コペンの年間維持費・車検・税金の総まとめ
ダイハツが販売しているオープンタイプの軽自動車「コペン」は、男性だけでなく女性にも非常に人気があり、初代モデル・2代目モデルを問わず多くのユーザーに選ばれている車種です。
2シーターオープンという特徴から、コペンは荷物を多く積めず、乗車定員が2名であるため、主にセカンドカーとして、あるいはドライブを楽しむための趣味の車として購入されることが多いです。しかし、いざ購入してコペンの維持費が予想以上にかかり、手放すことになってしまうのは避けたいものです。維持費を把握しておくことは、コペンを所有し続けるために非常に重要です。
そこで、ダイハツの軽自動車「コペン」にかかるガソリン代やメンテナンス費用、車検代、税金など、年間維持費の総額を詳しくご紹介します。コペンが欲しいと思ったら、まずは年間維持費のシミュレーションを綿密に行うことから始めましょう。
COPEN Cero AT・FFを購入したケース
ここでは、2014年から販売されている2代目コペン(LA400K型)を購入した場合のケースをまとめました。コペンCeroは、2012年に生産が終了した初代モデル(L880K型)に似た丸目のエクステリアデザインが特徴で、2015年6月から販売されています。2代目コペンは、ドレスフォーメーションという構造を採用しており、外装パーツを取り替えて異なるデザイン(Robe、XPLAY、Cero)を楽しむことができるのも大きな魅力です。
| 全長 | 3,395mm |
|---|---|
| 全幅 | 1,475mm |
| 全高 | 1,280mm |
| ホイールベース | 2,230mm |
| 最小回転半径 | 4.6m |
| 燃費 | 25.2km/L |
| 燃料 | レギュラー |
| 乗車定員 | 2名 |
| 車両重量 | 870kg |
| エンジン | KF型 |
| 総排気量 | 660cc |
コペン年間維持費の合計は604,610円ほど
コペンを購入し、年間1万kmの走行、3年に1回のタイヤ新品交換、半年に1回のエンジンオイル交換、軽自動車税の支払い、車検代の積み立て、月極駐車場代、任意保険料の支払いを想定すると、年間ではおよそ604,610円かかります。この金額には、コペンを維持するために必ずかかる税金や保険料のほか、走行距離に応じたガソリン代やメンテナンス費用が含まれています。
| 軽自動車税(種別割) | 10,800円 |
|---|---|
| 燃料代 | 66,600円(年間1万キロ走行) |
| 駐車場代 | 360,000円 |
| 車検代(積立額) | 30,000円 |
| 任意保険料 | 87,210円 |
| メンテナンス費用 | 50,000円 |
| 合計金額 | 604,610円 |
軽自動車税(種別割)10,800円の内訳
コペンの軽自動車税(種別割)は、軽自動車の現行税率である10,800円です。以前は7,200円でしたが、平成27年4月1日(2015年4月1日)以降に新規登録された軽自動車の税率は、一律10,800円に引き上げられました。この軽自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税されます。
| 用途区分 | 総排気量 | 税額 |
|---|---|---|
| 自家用乗用軽自動車 | 660cc以下(2015年4月1日以降新規登録) | 10,800円 |
| 660cc以下(2015年3月31日以前新規登録) | 7,200円 | |
| 営業用乗用軽自動車 | 660cc以下(2015年4月1日以降新規登録) | 6,900円 |
| 660cc以下(2015年3月31日以前新規登録) | 5,500円 |
燃料代66,600円の内訳
コペンのガソリン代を計算します。カタログ燃費が25.2km/Lですが、ここでは実燃費を18.0km/Lと設定し、年間1万キロ走行すると仮定して計算しました。使用燃料はレギュラーガソリン1リットルあたり120円で計算すると、年間66,600円になります。
年間1万キロ走った場合の燃料代
10,000km÷18.0km/L=年間555リットル
555リットル×120円=66,600円
また、雪が多く降る地域で冬期の間(例えば12月1日~4月30日までの4か月間)は走行しないと仮定し、年間7,500キロ走った場合では、コペンのガソリン代は50,040円になります。このコペンのガソリン代は、走行環境や運転方法によって変動しますので、あくまで目安としてお考えください。
駐車場代360,000円の内訳
駐車場代は、東京都内の月極駐車場代の平均額30,000円を基準に計算すると、年間360,000円になります。地方ではこれよりも安くなることが多いですが、都市部の維持費は高くなりがちです。
コペンはオープンカーであり、普通の乗用車に比べると珍しいタイプの車です。ルーフは電動開閉式のハードトップですが、いたずらや盗難のリスクを考慮する必要があります。可能であれば、防犯対策がしっかり施された月極駐車場や屋内駐車場を選ぶことをお勧めします。セキュリティ対策もコペンの維持費を考えるうえで重要な要素です。
車検代30,000円の内訳
コペンの車検代は、新車購入から3年後、以降は2年ごとに受ける継続検査で、自動車重量税、自賠責保険料、印紙代などの法定費用が最低限必要になります。ここでは、自家用軽自動車(新車登録時)でエコカー減税の適用がない場合、法定費用は合計で32,770円(重量税6,600円、自賠責保険料25,070円※、印紙代1,100円)かかります。(※自賠責保険料は2023年4月1日以降の24ヶ月契約の金額を使用しています。)
さらに、ディーラーや車検代行業者に依頼すると、点検整備費用や代行手数料として10,000円から30,000円程度の費用が上乗せされることが多く、これらの費用を法定費用に加えると、総額は57,770円程度になります。
車検の期間は通常2年ごとですから、年間に換算して車検代として積み立てる必要な最低金額は30,000円程度で十分です。ただし、車検時に部品交換や修理が必要な箇所が見つかった場合は、その分の費用が別途かかるため注意が必要です。この車検代の積立も年間維持費に含まれます。
●自動車重量税
| エコカー外 | エコカー | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 税率 | 減税無し | 本則税率 | 25%減税 | 50%減税 | 75%減税 |
| 3年自家用(新車購入時) | 9,900円 | 7,500円 | 5,600円 | 3,700円 | 1,800円 |
| 2年自家用(継続検査) | 6,600円 | 5,000円 | 3,700円 | 2,500円 | 1,200円 |
※車を登録してから、13年、18年が経過すると、重量税が増加します。
※エコカー減免制度が適用される車であれば、税額が免除、または一定割合減免されます。
●自賠責保険料(離島・沖縄を除く)
| 軽自動車 | 保険期間 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 37ヵ月 | 36ヵ月 | 25ヵ月 | 24ヵ月 | 13ヵ月 | 12ヵ月 | 1ヵ月 | |
| 24,010円 | 23,520円 | 18,040円 | 17,540円 | 11,950円 | 11,440円 | 5,740円 | |
※新車を購入した場合は、自賠責保険に37ヶ月加入します。
任意保険料87,210円の内訳
任意保険料は、年齢30歳、ゴールド免許、年間走行距離11,000km以下、補償内容は対人・対物無制限、車両保険付き、運転者限定は本人のみ補償型でシミュレーションすると、年間87,210円になりました。この金額は、保険会社や補償内容、契約者の条件によって大きく変動します。
対物賠償の金額を下げる、あるいは車両保険を外すなど、ご自身の考えやコペンの使用状況に応じてオプションを変更することで、年間の任意保険料を抑えることが可能です。コペンの維持費を節約するなら、任意保険の見直しも有効な手段です。
メンテナンス費用50,000円の内訳
コペンを維持するには、車検や税金以外にも日々のメンテナンス費用がかかります。タイヤ交換について、夏タイヤと冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)の新品交換を3年に1回行うサイクルを想定し、「165/50R16」サイズの夏タイヤの価格は国産メーカーで4本4万円ほど、冬タイヤは4本5万円ほどとします。夏冬タイヤを同じ年に交換するサイクルの場合、年間に換算するとおよそ3万円になります。
また、エンジンオイル交換のサイクルを半年に1回と仮定すると、オイルフィルター(エレメント)交換を含めても1回あたり1万円以内で済みますので、年間2万円と計算できます。コペンを長く良い状態で乗り続けるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
したがって、夏・冬タイヤの新品交換で1年換算3万円、エンジンオイル交換を半年に1回行い2万円で、合計で5万円のメンテナンス費用がコペンの年間維持費としてかかります。
初代コペンの中古車という選択肢もある
ダイハツのコペンには、2002年から2012年まで生産していた初代モデル(L880K型)という選択肢もあります。このモデルは、軽自動車としては珍しい直列4気筒ツインスクロールターボエンジンを搭載しており、走りを楽しむことができる車です。トランスミッションは4速ATと5速MTがあり、本革シートを採用した特別仕様車も数多く販売されていました。
初代コペンは、新車登録時期が2015年3月31日以前であれば、軽自動車税(種別割)は7,200円ですが、初年度登録から13年経過した車は重課税の対象になるため、税金が増額する点に注意が必要です。生産台数も約58,000台と豊富なので、中古車市場でも多くの在庫が存在し、中古車を探しやすいと予想します。コペンの中古車は価格も手頃なものが見つかりやすく、維持費を抑えたい方にとって魅力的な選択肢です。
コペンの維持費は安い
ダイハツが販売する軽自動車のコペンは、軽自動車税が7,200円から10,800円に値上がりしたとはいえ、やはり年間維持費はおよそ60万円と、普通車と比較すると維持費が安い傾向にあります。この年間維持費であれば、セカンドカーとして購入しても手元に置いておきやすい車種です。
走りを楽しむための2シーターオープンカーであるコペンは、家族みんなを乗せて走るファミリーカーのセカンドカーとしても、維持費の面で非常に適した車種です。コペンは、その魅力的なデザインと維持費の安さから、多くのユーザーに愛されています。