な差がありました。

クォータートリム(133,920円)

補助バッテリー(205,200円)

架装オプションはTypeⅡのみの設定で、荷室に向かって左側へ架装する収納ボックス付きのクォータートリム(アンカーナット左右8箇所付)や、エンジンを切っている時に使える補助バッテリーを装着することができます。補助バッテリーはTypeⅡのみの設定で、クォータートリムとの同時装着が必須です。いずれも後付けができず注文時のオーダーが必要だったため、中古車では装着の有無が個体差として大きく効いてきます。

ベッドキット(200,571円)

収納可能なベッドキットで、全て収納してラゲージモードに、半分収納して荷物とベッドが使えるハーフラゲージモード、荷室の面積全てをベッドにできるベッドモードの3つの使い方ができます。ベッドキットのオプションは、TypeⅡのみの設定で、クォータートリムとの装着が必須です。

ハイエース リラクベースのインテリア特別装備まとめ

  • インテリアパネル(白木目調)
  • 専用シート(ツートンカラー)
  • ロンリュームフロア(Type2のみ)
  • バックドアスカッフプレート(Type2のみ)
  • アンカーナット(Type2のみ)
  • アクセサリーコンセント(Type2のみ)

ハイエース リラクベースの搭載エンジンはガソリンとディーゼルの2種類

ハイエース リラクベースに搭載されているエンジンは、スーパーGLと同様にガソリンの「1TR-FE」とディーゼルの「1GD-FTV」の2種類が設定されています。1GD-FTVは5型で新たに投入された次世代クリーンディーゼルで、6速ATと組み合わせて従来型から1.6km/Lの燃費向上を実現したユニットです。

ハイエース リラクベースのエンジンスペック
ガソリン ディーゼル
型番 1TR-FE 1GD-FTV
種類 直列4気筒 直列4気筒
排気量 1,998cc 2,754cc
最高出力 136PS/5,600rpm 151PS/3,600rpm
最大トルク 182Nm/4,000rpm 300Nm/1,000~3,400rpm

駆動方式との組み合わせには制約がありました。2WDではガソリンとディーゼルの両方を選べますが、4WDにはディーゼルしか設定されていません。4WDのガソリン車を探しても存在しないため、中古車選びの際は注意が必要です。

ハイエース リラクベース車両体系※Type1、Type2ともに同じ

  • 2WD:ガソリンエンジン・ディーゼルエンジン
  • 4WD:ディーゼルエンジン

ハイエース リラクベースの主要諸元と車両型式

リラクベースはボディそのものに手を入れていないため、外寸はベースのスーパーGL標準ボディと同一です。全長4,695mm×全幅1,695mm×全高1,980mm。荷室は長さ3,000mm(セカンドシート使用時は1,855mm)、幅1,520mm、高さ1,320mmで、TypeⅡのみロンリュームフロアの厚み分だけ荷室高が10mm低い1,310mmとなります。

車両重量はTypeⅠのガソリン2WDが1,770kg、ディーゼル2WDが1,930kg、ディーゼル4WDが2,060kg。TypeⅡは架装分でそれぞれ40kg重くなります。最低地上高は2WDが195mm、4WDが185mmです。

ハイエース リラクベースの車両型式
仕様 エンジン 駆動 モデリスタ型式
TypeⅠ 1TR-FE 2WD TRH200V-WVMXTE
1GD-FTV 2WD GDH201V-WVMXTE
1GD-FTV 4WD GDH206V-WVMXTE
TypeⅡ 1TR-FE 2WD TRH200V-WVMYTE
1GD-FTV 2WD GDH201V-WVMYTE
1GD-FTV 4WD GDH206V-WVMYTE

中古車情報の記載が曖昧な場合でも、この型式を照合すればリラクベースかどうかを確実に判別できます。

ハイエース リラクベースの発売日は2017年11月22日で販売価格は333万円から

ハイエース リラクベースの発売日は2017年11月22日で、ハイエースの一部改良の発表と同じ日でした。価格帯は333万円~447万円の間です。以下の価格はいずれも発売当時、消費税8%時点のもので、2019年10月の消費税率引き上げ以降は改定されています。また北海道地区は寒冷地仕様を含むため2万7,000円高、沖縄地区は別価格でした。

ハイエース リラクベースの価格帯
2WD 4WD
Type1 ガソリン 3,338,280円 設定なし
Type1 ディーゼル 3,926,880円 4,231,440円
Type2 ガソリン 3,582,360円 設定なし
Type2 ディーゼル 4,170,960円 4,475,520円

また、販売店オプションと架装オプションをフル装備した場合は、988,971円かかります。ガソリン車では457万円、ディーゼル車の2WDで515万円、4WDで546万円になります。

ハイエース リラクベース特別オプション込みの価格帯
外装パーツフル装備 449,280円
架装オプションフル装備(Type2のみ) 539,691円
Type1外装フル装備価格帯 378万~468万円
Type2外装フル装備価格帯 403万~492万円
Type2架装フル装備価格帯 412万~501万円
Type2外装・架装フル装備価格帯 457万円~546万円

ハイエース リラクベースはどんな趣味にも応えてくれる1台

ハイエース リラクベースは、レトロな雰囲気をまとったハイエースで、ライトイエローとメッキパーツを組み合わせたルックスは、まさにクラシックカーをイメージする雰囲気を纏い、海沿いの道やサーフィンのイメージにピッタリの車両です。

発売日は2017年11月22日で、ノーマルの価格帯は333万~447万円、特別オプションをフル装備した価格帯は378万円~546万円と、トヨタの高級ミニバンであるアルファードの上級グレードにも匹敵する価格帯でした。それでもアルファードを凌ぐ室内空間を持ち、アウトドアにもガンガン行けるハイエースは、趣味の相棒ともいえる存在です。

新車では選べなくなった今も、専用の架装が後から再現できないという性格から、リラクベースは中古車市場で高い評価を保っています。選ぶ際は、TypeⅠかTypeⅡか、クォータートリムと補助バッテリーが付いているか、そして専用アルミホイールのリコールが実施済みかの3点を押さえておくと失敗が少ないはずです。レトロな趣を求めるならリラクベース、荷室の自由度を最優先するなら現行のMRTという選び分けになります。