エアコンフィルターの交換

車のエアコンフィルター交換方法|グローブボックスを外すだけで簡単DIY

エアコンフィルター(エアコンエレメント)の交換時期は1年または10,000kmが目安。交換手順や種類の選び方、放置するとカビ臭・風量低下につながる理由を詳しく解説します。

車のエアコンフィルター交換方法|グローブボックスを外すだけで簡単DIY

車のエアコンフィルター交換方法|グローブボックスを外すだけで簡単DIY

エアコンフィルター(キャビンフィルター、またはエアコンエレメント)は、外気や内気を取り込む際に空気中のゴミ・チリ・花粉・PM2.5などの微粒子をろ過する重要な装置です。フィルターがなくてもエアコン自体は作動しますが、有害物質が車内に侵入したりエアコン内部にホコリが溜まったりするため、衛生面や快適性を考えると必ず装着しておく必要があります。

多くの車種では助手席側のグローブボックス奥に設置されており、グローブボックスを外すだけでアクセスできます。ただし、日産系の一部車種ではセンターコンソール裏に設置されているなど、車種によって場所が異なります。不明な場合は取扱説明書を確認するか、ディーラーや整備工場に相談すると確実です。

今回は、エアコンフィルターの交換と同時に「わさびデェール(ヴァレオ製)」も取り付けてみました。これはわさびの抗菌成分を利用してエアコン内部のエバポレーターなどで発生するカビや細菌の繁殖を抑制する製品です。エアコンフィルターと同様に1年ごとの交換が推奨されています。

ここでは、エアコンフィルターの交換方法や役割、交換しないことで起こり得る問題などをまとめて解説します。

エアコンフィルターの交換手順|わさびデェールの同時取り付けも解説

デンソー「クリーンエアフィルター」とヴァレオ「わさびデェール」の商品パッケージデンソーのクリーンエアフィルターとヴァレオのわさびデェール

実際にエアコンフィルターを交換してみました。「グローブボックスを外す」と聞くと難しそうに思えますが、いくつかのツメやネジを外すだけで簡単に脱着でき、意外と手軽に作業できます。以下の手順を参考にしてください。

エアコンフィルターの基本的な交換手順

  1. 【安全のため推奨】バッテリーのマイナス(-)端子を外す
  2. グローブボックスの中身を取り出す
  3. グローブボックスを固定しているヒンジやストッパー、ツメなどを外す
  4. グローブボックスを引き出して、邪魔にならない場所に移動させる
  5. エアコンフィルターケース(ブロアユニット)が見えたらフタを開ける
  6. 古いフィルターを取り出す前に、フィルターの上下・風向き(Air Flow)を確認して覚えておく
  7. 新しいフィルターに差し替える(オプション品を装着する場合はこのタイミングで取り付ける)
  8. フィルターケースのフタを閉める
  9. グローブボックスを逆の手順で取り付けて完了

ランドクルーザープラドでは、グローブボックスを外すとその奥にエアコンフィルターケースがありました。ただし先述の通り、車種によってはセンターコンソールの裏など異なる場所に設置されている場合もあるため、ご自身の車で確認することが大切です。

ランドクルーザープラドのグローブボックスの外観ランドクルーザープラドのグローブボックス。鍵穴部分を引いて開けます

グローブボックス中箱の基部奥側のツメ位置。反対側にもあるため両方を同時に外します

最初にグローブボックスを外してエアコンフィルターケースへアクセスします。グローブボックスを開けて中身を取り出し、奥のツメ2か所と手前左下のツメ1か所を外すとフリーになりました。全体を支えながら手前に引いて外し、取り外したグローブボックスは後部座席やトランクなど邪魔にならない場所に置いておきましょう。

グローブボックス中箱を取り出した様子グローブボックスを外すと奥の白いケースにエアコンフィルターが入っています

グローブボックス奥のエアコンフィルターカバーを取り外しているところ白いケースの内側のツメを外すとフタが取れてフィルターが見えます

グローブボックスを外すと白いケースが現れ、その中にエアコンフィルターが収まっています。ケース内側のツメを外すとフタが取れ、フィルター本体が見えます。

取り出し中のエアコンフィルター本体向きを覚えたらフィルターを手前に引っ張って取り出します

取り出したエアコンフィルター緑色の面緑色の面は風を最初に受ける側です。タンポポの綿毛が挟まっていました

エアコンフィルター裏面裏面が黒いのは活性炭による色です。ほのかにタバコ臭がしました

エアコンフィルターは手前に引くだけで取り出せます。緑色の面は外気を最初に受ける側で、ゴミや花粉などをキャッチしています。蛇腹部分にはタンポポの綿毛が挟まっていました。裏側が黒いのは汚れではなく、脱臭効果を持つ活性炭が使われていることによる色で、新品でも同様です。

古いフィルターの臭いを嗅いでみると、ほのかにタバコの匂いがしました。これは内気循環で使用した際に吸い込まれたものと考えられます。古いフィルターの状態を確認したら、新品を用意します。

新品のエアコンフィルター(左)と使用済み(右)左が新品、右が半年使用したフィルターです

両手で持ったわさびデェールの商品パッケージ新品フィルターに交換する前にわさびデェールを取り付けます

左が新品のフィルター、右が半年使用したフィルターです。新品と比べると明らかに黒ずんでいます。交換の目安は1年ですが、今回は「わさびデェール」を早く試したかったため半年で交換しました。

使用説明が印刷されたわさびデェールのパッケージ裏面わさびデェールのパッケージ裏。緑側にクリップ、黒側に本体を設置する仕様です

フィルター裏面のひだにわさびデェール本体を挟んでいるところ黒い面にわさびデェール本体を挟んで押さえます

表面(緑色の面)からクリップで固定している様子緑色の面にクリップを取り付けて落ちないように固定します

エアコンフィルターには風の向きを示す表示(Air Flow)があります。わさびデェール本体をフィルターの空気吹き出し側(エバポレーター側、裏側の黒い面)のひだに挟み、クリップで固定します。クリップを装着する際はフィルターのろ材を傷つけないよう注意してください。なお、一度装着すると取り外しができないため、装着方向をよく確認してから作業してください。

わさびデェールの装着時期シールをフィルターに貼っているところ装着時期シールはエアコンフィルター本体に貼り付けました

エアコンフィルターを挿入しているところUP↑の表示が逆にならないよう注意して挿入します

エアコンフィルターカバーを閉めたところフィルターを奥まで差し込み、フタを閉めて完了です

わさびデェールには装着時期を記録するシールが付属しているので、フィルター本体に貼っておくと次回交換のタイミングがわかりやすくなります。あとは「UP↑」または「Air Flow」の表示が正しい向きになるように新品フィルターを挿入し、奥まで差し込んでフタを閉めます。最後にグローブボックスを元に戻して作業完了です。取り付け後2〜3日はわさびの匂いがすることがありますが、今回は同時にエバポレータークリーナーを施工したため、クリーナーの匂いのほうが強く、わさび臭はほとんど感じませんでした。

エアコンフィルターの役割と空気が流れる仕組み

エアコンフィルターは、エアコンの送風経路に設置されている重要なろ過装置です。外気や内気から取り込んだ空気をブロアファンやエバポレーターに送る前に、チリやホコリ・綿毛・花粉、場合によっては小さな虫までも取り除いてくれます。

エアコンの風が流れる仕組み

  • 外気または内気を取り込む
  • エアコンフィルターでろ過される(チリ・ホコリ・花粉などを除去)
  • ブロアファンで風を送る
  • エバポレーターを通って冷やされる(冷房時、ここで結露しカビが発生しやすい)
  • ヒーターコアで温められる(暖房時)
  • 車内の吹き出し口から風が出る

一般的なエアコンフィルターでは、排気ガスやPM2.5などのごく微細な化学物質や粒子はすべて除去できません。よりクリーンな空気を求める方には、PM2.5対応や高性能な脱臭ろ材を備えたフィルターが推奨されます。

悪臭が気になる際は、窓を閉めて内気循環に切り替えると外部からの臭いが車内に入りにくくなります。ただし、内気循環を続けると車内の二酸化炭素濃度が上がりやすくなるため、適度に外気導入に切り替えることも大切です。

エアコンフィルターの交換時期は1年ごとが目安|放置するとカビ臭・風量低下の原因に

エアコンフィルターには不織布や活性炭などが使われており、キャッチしたゴミが再び流れ出さないよう工夫されています。その分、ゴミがどんどん溜まっていくため、定期的な交換が欠かせません。

エアコンフィルターの推奨交換サイクル

  • 1年ごとに交換
  • または走行10,000kmごとに交換

交換を怠るとフィルターに汚れが溜まり、目詰まりによる風量低下や、カビ・細菌が発生することによる悪臭の原因にもなります。そうなると清浄どころか、逆に汚れた空気を車内に送り込む結果になるため、最低でも車検ごとの交換がおすすめです。

エアコンフィルターの主な種類

  • スタンダードタイプ(集じん機能がメイン)
  • 脱臭・抗菌タイプ(活性炭などで臭いや細菌を抑制)
  • 抗ウイルス・抗アレル物質タイプ(特定物質を抑制する機能を追加)
  • 高集じん・PM2.5対応タイプ(微粒子を効率的に除去)

ゴミやホコリを効率的に集めるスタンダードタイプから、抗ウイルスやアレル物質の抑制機能を備えたタイプ、抗菌・脱臭効果を持つタイプまで、用途に応じた製品が豊富にそろっています。複数の機能を組み合わせた高性能製品も多く、花粉症やアレルギーが気になる方にも選びやすいラインナップです。

なお、フィルターは車種によって形状やサイズが異なるため、必ずご自身の車に適合した品番を選ぶ必要があります。DENSO(デンソー)やBOSCH(ボッシュ)、PIAAなどのメーカーから販売されているので、メーカー公式サイトやカー用品店の適合表で確認しましょう。適合品の調べ方がわからない場合は店員に相談するのがおすすめです。メーカー名・車種・型式がわかれば、対応するエアコンフィルターをすぐに特定できます。

エアコンフィルターの交換は風向きの確認だけ注意すれば誰でも簡単にできる

交換作業は古いフィルターを抜き取り、新しいものを差し込むだけなのでとても簡単です。難しく感じるのは、フィルターケースにたどり着くためのグローブボックス脱着くらいでしょう。なお、フィルターには風の流れる向き(Air Flow)が必ずあるため、上下や前後を逆に取り付けないよう注意してください。

「わさびデェール」はフィルターにしっかり固定できるため落下の心配はなく、わさび成分によるカビ・細菌の抑制効果が期待できます。装着後2〜3日はわさびの匂いがすることがありますが、慣れると気にならなくなります。定期的なフィルター交換と合わせて活用することで、エアコン内部の清潔さを長く保てるのが魅力です。

エアコンフィルターの交換はDIYでも短時間でできる手軽なメンテナンスです。清潔な車内環境のためにも、1年に1回または10,000kmを目安に定期的な交換を習慣にしましょう。