フィアット500(チンクエチェント)の内装を徹底解説!コックピット・シート・特別仕様車のデザイン
笑いかけているかのようなフロントマスクがチャームポイントのフィアット500(チンクエチェント)は、「可愛い車」「おしゃれな車」の代名詞として多くのファンに愛されてきた人気車種です。外装だけでなく、内装も非常におしゃれで男女問わず心を奪うデザインが魅力です。
なお、フィアット500(ガソリンエンジンモデル)は2024年5月に日本向け生産が終了しており、正規ディーラーでの新車販売も終了しています。後継モデルとして電気自動車の「フィアット500e」が存在します。本記事では、多くのファンに愛されてきた3代目フィアット500の内装を、コックピット・シートカラー・快適装備・特別仕様車のインテリアを中心に詳しく振り返ります。
フィアット500のコックピット:レトロなデザインと優れた機能性を両立
フィアット500の内装カラーは、それぞれボディカラーにマッチしたものが設定されていました。ボサノバホワイト・パソドブレレッド・ミントグリーン・アイスホワイトの全4色で、ポップな色合いのインパネ周りがとてもおしゃれです。ボディカラーと内装が統一感を持ってコーディネートされている点は、ファッション感覚でクルマを選ぶユーザーに特に好評でした。
おしゃれなだけでなく、機能性にも優れているのがフィアット500のコックピットの特徴です。曲線を活かしたスイッチパネルは操作しやすいレイアウトで、視認性の高い1眼メーターは速度などの走行情報を瞬時に把握しやすいデザインとなっています。運転中に自然と視線が向かうポジションにメーターが配置されており、安全運転をサポートします。
コックピットのセンターには7インチパネルモニター付きの総合インフォテインメントシステム「Uconnect」を配置しています。Apple CarPlayおよびAndroid Autoに対応しており、スマートフォンと連携することで音楽再生・通話・メッセージのやりとりがハンズフリーで行えます。コンパクトなボディながら、現代的なコネクティビティを備えた点も人気の理由のひとつです。
トランスミッションにはミスシフトを防ぐデュアロジックを採用しています。これにより、操作ミスを防ぎながら走行中の安全性を高めています。なお、後述するスポーツモデルには5MTも設定されており、自らシフトを操る楽しさを味わえる仕様も用意されていました。
フィアット500のシートデザイン:アイボリー×チェック柄のナチュラルで個性的なスタイル
フィアット500の標準シートには、どのボディカラーにもマッチするチェックパターンとアイボリーカラーの組み合わせが採用されています。背もたれ部分にさりげなくあしらわれた「500」ロゴがワンポイントとなっており、ブランドへの愛着を感じさせる細部の仕上げが特徴的です。派手すぎず個性を表現できるデザインは、長年にわたってフィアット500のアイデンティティを形成してきました。
フィアット500の特別仕様車(限定車)の内装:個性豊かなインテリアが充実
ベースモデルの内装だけでも十分に魅力的なフィアット500ですが、特別仕様車も数多くラインナップされていました。上質で大人っぽいデザインからスポーティなモデルまで、それぞれ独自のインテリアが設けられ、ユーザーの個性に応じた選択が可能でした。以下では、代表的な限定車の内装をご紹介します。なお、いずれのモデルも現在は販売終了となっています。
フィアット500S Manuale Rossa(マヌアーレ・ロッサ):走りの愉しさを感じさせるスポーティな空間
フィアット500S Manuale Rossaは2019年6月に限定80台で発売された特別仕様車です。TwinAirエンジンに5MTという独自の組み合わせを採用しており、「自ら操る」という意味を持つManualeの名の通り、車を操る楽しさを前面に押し出したモデルでした。
燃えるようなパソドブレレッドのボディカラーに合わせ、内装はスポーティなブラックを基調としています。ドアやシートにホワイトをアクセントカラーとして採用することで、重たくなりすぎず開放的な雰囲気に仕上げている点が特徴です。
シートだけでなく、シフトノブやインパネにも500S専用デザインが採用されました。また、握り心地のよいレザースポーツステアリングホイールには、走行中でもスマートにオーディオ操作ができるスイッチを搭載していました。
フィアット500 Unisex(ユニセックス):性別を超えておしゃれを楽しめるセンスフルなデザイン
2019年4月に販売がスタートしたフィアット500 Unisexは、イタリアの高級家具ブランド「ポルトローナ・フラウ」のラグジュアリーなレザーシートを採用したプレミアムな限定車です。男女を問わず親しまれるデザインを追求したモデルで、上級グレードをベースに特別装備を加えながらも、価格面でも買い得感のある設定が好評でした。
シートカラーは、ユニセックス専用ボディカラーのオペラボルドーに合わせた深みのある「ボルドー」と、大人の魅力を感じさせる落ち着きのある「ブラウン」の2タイプから選ぶことができました。どちらもフロントシートの背もたれには「500」のロゴがあしらわれていました。
フィアット500 Anniversario(アニベルサリオ):生誕60周年記念に相応しいレトロモダンなデザイン
2018年6月にフィアット500の生誕60周年を記念して登場したのが、過去モデル「NUOVA(ヌォーヴァ)500」をイメージして開発されたフィアット500 Anniversarioです。華やかでパッと目を引くボディカラーに合わせ、内装にも同色を効かせたアクセントが施されていました。
ビンテージロゴがあしらわれたレザーステアリングは握り心地も良く、オーナーの所有欲を刺激するデザインです。レトロなオレンジのインパネが個性を放ち、ファブリックシートにはアイボリーにボディカラーと同色のパイピングを組み合わせたデザインが採用されていました。
フィアット500 Tropicale(トロピカーレ):明るい気持ちにしてくれるコーラルカラーを採用
2018年7月より販売されたフィアット500 Tropicaleは、常夏気分を味わわせてくれるビビッドなコーラルカラーのボディが特徴の限定モデルです。インパネやシートにもコーラルカラーが採用され、車内全体がトロピカルな雰囲気に包まれていました。赤サンゴ色のパイピングとチェック柄のファブリックシートは500 Tropicale限定のデザインで、ベースモデルとは一線を画す個性的な仕上がりでした。
フィアット500 Lusso(ルッソ):ラグジュアリーな室内空間が広がる高級仕様
2018年11月より限定発売されたフィアット500 Lussoは、イタリアの高級家具ブランド「Poltrona Frau(ポルトローナ・フラウ)」のレザーシートを採用した特別仕様車です。上質感をプラスした本革シートが、コンパクトカーの枠を超えた贅沢な室内空間を演出していました。
シートカラーはブラウンとボルドーの2種類で、ボサノバホワイトにはブラウンまたはボルドー、ミントグリーンにはブラウンが設定されるなど、ボディカラーと内装の組み合わせにも細やかな配慮がなされていました。
フィアット500 S Manuale(チンクエチェントエス マヌアーレ):スポーティな走り味にマッチするデザイン
2018年12月に登場したフィアット500 S Manualeは、5MTを搭載した本格的なスポーツモデルです。自分で車を操る楽しさを前面に押し出し、内装もスポーツテイストを強く意識したデザインとなっていました。
専用のインパネやシフトノブがドライビングへの期待感を高め、ブラックのファブリックシートもスポーティでかっこいい雰囲気を演出していました。コンパクトなボディの中でも、走る喜びを感じられる内装として評価の高いモデルです。
フィアット500 Collezione(コレッツィオーネ):大人の魅力あふれるシックなインテリア
2019年2月に販売されたフィアット500 Collezione(コレッツィオーネ)は、落ち着きのあるオペラボルドーで大人の魅力を体現した限定モデルです。ブロンズカラーのアルミホイールやCollezione専用ビューティラインなど外装へのこだわりも確かですが、内装デザインも上質感たっぷりに仕上げられていました。
コレッツィオーネのファブリックシートはブラックをベースにボディカラーと同色のオペラボルドーを利かせたシックなデザインで、コックピット空間を彩る艶やかなボルドーのインパネがとてもおしゃれな一台でした。
フィアット500は豊富な限定車ラインナップで内装・外装の個性も多彩だった
燃費がよく加速もスムーズな走行性能を持ちながら、何よりその愛くるしいデザインで多くのファンを獲得してきたフィアット500。可愛らしい外観とおしゃれな内装に惹かれて購入を決めたドライバーも多く、日本国内での累計販売台数は約13万台に達しました。
年間を通じて個性豊かな特別仕様車が数多く発売され、上質で大人っぽいデザインからスポーティなモデルまで、幅広い選択肢を楽しめるブランドでした。ガソリンエンジンモデルの3代目フィアット500は2024年5月に日本向け生産を終了しており、現在は後継となる電気自動車「フィアット500e」がその魅力を引き継いでいます。中古車市場ではまだ豊富な流通量があるため、3代目のデザインや内装に惹かれた方は中古車での入手も選択肢のひとつです。