ハイラックスの維持費はいくら?税金からメンテナンスまで徹底分析
13年ぶりに復活したピックアップトラックの「ハイラックス」は、タイで生産された車両を逆輸入する形でトヨタが販売しています。自動車メーカー各社では流行のSUV乗用タイプの車が多い中、唯一のピックアップトラックをラインナップしています。
ものすごく個性的なルックスで、荷台がオープンのトラックなのでレジャーで活躍することはもちろんのこと、街中でも目立つこと間違いありません。でも、車を買ったあとにかかっていくお金である維持費はいくらぐらいになるのでしょうか?
なんとか車両は買えたがいいが、維持費が払えなくて手放すことになったとならないように、しっかりと年間でかかってくる維持費を計算しておきましょう。
ハイラックスの年間維持費は365,970円
任意保険は補償内容や年齢によって金額が大きく変わるので、ご自身の条件に当てはめて見積もりをとることをおすすめします。任意保険を除くハイラックスの年間維持費は以下の通りになりました。
自動車税 | 16,000円 |
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燃料代 | 105,900円 |
駐車場代 | 120,000円 |
車検代 | 58,070円 |
メンテナンス代 | 66,000円 |
合計 | 365,970円 |
月極駐車場を借りた場合の年間維持費は365,970円になりました。自宅に駐車スペースがある人はさらに12万円が節約できます。
ハイラックスの自動車税16,000円
ハイラックスの登録ナンバーは、普通貨物車の1ナンバーで普通乗用車の3ナンバーではありません。1ナンバーの税額は車の排気量ではなく最大積載量で決まり3人乗りまでは0.5tで8,000円ですが、ハイラックスは5人乗りの最大積載量0.5tですので、年額16,000円になります。
ハイラックスの年間自動車税
・普通貨物車(5人乗り・0.5t):16,000円
ハイラックスの燃料代105,900円
年間の燃料代は、「年間走行距離」を「車の燃費」で割って概算の「年間消費燃料量(リットル)」を算出し、燃料の値段をかければ年間の燃料代が計算できます。仕事・レジャーで長距離を走ることが多いハイラックスの年間走行距離は、およそ1年間で10,000kmになります。
年間走行距離の目安
通勤・通学(往復15km×240日×=3,600km)
週1度のお買い物(往復30km×52週=1,560km)
月1度のレジャー(往復400km×12回=4,800km)
3,600km+1,560km+4,800km=9,960km
ハイラックスのカタログ燃費は11.8km/Lで、実燃費をカタログ燃費の8割ほどと計算すると9.44km/Lです。使用燃料は軽油で、1リットルあたり100円と考えると年間の燃料代は105,900円になります。
ハイラックスの年間燃料代
10,000km÷9.44km/L=1,059リットル
1,059リットル×100円=105,900円
ハイラックスの駐車場代120,000円
駐車場代は地域や広さによって違いがあり、家に駐車スペースがあるなら月々の駐車場代はかかりません。今回は荷台を持つピックアップトラックのレジャー用途を存分に発揮できる北海道での使用を想定し、月々1万円、年間で12万円としました。
- 東京(23区)の相場:30,000円
- 大阪市の相場:25,000円
- 横浜市の相場:17,000円
- 名古屋市の相場:11,000円
- 福岡市の相場:11,000円
- 札幌市の相場:10,000円
自分の住んでいる地域や、現在借りている場所の値段に合わせて年間の駐車場代を計算してみてください。ハイラックスの全長は5.3メートルで、いままで借りていた場所では入らない可能性もありますので、新たに広い駐車場を探す必要性もあるかもしれません。
ハイラックスの車検代58,070円(12ヶ月周期)
車検は3ナンバーなどの乗用車登録では2年毎にやってきますが、ハイラックスは貨物車の1ナンバー登録ですので毎年実施する必要があります。車検代は「法定費用」のほかに「整備代」などがかかります。
ハイラックスにかかる法定費用
重量税:12,300円(車両総重量3t未満・12ヶ月)
自賠責保険:23,970円(最大積載量2t未満・12ヶ月)
印紙代:1,800円
車両重量2.5t未満の3ナンバーにかかる法定費用(12ヶ月あたり)
重量税:20,500円(24ヶ月で41,000円)
自賠責保険:12,195円(24ヶ月で25,830円)
印紙代:1,800円
エコカー減税などを適用しない車両重量2.5t未満の3ナンバー乗用車(ランドクルーザーなど)と比べると、自賠責保険料が割高であることが分かります。
整備代はオイル交換を実施して1万円、ディーラーに車検を依頼して代行料1万円と仮定し、毎年かかる車検代はおよそ58,070円になります。
ハイラックスのメンテナンス代66,000円
ハイラックスの年間にかかるメンテナンス代は、「オイル交換」や「タイヤ交換」、「アドブルー補充」などがあります。それぞれにかかる費用などをチェックしていきましょう。
まずは、ハイラックスに装着されている標準タイヤサイズは「265/65R17」で、ブランドはブリヂストンを選んだ時の参考価格をまとめました。
ハイラックスの新品タイヤ代
夏タイヤ(デューラー A/T 001):84,000円
冬タイヤ(ブリザック DM-V2):78,188円
夏タイヤは、オンロード用のデューラーH/Lではなく、オンロードにもオフロードにも対応できるオールステージタイヤのデューラーA/Tを選びました。冬タイヤは乗用車用のスタッドレスタイヤにはサイズがないので、SUV用のスタッドレスタイヤを選びました。2年履いて3年目の時に新品を買うサイクルだと1年間でおよそ54,000円をタイヤ代に用意する必要があります。(162,188円÷3年=54,062円)
ハイラックスのオイル交換は7リットルで、ディーゼル車用のオイルを使用します。車高が高いのでユーザー自身で交換することも可能ですが、自信がない時はディーラーかカー用品店に頼むといいでしょう。費用は5,000円から10,000円ほどが必要です。オイル交換サイクルは車検時と半年後の年に2回実施で1万から2万円です。
ほかにも、ディーゼルエンジンの「2GD-FTV」を搭載したハイラックスは、アドブルーと呼ばれる排気ガスをクリーンにする装置が搭載されていて、残量が少なくなるとエンジンがかからなくなり補充が必要になります。取り扱いに特別な資格は必要なくキャップから注ぐだけですが、手などに触れると荒れたりするので出来るだけ点検時などディーラーなどで頼むようにしましょう。費用は2,000円ほどです。
ハイラックスの維持費は安いが、取り回しに苦労する場面が多い
トヨタが2004年まで販売していたモデルと比べるとひと回りもふた回りもボディサイズが大きくなって帰ってきたハイラックスですが、全幅は1,855mmとランドクルーザーやFJクルーザーより狭く、他のミドルサイズやラージサイズSUVと同等です。
ですが全長は5,335mmと、レクサスのフラッグシップモデルであるLSよりも長くなっていて、最小回転半径も6.4mと、ランドクルーザーの5.9mよりも大きくなっているので、狭い駐車場やUターンなどで苦労する場面が多くなります。
仕事や日常使いに出来るかどうか、必ず試乗をしてから検討することをオススメします。