シビックタイプRのモデルチェンジ情報 2026年9月にFL5初のビッグマイナーチェンジ、前期型は受注終了で幕
ホンダ シビックタイプRのモデルチェンジ情報をまとめます。
現行のシビックタイプRは、1997年のEK9型から数えて6代目にあたるFL5型です。2022年9月の登場以来、長期の受注停止や抽選販売が繰り返されるほどの人気を保ち続けてきました。そのFL5型が、2026年9月にいよいよ初のビッグマイナーチェンジを迎える見込みです。
改良の柱は、東京オートサロン2026で披露された「CIVIC TYPE R HRC Concept」譲りの新しい顔つきと、Googleビルトインに対応した新世代インフォテインメント、そして強化された騒音規制への適合。一方で2.0L VTEC TURBO+6速MTという骨格は変わらず、330PSのピュアガソリンFFスポーツという性格はそのまま引き継がれます。
ここでは2026年9月時点で判明している改良内容を先頭に整理したうえで、現行モデルの内容、そして歴代タイプRの歩みまでを順に見ていきます。
シビックタイプR(FL5)が2026年9月にビッグマイナーチェンジへ 前期型は受注・生産とも終了
FL5型は2022年の発売以来、受注停止と抽選販売を繰り返してきた入手困難な一台でした。その前期型が、いよいよ区切りを迎えます。
販売店への通達によれば、2025年9月に受け付けた第三期分のRACING BLACK Packageが前期型として最後の受注となり、その納車完了をもってマイナーチェンジ版へ完全に切り替わる流れです。前期型の生産は2026年8月頃で終了したとみられています。
なお、ここで扱う改良内容はまだホンダから正式発表されていません。販売店情報や米国ホンダの予告を積み上げた見立てであり、最終的な仕様や価格、発売日は正式リリースの内容が優先されます。
切り替えの背景にあるのは騒音規制への対応
改良を急ぐ理由としてよく挙げられるのが、国連基準UN-R51-03にもとづく騒音規制の段階的な強化です。現行FL5は従来段階での認証にとどまるため、規制が本格適用される2026年後半以降、今のままの仕様で継続生産・新規登録を行うことが難しくなるとみられます。
高回転まで気持ちよく回るスポーツエンジンにとって、この手の規制対応は決して歓迎される話ではありません。ただ裏を返せば、規制をクリアしたうえで330PSと6速MTを維持できたこと自体が、現在のホンダとしてはかなり踏ん張った結果とも言えます。
公式サイトからは標準モデルが消え、RACING BLACK Packageのみに
2026年5月、ホンダの公式サイトから標準モデル(TYPE R)の掲載が終了し、ラインアップは特別仕様車のRACING BLACK Package1本となりました。標準モデルの販売終了について正式なアナウンスはないものの、そのまま一区切りとなる可能性が高いと受け止められています。
現在はマイナーチェンジ版に向けたWEB先行受注の案内も始まっており、購入を考えているなら情報収集を前倒ししておきたいところです。FL5の初回受注時のように、発表と同時に受付が締め切られる展開も十分に想定されます。
改良の中身 HRCコンセプト譲りの新しい顔とGoogleビルトインを採用
今回のマイナーチェンジは「見た目と中身の両方に手が入る」内容です。単なる年次改良ではなく、FL5にとって最初で最後の大がかりなテコ入れになるとみられます。
外装は前まわりを刷新 冷却と空力を煮詰める
エクステリアはフロントまわりが中心です。バンパーをよりワイドな形状へ改め、クーリングダクトの見直しと空力形状の最適化によって、高出力ターボを支える冷却性能とサーキットでの高速安定性を両立させるとされています。大型化された角型インテークや縦型LEDのデイタイムランニングライトなど、より攻撃的な表情になるという見方が有力です。
ベースとなるのは、東京オートサロン2026で公開された「CIVIC TYPE R HRC Concept」です。当初は純粋なショーモデルと受け止められていましたが、カモフラージュラッピングの下にあったのは改良版そのものだった、というのが現在の見立てです。
500個以上のLEDを用いるリアコンビランプや、大型リアウイング、フラット化されたアンダーボディといった機能面の装備は継続。ボディサイズも全長4,595mm×全幅1,890mm×全高1,405mm、ホイールベース2,735mmが維持される見込みです。
内装はGoogleビルトイン対応の新世代インフォテインメントへ
インテリア最大のトピックが、Googleビルトイン(Google built-in)に対応した新世代インフォテインメントシステムの採用です。現行の9インチシステムを刷新し、Honda CONNECTの機能に加えて、Googleアシスタント、Googleマップ、Google Playが車載のまま使えるようになります。
ステアリングを握ったまま音声でナビ操作や音楽再生を完結できるため、走りに集中したい場面での使い勝手は確実に上がります。タイプRのようにドライバーの負担を減らしたいクルマほど、この手の装備は効いてくるはずです。
10.2インチのフルデジタルメーターや、タイプR専用データロガーアプリ「Honda LogR」は引き続き搭載。パフォーマンスモニターやオートスコア、国内サーキットでのタイム計測に対応したデータログといった機能も継続される見込みです。アルカンターラ製ステアリング、身体をしっかり支えるスエード調のフロントシート、シリアルナンバー入りのインパネといったタイプRらしい仕立ても変わりません。
パワートレインは330PSの2.0L+6速MTを維持
心臓部はK20C型の2.0L直列4気筒VTEC TURBOと6速MTの組み合わせで、最高出力330PS・最大トルク420Nm(42.8kgm)を継続。駆動方式もFFのままで、ヘリカルLSDによるトラクション性能もそのままです。
ドライブモードはCOMFORT、SPORT、+R、INDIVIDUALの4種類という構成が引き継がれます。電動化には踏み込まない見込みで、純ガソリンのMTスポーツとしては最後の世代になるという声も少なくありません。
規制対応にともなう味付けの変化を心配する向きもありますが、公表スペック上は出力もトルクも据え置き。少なくとも数字の面で後退はない、という点は安心材料と言えるでしょう。
価格は620万円前後の見込み 現行の初期設定からは大幅アップ
マイナーチェンジ版の車両本体価格は620万円前後になるとみられています。FL5の初期設定が4,997,300円だったことを思うと衝撃的な水準ですが、直近のRACING BLACK Packageが6,179,800円であることを踏まえれば、そこに装備追加分を上乗せした延長線上の設定と読むこともできます。
実際、Googleビルトイン対応システムの採用や規制対応にかかるコストを考えると、この価格帯への移行は避けにくかったはずです。むしろ「500万円を切るタイプR」が異例に安かった、と振り返るべきなのかもしれません。
| グレード | 時期 | 価格 |
|---|---|---|
| TYPE R(標準・初期設定) | 2022年9月~ | 4,997,300円 |
| TYPE R RACING BLACK Package | 2025年1月設定時 | 5,998,300円 |
| TYPE R RACING BLACK Package | 2025年9月価格改定後 | 6,179,800円 |
| TYPE R(マイナーチェンジ版) | 2026年9月予定 | 620万円前後(見込み) |
| TYPE R HRC | 2027年以降予定 | 850万~900万円程度(予想) |
HRC初の市販車「CIVIC TYPE R HRC」は2027年からの展開を予告
今回の改良と並んで注目を集めているのが、HRC(Honda Racing Corporation)の名を冠した初の市販車「CIVIC TYPE R HRC」です。トヨタの「GR」、日産の「NISMO」に対抗するホンダのスポーツブランドが、いよいよ量産車の世界へ本格参入することになります。
東京オートサロン2026で公開されたコンセプトモデルは、ベース車よりさらにアグレッシブなエアロと専用アクセントをまとった仕立て。ただし量産版の展開は2027年からと予告されており、2026年9月のマイナーチェンジと同時に登場するわけではない点に注意が必要です。
価格は850万~900万円程度と予想され、先代FK8型の「Limited Edition」のように台数限定・抽選販売となる可能性も指摘されています。走りに全振りしたい人にとっては待つ価値のある一台ですが、1年以上の待機と大幅な価格差を引き受けられるかどうかが分かれ目になりそうです。
欧州は「Ultimate Edition」で販売終了 米国は2026年モデルで改良を公式予告
海外に目を向けると、欧州では排出ガス規制の強化を受けてシビックタイプRの販売終了が決まり、40台限定の「Ultimate Edition」が有終の美を飾る形となりました。ホンダの本場ともいえる欧州から姿を消すのは寂しい話ですが、それだけ規制環境が厳しくなっているということでもあります。
一方の米国では、ホンダの現地法人が2026年1月14日のニュースリリースで「2026年にシビックタイプRが内外装のスタイリングを変更するアップデートを受ける」と明記しました。日本仕様の詳細はまだ公表されていないものの、改良の実施自体はほぼ確実とみてよさそうです。
なお、米国専売のアキュラ・インテグラ タイプSも2026年に初のマイナーチェンジを予定しているとされ、FL5と歩調を合わせた動きになっています。
今の現行車を押さえるか、改良版を待つか
購入を検討している方にとっては悩ましい時期です。整理すると、判断材料はおおむね次のようになります。
改良版を待つ理由は、Googleビルトインによる日常使いの快適さ、刷新されたフロントデザイン、そして最新の騒音規制に適合した個体であること。規制対応済みという事実は、将来の価値にも効いてくる可能性があります。
一方、現行前期型を狙う理由は価格です。約120万円という差は小さくありませんし、走りそのものの完成度は現行でも十分すぎるほど高い。すでに新規受注が難しい状況ではありますが、中古車という選択肢は残されています。
装備と最新性を重視するなら改良版、走りとコストのバランスを重視するなら現行、というのが素直な線引きでしょう。HRCまで待つかどうかは、価格と待機期間をどこまで許容できるかにかかっています。
シビックタイプRのインテリアを黒で統一した特別モデルRACING BLACK Packageを2025年1月に設定
RACING BLACK Packageは東京オートサロン2025で大きな注目を集めた特別モデル
シビックタイプRには、東京オートサロン2025で初公開された特別モデル「RACING BLACK Package(レーシングブラックパッケージ)」が2025年1月23日に設定されました。
インテリアをブラックで統一することでレーシングスピリットを表現し、内装での光の反射を抑えてドライビングに集中できる環境づくりも意識されています。
設定当初の価格は5,998,300円で、標準のシビックタイプRは4,997,300円で据え置かれていました。その後、原材料価格の高騰などを受けて2025年9月4日に価格改定が実施され、6,179,800円へ改められています。前述のとおり現在は標準モデルの掲載が終了しており、このRACING BLACK Packageが実質的に前期型最後のグレードとなりました。
CIVIC TYPE R RACING BLACK Package(シビックタイプR レーシングブラックパッケージ)の特別装備
- ダッシュボード/フロントドアライニング ウルトラスエード
- ブラックラックススエード Honda TYPE Rフロントシート
- ワイヤレス充電器
- 自動防眩ルームミラー
- エアコンアウトレット ブラックピンストライプ加飾
- フロントパワーウインドウスイッチパネル シルバーピンストライプ加飾
- ブラックローレット加飾エアコンコントロールダイヤル
- ブラックエアコンアウトレットノブ
- インテリア専用色ステッチ
| 全長 | 4,595mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,890mm |
| 全高 | 1,405mm |
| ホイールベース | 2,735mm |
| 室内長 | 1,915mm |
| 室内幅 | 1,545mm |
| 室内高 | 1,145mm |
| 車両重量 | 1,430kg |
| 最小回転半径 | 5.9m |
| 最低地上高 | 125mm |
| エンジン型式 | K20C型 水冷直列4気筒 |
| エンジン総排気量 | 1,995cc |
| エンジン最高出力 | 243kW(330PS)/6,500rpm |
| エンジン最大トルク | 420Nm(42.8kgm)/2,600rpm-4,000rpm |
| トランスミッション | 6速MT |
| 駆動方式 | 2WD(FF) |
| 乗車定員 | 4名 |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| タンク容量 | 47L |
| WLTCモード燃費 | 12.5km/L |
※マイナーチェンジ版の諸元は未公表です。ボディサイズやエンジン性能は上記を踏襲する見込みですが、燃費や車両重量は変更となる可能性があります。
シビックタイプRが2022年7月20日ワールドプレミア 発売は2022年9月2日
シビックタイプRのエクステリア
最高傑作とも評される新型シビックタイプRは、ホンダ公式Youtubeチャンネルで2022年7月20日に世界初公開されました。
グランドコンセプト「Ultimate SPORT 2.0」にふさわしく、スポーツモデルの究極形を表現したワイド&ローの伸びやかなスタイルと、走る喜びを突き詰めたピュアスポーツに仕上げられています。

先代同様に限定販売ではないものの、タイプRは年間の生産数が限られる場合があります。
日本での発売は2022年9月2日で、2023年10月の受注分からは2024年モデルに切り替わりましたが、価格や仕様は据え置きとされました。
発表前には販売価格600万円超という予想もあったため、500万円を切る価格は衝撃をもって受け止められました。純ガソリンエンジンのピュアスポーツにはフェアレディZやGRスープラなどがありますが、6代目シビックタイプRも希少価値の高いモデルとして支持を集めています。
なお、発表前に語られた「600万円超」という予想は、結果的にマイナーチェンジ版で現実のものになろうとしています。4年で価格帯がひとつ上のクラスへ移った格好で、スポーツモデルを取り巻く環境の変化がそのまま数字に表れているといえるでしょう。
シビックタイプRのカラーは伝統のチャンピオンシップホワイトを始め5種設定
タイプRの象徴ともいえるチャンピオンシップホワイトを筆頭に、スポーティなブルーやレッド、海外でも人気のソニックグレーなど5種類が用意されています。
ピュアスポーツらしい力強さを感じるオーソドックスな色構成が特徴です。
シビックタイプRの特徴として、オプションカラーがソニックグレーパールのみのため、ホワイト・ブルー・レッド・ブラックのどれを選んでも追加料金は発生しません。
そのソニックグレーパールも38,500円と、他モデルのオプションカラーに比べてリーズナブルな設定です。
※以下は前期型の設定です。マイナーチェンジ版のカラーラインアップは正式発表を待つ段階となります。
6代目シビックタイプR(前期型)のボディカラー
- チャンピオンシップホワイト
- ソニックグレーパール(38,500円高)
- クリスタルブラックパール
- フレームレッド
- レーシングブルーパール
シビックタイプR・チャンピオンシップホワイト
ソニックグレーパール(38,500円高)
クリスタルブラック・パール
フレームレッド
シビックタイプR・レーシングブルー・パール
シビックタイプRのモデルチェンジ遍歴

シビックタイプRは、ホンダのスポーツモデルで、「NSX タイプR」「インテグラ タイプR」に続くタイプRシリーズの第三弾です。6代目以降のシビックをベースにチューニングした高性能版として展開されてきました。
シビック 初代 EK9型/1997年~2001年
1997年8月、6代目シビックのマイナーチェンジに合わせて「タイプR」が追加設定されました。B16B型エンジンを搭載し、軽量化を重視したモデルです。
1998年にマイナーチェンジでエクステリアやオーディオ周りを一新。1999年12月に装備を充実させた「タイプR・X」を追加し、2001年12月に2代目と入れ替わりで販売を終えました。
シビック 2代目 EP3型/2001年~2005年
2001年11月、2代目タイプRはタイプR向けに開発した「R-spec」エンジンを搭載し、「標準仕様」「Cパッケージ」の2グレードが設定されました。生産は英国工場が担当し、日本へは輸入販売される形をとっています。
2004年1月のマイナーチェンジで一部装備とボディカラーを変更し、2005年8月に販売を終了しています。
シビック 3代目 FD2型(日本仕様)/2007年~2010年
2007年3月、3代目は全幅拡大で3ナンバー化し、ボディタイプは4ドアセダンとなって新たなユーザーを獲得しました。
2008年9月のマイナーチェンジでボディカラーを変更し、2010年9月に排出ガス規制対応が難しくなったことから販売を終えました。
シビック 3代目 FN2型(欧州仕様)/2007年~2012年
2007年に欧州仕様のタイプRが登場し、日本では輸入車扱いで2009年11月に2,010台限定で販売。2010年10月には1,500台限定の2010年モデルを設定し、2012年6月に国内販売を終了しました。
シビック 4代目 FK2型/2015年~2016年
2015年7月に英国で出荷が始まり、日本では同年12月に750台限定で販売されました。シリーズ初のターボエンジン搭載モデルで、2.0L VTEC TURBO「K20C」により310PSを発生しています。
シビック 5代目 FK8型/2017年~2021年
2017年9月、5代目はファストバッククーペの5ドアハッチバックスタイルとなりました。エンジン出力を320PSに高め、リアサスペンションをマルチリンク式に変更するなど性能を大きく引き上げています。2020年10月のマイナーチェンジで冷却・走行性能を高めるとともに、同年に特別仕様車「Limited Edition」(日本は11月30日発売、200台限定)を設定。2021年7月に販売を終えています。
シビック 6代目 FL5型/2022年~
約1年2か月の空白を経て、2022年9月に6代目FL5型へフルモデルチェンジしました。ターボチャージャーを刷新してグリル開口部を拡大し、Honda SENSINGも最新版へアップデート。最高出力は330PSへ引き上げられています。
2025年1月には特別仕様車「RACING BLACK Package」を設定し、同年9月に価格改定を実施。2026年5月には標準モデルの掲載が終了し、前期型の生産は2026年8月頃で区切りを迎えました。2026年9月にはFL5初のビッグマイナーチェンジが予定され、2027年以降にはHRC初の市販車「CIVIC TYPE R HRC」の追加も予告されています。
| シビックタイプRのモデル | 販売年表 |
|---|---|
| 初代 EK9型 | 1997年~2001年 |
| 2代目 EP3型 | 2001年~2005年 |
| 3代目 FD2型(日本仕様) | 2007年~2010年 |
| 3代目 FN2型(欧州仕様) | 2007年~2012年 |
| 4代目 FK2型 | 2015年~2016年 |
| 5代目 FK8型 | 2017年~2021年 |
| 6代目 FL5型 | 2022年~(2026年9月にビッグマイナーチェンジ予定) |



























