ピクシスジョイのスタッドレスに適合する純正サイズとグレード
ここで紹介するのは、ピクシスジョイに標準装備される「165/55R15」にマッチングするスタッドレスタイヤです。
スタッドレス選びで最初に確認したいのは、ピクシスジョイの純正サイズが1種類ではないという点です。C(クロスオーバータイプ)、F(ファッションタイプ)、S(スポーツタイプ)の3つの車両タイプで、それぞれ標準装着タイヤが異なります。同じピクシスジョイでも15インチと16インチに分かれるため、車検証とグレード名を照合してから選ばないとホイールごと買い直しになります。運転席ドアを開けた開口部のラベルにも標準装着サイズが記載されているので、注文前にそこを見ておくと確実です。
ピクシスジョイの「165/55R15」タイヤを標準装備するグレード
- F X SAⅢ
- F G SAⅢ
- F G SAⅢ プライムコレクション
- F Gターボ SAⅢ
- F Gターボ SAⅢ プライムコレクション
ピクシスジョイの「165/60R15」タイヤを標準装備するグレード
- C X SAⅢ
- C G SAⅢ
- C G SAⅢ プライムコレクション
- C Gターボ SAⅢ
- C Gターボ SAⅢ プライムコレクション
ピクシスジョイの「165/50R16」タイヤを標準装備するグレード
- S SAⅢ
C系とS系は2020年3月にベース車のキャスト アクティバとキャスト スポーツが生産を終えたことに伴って終了し、その後はF系のみのラインアップになりました。中古車で探す場合、年式が2020年より前の個体ではC系やS系に当たる可能性があります。
ピクシスジョイのスタッドレスタイヤは何を基準に選ぶのか
165/55R15という純正サイズは、軽自動車としてはやや大径で扁平率の低い部類に入ります。155/65R14が主流の軽自動車と比べると銘柄の選択肢が少なく、1本あたりの価格も上がりやすいサイズです。だからこそ、性能の優先順位を先に決めてから絞り込むと迷いません。
判断の軸は3つに整理できます。
- 氷上性能を最優先する:朝晩の凍結が日常にある地域向け。ダンロップ WINTER MAXX 03のような氷上性能特化型が該当します
- 効き持ちとロングライフを重視する:積雪は年に数回だが4シーズン以上使いたい場合。グッドイヤー ICE NAVI8やトーヨータイヤ OBSERVE GIZ2が候補になります
- 雪とシャーベットへの対応幅を取る:日中に溶けて夜に凍るような路面変化が多い地域向け。ミシュラン X-ICE SNOWのように氷上だけに寄らない設計が扱いやすくなります
サイズ表記の読み方も押さえておくと選びやすくなります。「165/55R15 75Q」の「75」はロードインデックスと呼ばれる荷重の指数で、1本あたり387kgまで支えられることを示します。末尾の「Q」は速度記号で、最高速度160km/hまで対応するという意味です。純正と同じかそれ以上の数値を選ぶのが基本になります。
もうひとつ、扁平率55というサイズ特性も走りに出ます。サイドウォールが薄いぶん、スタッドレス特有のふにゃりとした感触は出にくく、乾いた路面でのハンドリングは比較的しっかりしています。一方で轍や凍結して荒れた路面の突き上げは拾いやすくなるため、乗り心地を優先するなら扁平率の高いサイズへの変更も選択肢に入ります。
ピクシスジョイにおすすめのスタッドレスタイヤ7選
ピクシスジョイにおすすめのスタッドレスを紹介します。ブリヂストンやヨコハマ、ミシュランやハンコックなどの国内外の有名タイヤメーカーから、ピクシスジョイに適合する純正サイズ15インチからピックアップしています。それぞれ、どういう走り方に向くのかもあわせて整理しました。
氷上性能とロングライフ性能が飛躍的に向上している ブリヂストン ブリザック VRX3
BRIDGESTONE BLIZZAK VRX3 165/55R15 75Q
アイス性能にすぐれ効き持ち性能も向上している BRIDGESTONE BLIZZAK VRX3
| 車種 | ピクシスジョイ |
|---|---|
| メーカー | ブリヂストン |
| ブランド | BLIZZAK VRX3 |
| タイヤサイズ | 165/55R15 |
| ホイールサイズ | 15インチ |
| タイヤ外径 | 569mm |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | Q |
| タイヤ種類 | スタッドレスタイヤ |
| 値段 | 7,100円~(2026年調べ) |
ブリヂストン BLIZZAK VRX3(ブリザック ブイアールエックススリー)は、すぐれたアイス性能と効き持ちにすぐれたスタッドレスタイヤで、ロングライフで経済的です。氷上での強力なグリップ力を発揮し、ピクシスジョイの冬道走行を安心で安全なものにします。
技術の中心はフレキシブル発泡ゴムで、ゴムの内部に無数の気泡と水路を持たせ、氷の上にできる薄い水膜を吸い上げながら排出する構造です。氷が滑る原因は氷そのものではなくこの水膜なので、そこを取り除くことがグリップに直結します。間近で見るとトレッド表面に細かな気孔が均一に並んでおり、溝だけで排水しているのではないことが分かります。
ブリザックは北海道・北東北の主要5都市における一般ドライバーの装着率で24年連続1位という実績を持つブランドです。装着率が高いという事実は、シーズン中に1本だけ交換が必要になった場面での在庫の見つけやすさにも効いてきます。生産終了車のオーナーにとって、供給が安定した銘柄を選べることは地味ながら実用上の利点です。なお2025年9月には後継のBLIZZAK WZ-1が登場しているため、購入時期によっては前世代のVRX3が価格面で狙い目になります。
吸着クルミゴムが凍った路面にしっかり密着して強力なグリップ力を発揮するトーヨータイヤオブザーブギズ2
TOYOTIRE OBSERVE GIZ2 165/55R15 75Q
持続性密着ゲルがグリップ力とロングライフに貢献する TOYOTIRE OBSERVE GIZ2
| 車種 | ピクシスジョイ |
|---|---|
| メーカー | トーヨータイヤ |
| ブランド | OBSERVE GIZ2 |
| タイヤサイズ | 165/55R15 |
| ホイールサイズ | 15インチ |
| タイヤ外径 | 563mm |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | Q |
| タイヤ種類 | スタッドレスタイヤ |
| 値段 | 11,429円~(2026年調べ) |
トーヨータイヤ OBSERVE GIZ2(オブザーブ ギズツー)は、吸着クルミゴムのNEO吸水カーボニックセルが氷の表面の水膜を素早く吸水し、持続性密着ゲルが凍った路面にしっかり密着させ、鬼クルミ殻がグリップ力を発揮するスタッドレスタイヤです。氷上性能をキープするので長く使用できるスタッドレスです。
鬼クルミ殻は氷を引っかく役割を担う天然素材で、摩耗が進んでも新しい殻が表面に出てくるため、シーズンを重ねてもひっかき効果が残ります。長期使用で指摘されやすいのは2シーズン目以降に氷上の効きが落ちる点ですが、この構造はそこに手を入れた設計です。
後継のOBSERVE GIZ3が2024年8月に登場しており、こちらはGIZ2と比べてアイス路面でのブレーキ性能が22%、アイスコーナリング性能が4%向上しています。165/55R15の設定もあるため、最新の氷上性能を求めるならGIZ3、価格を抑えたいならGIZ2という選び分けになります。
氷雪上でのブレーキング性能でしっかり止まる ハンコック ウィンター アイセプト iz2 A
HANKOOK Winter i cept iz2 A 165/55R15 79T
ウェット性能にすぐれ氷の上の水膜を素早く排水する HANKOOK Winter i cept iz2 A
| 車種 | ピクシスジョイ |
|---|---|
| メーカー | ハンコック |
| ブランド | Winter i cept iz2 A |
| タイヤサイズ | 165/55R15 |
| ホイールサイズ | 15インチ |
| タイヤ外径 | 565mm |
| ロードインデックス | 79 |
| 速度記号 | T |
| タイヤ種類 | スタッドレスタイヤ |
| 値段 | 7,200円~(2026年調べ) |
ハンコック Winter i cept iz2 A(ウィンター アイセプト アイジーツー エース)はウェット性能にすぐれ、氷表面の水膜を素早く排水してグリップ力を高め、氷雪路でのブレーキング性能を発揮するスタッドレスタイヤです。ハンドリング性能を強化し、スノートラクションやアイスブレーキング性能が向上しました。
このモデルはロードインデックスが79、速度記号がTで、純正サイズの75Qより荷重と速度の両方に余裕があります。国産プレミアムと比べると純粋な氷上制動では一歩譲る場面がありますが、コストを抑えたい場合の現実的な選択肢です。
積雪が年に1〜2回で、凍結よりも雨とみぞれの日が多い温暖地なら、性能差が体感しにくい範囲に収まります。逆にアイスバーンを毎日走る環境で価格だけを理由に選ぶと、止まらない不安を抱えたまま冬を越すことになります。使う地域の路面を先に想定してから判断するのが失敗を避ける近道です。
路面の形状に合わせてタイヤが密着するから強力なグリップ力を発揮できる ダンロップ ウインターマックス 03
DUNLOP WINTER MAXX 03 165/55R15 75Q
氷上性能特化型でグリップ力が強力な DUNLOP WINTER MAXX 03
| 車種 | ピクシスジョイ |
|---|---|
| メーカー | ダンロップ |
| ブランド | WINTER MAXX 03 |
| タイヤサイズ | 165/55R15 |
| ホイールサイズ | 15インチ |
| タイヤ外径 | 568mm |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | Q |
| タイヤ種類 | スタッドレスタイヤ |
| 値段 | 17,969円~(2026年調べ) |
ダンロップ WINTER MAXX 03(ウィンターマックス ゼロスリー)は氷上性能特化型でナノレベルの氷の凹凸にタイヤの形状を合わせて密着するナノ凹凸ゴムの働きで、強力なグリップ力を発揮するスタッドレスタイヤです。ピクシスジョイの冬道走行を足元から支えます。
従来品と比べて新品時の氷上ブレーキ性能が22%、氷上コーナリング性能が11%向上しています。氷上ブレーキが22%短縮というのは、氷盤路で20m必要だった制動距離が16m前後まで縮まる計算です。交差点1つ分の余裕が生まれるかどうかという差になります。
摩耗が進んでも凹凸構造が繰り返し表面に出てくる「MAXXグリップトリガー」を備え、溝が減っても氷上性能が落ちにくい設計です。凍結した坂道の途中で止まる場面が日常にある地域には特に刺さります。一方で、乾いた路面での節度あるハンドリングや静粛性を期待して買うと、氷上に振り切ったキャラクターゆえに物足りなく感じやすい傾向があります。
アシメトリックNAVIパターンがグリップ力を向上に貢献している グッドイヤー アイスナビ8
GOODYEAR ICE NAVI8 165/55R15 75Q
冬道での操縦安定性能で安心感がある GOODYEAR ICE NAVI8
| 車種 | ピクシスジョイ |
|---|---|
| メーカー | グッドイヤー |
| ブランド | ICE NAVI8 |
| タイヤサイズ | 165/55R15 |
| ホイールサイズ | 15インチ |
| タイヤ外径 | 568mm |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | Q |
| タイヤ種類 | スタッドレスタイヤ |
| 値段 | 11,980円~(2026年調べ) |
グッドイヤー ICE NAVI8(アイス ナビエイト)は、左右非対称のアシメトリックNAVIパターンがグリップ力に貢献し、アイス性能にすぐれたスタッドレスです。冬道走行での静粛性も向上し、凍った凸凹路面でもピクシスジョイで快適に走行することができます。
左右非対称パターンはイン側とアウト側に別の役割を持たせる設計で、イン側が排水と雪の噛み込み、アウト側が横方向の踏ん張りを担当します。氷上の直進制動とコーナリングを1本で成立させる考え方です。
効き持ちとロングライフを前面に出したモデルなので、年間走行距離が長く維持費を抑えたい使い方と相性が良い設計になっています。1シーズンあたりのコストで比較すると、購入時点で安いモデルより有利になるケースがあります。摩耗が早いという指摘は少なく、4シーズン使えたという声が挙がりやすいタイプです。
高いグリップ力でアイス性能にすぐれ氷の上でしっかり止まれる ミシュラン X-アイス スノー
MICHELIN X-ICE SNOW 165/55R15 75T
雪やシャーベット状の路面でも安定したグリップ力の MICHELIN X-ICE SNOW
| 車種 | ピクシスジョイ |
|---|---|
| メーカー | ミシュラン |
| ブランド | X-ICE SNOW |
| タイヤサイズ | 165/55R15 |
| ホイールサイズ | 15インチ |
| タイヤ外径 | 563mm |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | T |
| タイヤ種類 | スタッドレスタイヤ |
| 値段 | 16,401円~(2026年調べ) |
ミシュラン X-ICE SNOW(エックスアイス スノー)は、エバー・ウインター・グリップが高いグリップ力を発揮して凍った路面だけではなく、雪やシャーベット状の路面でもしっかりとグリップ力を発揮するスタッドレスタイヤです。タイヤが50%摩耗してもトレッドパターンがくっきり残り、ブレーキング性能を維持します。
持ち味は、氷上だけに寄らず雪上とシャーベット路面まで幅ひろく対応する点です。降ったばかりの新雪、踏み固められた圧雪、日中に溶けてぐずぐずになったシャーベットと、1日のうちに路面が変わる環境で挙動が読みやすくなります。速度記号もTで、乾いた高速道路を長く走る使い方にも余裕があります。
国産の氷上特化型と比べると、凍結した交差点での制動という一点では譲る場面があります。それでも、路面の種類が日替わりで変わる地域や、通勤で高速道路を使う人には扱いやすい1本です。摩耗が進んでもパターンの形状が残る設計なので、シーズン後半の性能低下を気にせず使える点も選ばれる理由になっています。
ウルトラ吸水ゴムが排水性を高めアイスグリップ力に貢献する ヨコハマ アイスガード7
YOKOHAMA iceGUARD7 165/55R15 75Q
新開発のサイプがタイヤ摩耗時でもサイプの太さを維持してアイス性能もキープする YOKOHAMA iceGUARD7
| 車種 | ピクシスジョイ |
|---|---|
| メーカー | ヨコハマ |
| ブランド | iceGUARD7 |
| タイヤサイズ | 165/55R15 |
| ホイールサイズ | 15インチ |
| タイヤ外径 | 563mm |
| ロードインデックス | 75 |
| 速度記号 | Q |
| タイヤ種類 | スタッドレスタイヤ |
| 値段 | 12,000円~(2026年調べ) |
ヨコハマ iceGUARD7(アイスガードセブン)は、ウルトラ吸水ゴムの新マイクロ吸水バルーンと吸水スーパーゲルが瞬時に水膜を吸水して路面に密着、グリップ力を発揮するスタッドレスタイヤです。新開発のクワトロピラミッド グロウンサイプが、タイヤが50%摩耗してもサイプの太さをキープするので、アイス性能を長く維持できます。
ゴムに配合されたオレンジオイルSは硬化を遅らせる働きを持ち、購入から数年経ってもしなやかさが残りやすくなります。走行距離が伸びていなくても3〜4年でゴムが硬くなり効きが落ちるケースは多く、走行距離が少ないユーザーほどここが実質的な寿命になります。年に数千kmしか走らないが長く使いたいという条件には合う設計です。
後継のiceGUARD 8(iG80)が2025年9月から発売されており、165/55R15も設定されています。価格を優先するならiceGUARD7、氷上性能の最新世代を求めるならiG80という整理になります。
新世代のスタッドレスタイヤは何がどれだけ変わったのか
165/55R15というサイズは、2024年から2025年にかけて登場した新世代モデルが一通り出そろっています。買い替えを検討するなら、前世代との差を数値で把握しておくと判断しやすくなります。
| 新世代モデル | 発売 | 前世代からの進化 |
|---|---|---|
| トーヨータイヤ OBSERVE GIZ3 | 2024年8月 | GIZ2比でアイス制動22%向上、アイスコーナリング4%向上 |
| ブリヂストン BLIZZAK WZ-1 | 2025年9月 | VRX3比で氷上ブレーキ距離11%短縮、氷上旋回4%短縮 |
| ヨコハマ iceGUARD 8(iG80) | 2025年9月 | iG70比で氷上制動14%、氷上旋回13%、雪上制動4%向上 |
いずれも165/55R15 75Qの設定があるため、ピクシスジョイの純正サイズでそのまま選べます。GIZ3は「密着長持ちゴム」で低温でのゴムの柔らかさを維持し、WZ-1は「ロングステイブルポリマー」で経年による性能低下を抑え、iG80は「冬ピタ吸水ゴム」とトレッド幅の拡大で実接地面積を8%増やしています。方向性は3社とも共通で、新品時の性能だけでなく数年後の効き方をどう保つかに開発の軸が移っています。
氷上制動が14%短縮というのは、氷盤路で80m必要だった距離が69m前後になる計算です。数字だけを見ると小さく感じますが、停止線を越えるかどうかの境目はこの数メートルで決まります。予算に余裕があるなら新世代、コストを優先するなら型落ちの前世代という整理で問題ありません。
ピクシスジョイのスタッドレス選びに必要な純正タイヤサイズとホイールサイズ
| ピクシスジョイの車両タイプ | ベース車 | 型式 | タイヤサイズ | ホイールサイズ |
|---|---|---|---|---|
| C(クロスオーバータイプ) | キャスト アクティバ | FF/LA250A 4WD/LA260A |
165/60R15 | 15インチ×4.5J(+45) |
| F(ファッションタイプ) | キャスト スタイル | FF/LA250A 4WD/LA260A |
165/55R15 | 15インチ×4.5J(+45) |
| S(スポーツタイプ) | キャスト スポーツ | FF/LA250A 4WD/LA260A |
165/50R16 | 16インチ×4.5J(+45) |
型式の頭に付く識別記号は年式で変わります。2020年8月までの登録車はDBA-LA250A/DBA-LA260A、2020年9月以降のノンターボは5BA-、ターボ車は3BA-という表記です。中古車の車検証を見て頭文字が違っても、車両タイプとタイヤサイズの対応関係は変わりません。
3タイプともホイールのリム幅は4.5J、インセットは+45、PCD100の4穴で共通です。違うのはリム径だけで、C系とF系が15インチ、S系が16インチという構成になっています。この共通性が、後述するS系のインチダウンで効いてきます。
S系の16インチから15インチへインチダウンするという選択
S系の純正165/50R16は、軽自動車のスタッドレスとしては銘柄も在庫も限られるサイズです。冬タイヤだけ15インチに落とすと、選べる銘柄が一気に増えて費用も下がります。
外径で比べると165/50R16が約571mm、165/55R15が約562mmで、差は9mm前後、比率にして約1.6%です。この程度であればスピードメーターの誤差は保安基準の許容範囲に収まります。ロードインデックスもどちらも75が一般的で、荷重面でも成立します。
ここで効いてくるのが、C系とF系の純正ホイールが15インチ×4.5J(+45)で、S系の16インチとリム幅もインセットも同じという点です。中古で出回っているピクシスジョイやキャストの純正15インチホイールをそのまま冬用として使える可能性があり、ホイール込みで新調するより費用を抑えられます。
ただし、S系はスポーツタイプという性格上、ブレーキまわりの仕様が他タイプと異なる可能性があります。リム径を1インチ落とすとキャリパーとの隙間が詰まるため、購入前に装着実績を販売店で確認するか、仮組みでクリアランスを見てもらうのが確実です。「同じインセットだから入る」と考えて手配し、装着日に入らないことが判明するというのは避けたい失敗です。
F系の165/55R15からさらに14インチへ落とす発想もありますが、ピクシスジョイには14インチの純正設定がありません。適合の裏付けがないため、この方向を検討するなら実車での確認が前提になります。なおタイヤサイズを変更した場合、指定空気圧が純正サイズのときと異なることがあります。ドア開口部のラベルに記載されているのは標準装着サイズの数値なので、装着する店舗かタイヤメーカーの推奨値を確認してください。
スタッドレスの寿命と交換時期はどこで判断するのか
スタッドレスには、夏タイヤのスリップサインとは別に「プラットフォーム」という使用限界の目印があります。JAFの解説によると、溝の深さが新品の状態から50%未満になると積雪路と凍結路での性能が低下し、冬用タイヤとして使えなくなります。この50%の位置にプラットフォームが設けられており、タイヤ側面の「⇧」印の延長線上を見ると確認できます。
新品スタッドレスの溝はおおむね10mm前後なので、残り5mmを切るとプラットフォームが顔を出し始めます。ここが露出した時点で冬タイヤとしての寿命です。夏タイヤの法的な使用限度は溝1.6mmで、プラットフォームが出た段階ではまだその基準に達していませんが、雪道や凍結路を走る性能はすでに失われています。「スリップサインはまだ出ていないから大丈夫」という判断で冬を越すと、氷上で止まれない場面に出会います。
もうひとつの寿命がゴムの硬化です。溝が十分に残っていても、購入から4シーズン程度経つと低温での柔軟性が落ちて氷への密着力が下がります。溝の残量とあわせて、サイドウォールに刻まれた4桁の製造年週(前2桁が週、後2桁が年)も確認しておくと判断を誤りません。
ノーマルタイヤやオールシーズンタイヤとの制動距離はどれくらい違うのか
スタッドレスを買うべきか迷ったときの判断材料として、JAFが実施した制動距離テストの数値が参考になります。すべて新品タイヤを使い、時速40kmから制動して3回の平均を取った結果です。
| タイヤ種類 | 圧雪路の制動距離 | 氷盤路の制動距離 |
|---|---|---|
| スタッドレスタイヤ | 17.3m | 78.5m |
| オールシーズンタイヤ | 22.7m | 101.1m |
| ノーマルタイヤ | 29.9m | 105.4m |
圧雪路ではオールシーズンタイヤもノーマルタイヤより短い距離で止まれていますが、スタッドレスに対して5m以上長くなります。差がより大きいのは氷盤路で、オールシーズンタイヤはスタッドレスより20m以上も制動距離が伸び、ノーマルタイヤに近い数値になっています。雪よりも氷への対応力で差が出るということです。
雪が積もるのは年に数回でも、朝晩に路面が凍る地域ならスタッドレスを選ぶ判断になります。オールシーズンタイヤは履き替えの手間と保管場所がいらない点が魅力ですが、アイスバーンでの制動を期待して買うと後悔しやすい選択です。なお高速道路の冬用タイヤ規制では、スノーフレークマーク(3PMSF)が刻印されたタイヤであれば通行が認められます。オールシーズンタイヤを検討する場合は、この刻印の有無を確認してください。
中古で選ぶときの確認ポイントと保管で失敗しやすいところ
ピクシスジョイは中古車での流通が中心になるため、付属してくるスタッドレスの状態が価格の見え方を左右します。購入後に気づきやすいのが、「冬タイヤ付き」という表記だけを見て契約し、実際には残り溝が5mmを切っていたというケースです。
確認したいのは3点です。1つ目は溝の残量で、プラットフォームが露出していないかを側面の「⇧」印の位置から見ます。2つ目は製造年週で、5年以上前のものであれば溝が残っていても氷上性能は期待できません。3つ目は摩耗の偏りです。片側だけが減っている場合、アライメントの狂いか空気圧の管理不足が背景にあるため、車体側の点検もあわせて依頼する判断につながります。
タイプの取り違えにも注意が必要です。前オーナーがC系やS系から乗り換えた個体だと、車庫に残っていたスタッドレスがそのまま付いてくることがあります。165/60R15や165/50R16はF系には合わないため、車検証の車両タイプとタイヤの刻印が一致しているかを現車で確かめてください。
保管については、オフシーズンのタイヤは直射日光と雨、そしてオゾンを避けたい対象です。屋外に平積みで放置すると、接地面の変形とゴムの劣化が同時に進みます。ホイール付きのまま保管する場合は横積み、タイヤ単体なら縦置きが基本で、いずれも空気圧を少し下げてカバーをかけておくと劣化を抑えられます。
履き替えのタイミングも押さえておきましょう。降雪予報が出てから店舗に駆け込むと、地域一斉に混み合って順番待ちになります。最低気温が7℃を下回るあたりが夏タイヤのゴムが硬くなり始める目安なので、初雪を待たずに動くほうが安全です。装着後は50〜100km走った時点でホイールナットの締め付けを点検してください。自分で交換する場合は、トルクレンチで規定トルクを守ることが前提になります。
ピクシスジョイはスマートアシストⅢ搭載で冬道も安全走行
ピクシスジョイはダイハツのキャストからOEMを受け、丸くて可愛らしいデザインのトヨタの軽自動車です。2023年6月上旬をもって生産を終了し、OEM元のキャストも同時期に姿を消しました。それでも安全装備が充実していて中古車市場では根強い人気があり、衝突回避支援システムのスマートアシストⅢを搭載しているので、夏の走行だけではなく、ピクシスジョイの冬道での安全走行をサポートしてくれます。
スマートアシストⅢは2017年10月の一部改良で先代のスマートアシストⅡから置き換わった世代で、小型ステレオカメラとソナーセンサーの組み合わせにより、車両だけでなく歩行者に対する緊急ブレーキにも対応します。オートハイビームも備わり、街灯の少ない冬の夜道で早めに歩行者を見つけることに貢献します。中古車を選ぶ際は、車両の年式によってスマートアシストⅡ搭載車が混在するため、装備の世代を確認しておくと安心です。
ただし、運転支援システムはタイヤのグリップ力を前提に働きます。摩耗したスタッドレスや硬化したゴムでは、センサーが危険を検知してブレーキをかけても路面がその制動力を受け止められません。止まりきれない状況は、装備の性能ではなく足元の状態が原因になります。
冬季は外気温の低下で自然に空気圧が下がるため、月に1回は点検しておくと接地状態が安定します。指定値は運転席ドア開口部のラベルに記載されているので、そこを基準に管理してください。冬道の足元にはグリップ力にすぐれたスタッドレスタイヤを装着し、ショッピングやウインタースポーツなど、冬のお出かけも安全走行ができるようにしましょう。














