ジェイドは2020年7月に生産終了 後継は設定されず、いま買えるのは中古車だけ
ホンダのジェイドは、中国で2013年9月、日本で2015年2月に発売された低全高の3列シート車です。ストリームの後継にあたる運動性能の高さと、最大6人が乗れる個性が持ち味でしたが、日本では2020年7月10日に生産を終え、同月31日に販売を終了しました。ジェイド名義の後継モデルは設定されず、フルモデルチェンジも一度も行われないまま姿を消しています。
この記事は元々、フルモデルチェンジがいつ来るのかを予想する内容として書かれたものです。その答えはすでに出ています。ここではまず、生産終了後にジェイドとその周辺で何が起きたのかを新しい順に整理し、そのうえで当時どんな予想がなされ、どこが当たり、どこが外れたのかを検証します。
ジェイドの現在 新車の設定はなく、中古相場は36万円〜256万円台
ジェイドを手に入れる方法は中古車のみです。主要中古車サイトの掲載台数は230台前後で、車両価格はおおむね36万円から256万1,000円まで。相場の中心は135万円前後で、買取相場は5万円以下から224万円程度まで開きがあります。5年落ち・走行3万km以下といった条件の良い個体で65万円以上、逆に多走行のハイブリッドX系では30万円台の査定例もあり、グレードと状態で価格差が大きいのがこの車の特徴です。
価格帯だけ見れば手頃ですが、中古で狙う場合に押さえておきたい点が二つあります。ひとつは後述するリコール対応の有無で、もうひとつはハイブリッド車が搭載するSPORT HYBRID i-DCDの整備履歴です。i-DCDはモーターを内蔵した7速デュアルクラッチトランスミッションを使う独特な機構で、初期型では不具合の届出が相次いだ経緯があります。整備記録簿で対策部品への交換が済んでいるかを確認したうえで選びたいところです。
復活の可能性についても触れておきます。ホンダはジェイドの車名を再び使う計画を公表しておらず、低全高3列ワゴンという企画そのものを社内で継続している形跡もありません。国内の新型車はSUVと軽、そしてプレリュード(2025年9月発売)のような趣味性の高いモデルに寄っており、ジェイドが担っていた領域に新車が戻ってくる見込みは薄いと考えられます。理由は単純で、後述するとおり日本のステーションワゴン市場そのものが縮小しきってしまったからです。
2025年10月、ジェイドが去った国産ワゴン市場からカローラフィールダーも撤退
ジェイドが属していたカテゴリーは、この6年で事実上消滅しました。トヨタは2025年2月14日にカローラアクシオ、カローラフィールダー、およびカローラアクシオベースの教習車について生産終了を告知し、2025年10月31日に生産を終了。同年11月には新車登録もすべて完了しています。
2012年登場のE160系のまま13年間売られ続けたフィールダーは、2022年11月のシャトル終了以降、国内で新車購入できる唯一の5ナンバーステーションワゴンでした。その1台が消えたことで、5ナンバー枠のワゴンという選択肢は国産車から失われています。ジェイドは3ナンバー枠でしたが、「立体駐車場に入る全高で、ワゴン的に使える実用車」という同じ需要を相手にしていた車です。その需要の受け皿が次々に閉じていったことは、ジェイドが復活しにくい理由をそのまま説明しています。
2024年6月28日、ジェイドの受け皿だったフリードが3代目へ i-DCDも国内から消滅
ジェイドの3列シート需要を引き取ったフリードは、2024年に世代交代しました。5月9日に概要を先行公開、5月10日から販売店で予約受注を開始し、6月28日に発売。8年ぶりのフルモデルチェンジです。グレードは従来の標準ボディに相当する「AIR(エアー)」と、外観をSUV風に仕立てた「CROSSTAR(クロスター)」の2系統で、それぞれに1.5Lガソリンエンジンと2モーター式ハイブリッドのe:HEVを設定。駆動方式は各グレードに2WD(FF)と4WDが用意されました。価格はおおむね262万3,500円から360万2,500円です。
ここで、この記事が当時期待していたものがひとつ実現しています。3代目フリードのハイブリッドはe:HEVで、i-DCDではありません。同時に、2代目フリードが2024年5月で生産を終えたことにより、ジェイドが積んでいたSPORT HYBRID i-DCDは国内の新車から完全に姿を消しました。ジェイドにe:HEVが載る日は来ませんでしたが、そのポジションを引き継いだ車には載った、という結末です。
2023年12月、デンソー製燃料ポンプのリコール対象にジェイドも追加
生産終了後の出来事として、中古で乗る人が最も気にすべきなのがこのリコールです。ホンダは2023年12月8日、デンソー製の低圧燃料ポンプについて国土交通省にリコールを届け出ました。対象は2017年6月20日から2020年9月21日までに製造された23車種・計1,138,046台で、ジェイドもここに含まれています。
不具合は、燃料ポンプ内の樹脂製インペラ(羽根車)が変形することでポンプが作動不良を起こし、走行中にエンジンが停止するおそれがあるというもの。市場での不具合は394件が確認されていました。この件は2020年5月28日(4車種・約1万2,000台)を皮切りに、2021年3月25日(5車種・約2万6,000台)、2022年6月2日(8車種・約21万9,000台)、2023年6月2日(10車種・約30万台)、同年10月13日(交換用部品3,400個)と届出が重ねられ、検証の結果として対象が拡大された5度目の届出でジェイドが加わった形です。
あわせて同じ2023年12月8日、電動サーボブレーキシステムのブレーキオペレーティングシミュレーターについても改善対策が届け出られています。製造時の組み付け油が圧力センサー内に浸入して抵抗部が腐食し、警告灯の点灯とともにブレーキペダルの操作力が増大するおそれがあるという内容で、2018年7月2日から2022年3月1日に生産された14車種・525,568台が対象です。ジェイドのハイブリッド車オーナーには、燃料ポンプと合わせて案内が行われました。中古車を検討する際は、いずれも対応済みかを販売店に確認しておくのが確実です。
2022年8月、ジェイドの後継役だったシャトルも生産終了 ホンダからワゴンが消滅
この記事が「ジェイドの5人乗り仕様の受け皿になる」と書いたシャトルは、その後まもなく市場から退場しました。2022年4月に受注を停止し、同年8月末で国内生産を終了。鈴鹿製作所で生産されていたシャトル、インサイト、CR-Vの3車種がまとめて幕を下ろした形です。流通在庫の新車登録は2022年11月10日にすべて完了し、公式サイトの掲載も同時に終了しました。
シャトルはモデル末期でもこのジャンルとしては健闘した販売実績を残しており、販売現場からも継続を惜しむ声が上がっていました。それでも打ち切られた背景には、半導体不足という当時の事情に加え、電動化への経営資源の集中があります。結果として、ホンダのラインナップからステーションワゴンは消滅しました。
この時点で、本記事が示した「ジェイドの後継はシャトルとフリード」という見立ては半分が成立しなくなっています。5人乗りワゴンとしてのジェイドの後継は、ホンダ社内には存在しません。2列シートの需要は4代目フィットやフリード+(フリードスパイクの後継)、あるいはN-BOXのような軽ハイトワゴンが間接的に吸収する形になりました。
2021年、レベル3はレジェンド1車種で打ち止め グレイスも完全終了
ジェイドが消えた翌年、この記事が期待していた安全装備の進化そのものは形になりました。2021年3月5日、ホンダはレジェンドに「Honda SENSING Elite」を搭載し、渋滞時に運転操作をシステムが担うトラフィックジャムパイロットを実装。世界で初めて自動運転レベル3の型式指定を受けた市販車として、100台限定のリースで発売されました。
ただし、その後が続きませんでした。レベル3を搭載した後続車種はホンダから登場せず、レジェンド自体も2022年1月に生産を終えています。世界初の称号は取ったものの、量産展開には至らなかったというのが実際の経過です。パワートレインのほうは順調で、2021年4月には2代目ヴェゼルがe:HEVを搭載して発売され、その後シビック、ZR-V、フリードへと展開していきました。
なお、ジェイドと同じ2020年7月に生産を終えたグレイスは、教習車仕様のみ2021年7月まで生産が続けられ、そこで完全に終了しています。
ジェイドが2020年7月に生産・販売終了 希少な6人乗りステーションワゴンが消滅
ジェイドの終了は、中国と日本で段階的に進みました。まず2020年6月、東風本田が手がけていた中国仕様「杰德」が販売を終了。続いて日本では2020年7月1日に一部グレードとカラーの注文受付が終了したことが公式サイトに掲載され、7月10日に小型セダンのグレイスとともに生産終了。以降は在庫限りの対応となり、7月31日に販売を終了して公式サイトからも掲載が消えました。
日本国内向けの累計販売台数は約20,000台。2015年2月の発売から5年5か月という、国産車としてはかなり短い一生でした。この終了により、ホンダのラインナップからフルヒンジドア式のMPV(3列シート車)はすべて姿を消し、同社のミニバンは後部ドアがスライド式のモデルだけになっています。
ロールーフの3列シートで、3列目は狭く緊急用に近いという声が絶えなかったため、2018年5月には中国仕様に設定されていた2列5人乗り仕様を日本にも投入しました。それでも販売台数は伸びず、生産終了に至っています。
ジェイドの生産終了前に語られていたフルモデルチェンジ予想と、その答え合わせ
ここからは、ジェイドが販売されていた当時に語られていたモデルチェンジ予想や廃止観測を、記録としてそのまま残しつつ検証します。安全装備のホンダセンシングのアップデートや、次世代ハイブリッドシステムe:HEV搭載への期待など、実現しなかった「もうひとつのジェイド」の姿です。
モデルチェンジ時期は2021年から2022年と予想されていた
ジェイドは2013年に中国市場で発売され、日本市場には2015年に導入されました。2019年の時点でモデル期間は6年を経過しています。
日本は世界の自動車市場と比較するとモデルチェンジ期間が短い傾向にありましたが、近年は輸入車並みにモデルチェンジ周期を長くとることが多くなりました。コンパクトSUVのヴェゼルは2013年の登場で6年が経過、リッターカーの3代目フィットも2013年に登場して6年が経過していました。
フィットは6年目にあたる2019年にモデルチェンジが予定されていましたが(実際には2020年2月に4代目が発売)、同じく6年目にあたるジェイドはフィットのような人気車とは言えないため後回しにされる、というのが当時の見立てでした。結果としては後回しどころではなく、順番が回ってくる前に打ち切られたことになります。
| 年度 | 2018年 | 2017年 | 2016年 | 2015年 |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 77台 | 229台 | 580台 | – |
| 2月 | 50台 | 222台 | 627台 | 2,789台 |
| 3月 | 12台 | 362台 | 1,166台 | 2,174台 |
| 4月 | 1台 | 129台 | 362台 | 681台 |
| 5月 | 614台 | 194台 | 413台 | 657台 |
| 6月 | 497台 | 136台 | 621台 | 1,097台 |
| 7月 | 492台 | 74台 | 392台 | 849台 |
| 8月 | 495台 | 115台 | 345台 | 739台 |
| 9月 | 785台 | 165台 | 1,039台 | 1,253台 |
| 10月 | 532台 | 153台 | 329台 | 886台 |
| 11月 | 433台 | 135台 | 379台 | 851台 |
| 12月 | 297台 | 77台 | 267台 | 680台 |
| 合計 | 4,285台 | 1,991台 | 6,520台 | 12,656台 |
※上表は当時集計された月別データです。2015〜2018年の合計は25,452台となり、後に公表された「日本国内向け累計約20,000台」とは一致しません。集計の定義(登録ベースか出荷ベースか等)が異なるものとみられるため、参考値としてご覧ください。
2015年に発売されたジェイドの月販目標は3,000台でしたが、目標を超えた月は一度もありませんでした。2018年5月にマイナーチェンジを行い、それまで6人乗り仕様しかなかったラインナップに5人乗り仕様を追加、月販目標を500台に引き下げています。
販売台数はハイブリッドセダンのグレイスと同等で、そのグレイスもモデルチェンジを行わずに5年が経過していたため、従来のモデルチェンジ周期を当てはめること自体が難しい状況でした。それでも2018年のマイナーチェンジから2年から3年ほど空けた2021年から2022年頃が次の節目、というのが当時の予想です。実際には、そのグレイスと足並みをそろえて2020年7月に両車とも姿を消しました。
期待されたのは2モーター式のe:HEVと進化したホンダセンシング
ジェイドのフルモデルチェンジで注目されていたのは、2モーター式のスポーツハイブリッドi-MMDから進化したe:HEVの搭載でした。2020年2月に発売された4代目フィット、2021年4月に登場した2代目ヴェゼルに搭載され、その後シビック、ZR-V、フリード、プレリュードへと広がっていったハイブリッドシステムです。
ジェイドは運動性能を武器にしており、モーター駆動が主体で加速の伸びに優れるe:HEVとは相性が良かったはずです。搭載されていれば運動性能だけでなく燃費性能も向上し、使い勝手はさらに広がっていたでしょう。しかし実際には、ジェイドは最後までSPORT HYBRID i-DCDのまま終わりました。そのi-DCD自体も、2024年5月に2代目フリードが生産を終えたことで国内の新車から消えています。
もう一つ注目されていたのが、安全装備のホンダセンシングの進化です。単眼カメラとミリ波レーダーを併用するホンダセンシングは、トヨタのセーフティセンスと並ぶ安全技術でした。
当時ホンダは2025年に自動運転レベル4(高速道路など特定の場所に限り完全自動運転)を確立すると表明しており、ジェイドが2022年にフルモデルチェンジしていればレベル3相当の装備が載る、という期待もありました。この予想は、半分だけ当たって半分外れています。ホンダは2021年3月5日にレジェンドで世界初のレベル3型式指定を実現しましたが、100台限定リースにとどまり、後続車種は現れませんでした。レベル4についても、2023年4月の道路交通法改正で「特定自動運行」として解禁され、同年5月から福井県永平寺町で国内初の運行が始まったものの、対象は移動サービスであって個人が買える乗用車ではありません。個人所有車で完全自動運転が使えるという意味でのレベル4は、実現しなかったというのが答えです。
2019年5月に廃止されるという噂は外れたが、1年2か月後に現実になった
ジェイドは6人乗れるステーションワゴンとしてデビューし、取り回しやすいサイズ感でファミリーユースに人気が出ると見られていました。
しかしジェイドの持つ3列シートの個性が裏目に出ます。3列シートを求める人はフリードやステップワゴンなどのミニバンへ、使い勝手を求める人はフィットやシャトルなどのコンパクトカーへ流れ、中途半端な位置づけのジェイドはユーザーを取り込めませんでした。設計上の制約で4WDが設定できなかったこと、1.5Lクラスとしては車両価格が高く車重も重かったことも、販売不振の要因として挙げられています。
2018年のマイナーチェンジで待望の5人乗り仕様を追加し、月販目標を3,000台から500台へ引き下げたことで、目標をクリアする月も出てきました。しかし、明確なターゲットを持つ5ナンバーのハイブリッドセダン「グレイス」と違い、ジェイドにはフィットやシャトル、フリードという代わりになる車が社内にありました。
売れないジェイドを継続するより既存の売れ筋車種に顧客を流すほうが良い、という判断が下っても不思議ではない状況です。廃止時期は2019年5月という噂もあり、この時点では外れました。中国市場での販売が続いていたことから存続を期待する見方もありましたが、その中国仕様も2020年6月に販売を終了し、日本仕様は翌7月に終了。噂は1年2か月遅れて現実になった格好です。
ジェイドの受け皿はシャトルとフリードとされたが、シャトルも2022年に消滅した
ジェイドが終了した2020年7月時点では、5人乗り仕様の受け皿はフィットの派生から独立したシャトル、6人乗り仕様の受け皿は最大7人乗れるコンパクトミニバンのフリード、と整理されていました。シャトルはジェイドの5人乗り仕様より室内が広く燃費性能も高く、実際、ホンダ自身も2列シートモデルはシャトルが、3列シートモデルは2代目フリードが間接的な代替になると位置づけています。
ところが、その構図は2年で崩れました。シャトルは2022年8月末で国内生産を終了し、11月10日に流通在庫の登録が完了。ホンダからステーションワゴンが消えたことで、ジェイドの5人乗り仕様に相当する新車は社内に存在しなくなりました。残ったフリードは2024年6月28日に3代目へ移行し、e:HEVを得て現役を続けています。ジェイドの後継として実際に機能し続けているのは、結局フリード1台だけということになります。
| ジェイド | シャトル | フリード(2代目) | |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,660mm | 4,400mm | 4,265mm |
| 全幅 | 1,775mm | 1,695mm | 1,695mm |
| 全高 | 1,530mm(G・X・HYBRID X)/1,540mm(RS・HYBRID RS) | 1,545mm | 1,710mm |
| ホイールベース | 2,760mm | 2,530mm | 2,740mm |
| 室内長 | 5名:2,200mm/6名:2,850mm | 1,925mm | 3,045mm |
| 室内幅 | 1,505mm | 1,450mm | 1,455mm |
| 室内高 | 1,230mm | 1,290mm | 1,285mm |
| 最小回転半径 | 5名:5.5m/6名:5.7m | 4.9m | 5.2m |
| 最低地上高 | 140mm | 130mm | 135mm |
| 総排気量 | 1.496L | 1.496L | 1.496L |
| JC08モード燃費 | 24.2km/L | 34.4km/L | 27.2km/L |
| 乗車定員 | 5名/6名 | 5名 | 6名/7名 |
| 販売価格(当時) | 2,398,680円~ | 1,770,120円~ | 1,880,000円~ |
| その後 | 2020年7月生産終了 | 2022年8月末生産終了 | 2024年6月に3代目へ |
参考:3代目フリード(2024年6月28日発売)の概要
- グレード系統:AIR(エアー)/CROSSTAR(クロスター)
- パワートレイン:1.5Lガソリン/e:HEV(2モーター式ハイブリッド)
- 駆動方式:各グレードに2WD(FF)と4WDを設定
- 価格帯:262万3,500円〜360万2,500円
- 先行公開2024年5月9日/予約受注開始5月10日/発売6月28日
翡翠の意味を持つジェイドのモデルチェンジ変遷
ジェイドはホンダが製造・販売していたミニバン(ステーションワゴンに分類されることもあります)で、中国を中心にグローバル展開するべく開発されたモデルです。2012年の北京モーターショーに出展された「Concept S」の量産版にあたり、開発担当者は3代目・4代目オデッセイとストリームを統合した車種と位置づけていました。中国向けは東風本田汽車、日本国内および香港・マカオ向けは埼玉製作所狭山完成車工場で生産されています。以下は公式に実施された確定事項のみを古い順に並べたものです。
ジェイド FR4/5型:2013年~2020年
2013年9月6日、中国で「杰德」として販売を開始。
2015年1月8日、日本での発売を発表し、公式サイトで先行公開。
2015年2月12日、日本市場向け「ジェイド」を発表(2月13日発売)。当初は3列シート車のみで、パワートレインはLEB型エンジンをベースとした「SPORT HYBRID i-DCD」のハイブリッド専用。グレードは標準仕様の「HYBRID」(JC08モード燃費25.0km/L)と上級仕様の「HYBRID X」(同24.2km/L)の2タイプ。安全運転支援システム「Honda SENSING」を採用し、2列目には左右斜め内側にシートが後退する「Vスライド機構」付きキャプテンシートを全車標準装備しました。
2015年5月21日、ガソリン車「RS」を追加(5月28日発売)。5代目ステップワゴン用の1.5L VTEC TURBO(L15B型)を搭載し、パドルシフト付7速モードCVTと組み合わせてJC08モード燃費18.0km/Lを達成。サスペンションの剛性をフロントで15%、リアで20%高め、Agile Handling Assistも採用しています。
2017年5月、ボディカラーの設定を変更。「マンダリンゴールド・メタリック」とハイブリッド専用色「プレミアムブルーオパール・メタリック」を廃止。
2018年3月8日、同年5月のマイナーモデルチェンジを予告し、公式サイトで先行公開。
2018年5月17日、マイナーモデルチェンジを発表(5月18日発売)。キャッチフレーズは「NEW STYLE WGN」。Honda SENSINGに歩行者事故低減ステアリングを追加したうえで全車標準装備化し、「RS」は「RS・Honda SENSING」、「HYBRID X」は「HYBRID X・Honda SENSING」へ改名。中国仕様にあった2列シート5人乗り仕様を日本にも設定し、「G・Honda SENSING」と「HYBRID RS・Honda SENSING」を追加、「RS・Honda SENSING」は3列6人乗りから2列5人乗りへ変更されました。3列6人乗りにはガソリン車の「X・Honda SENSING」を新設。RS系はヘッドライトをインラインタイプLED、グリルをハニカムメッシュ、ホイールを新デザインの18インチに変更しています。廉価仕様の「HYBRID」はここで廃止されました。
2020年6月、中国市場で販売終了。
2020年7月1日、日本市場で一部グレード・カラーの注文受付を終了。
2020年7月10日、日本市場で生産終了(小型セダンのグレイスと同時。グレイスは教習車のみ2021年7月まで生産継続)。
2020年7月31日、販売終了。公式サイトの掲載も終了。日本国内向けの累計販売台数は約20,000台。
2023年12月8日、デンソー製低圧燃料ポンプのリコール対象拡大により、2017年6月20日〜2020年9月21日製造分がリコール対象に。同日、電動サーボブレーキのブレーキオペレーティングシミュレーターについても改善対策が届け出られました。
| ジェイドのモデル | 販売年表 |
|---|---|
| FR4/5型 | 2013年~2020年(中国:2013年9月~2020年6月/日本:2015年2月~2020年7月) |
| 後継モデル | 設定なし(3列シート需要はフリードが継承) |
ジェイドは2020年7月で生産終了してフリードへバトンタッチ
ホンダのジェイドは2020年7月に生産を終えました。かねてから販売台数は不振で、発売当初の月販目標3,000台を1度も達成できないまま、5年5か月で幕を閉じています。
2018年に満を持して投入した中国専売だった5人乗り仕様を追加しても、月販目標500台を超えた月は発売初月と9月・10月のみ。2018年12月には297台まで落ち込み、販売台数は下降線をたどっていました。設計上の制約で4WDが設定できなかったこと、2×3の6人乗りという独特なパッケージング、そして1.5Lクラスとしては割高な価格と重い車重が、最後まで足かせになっています。
ジェイドの先代にあたるストリームは、ステーションワゴンとミニバンの中間という領域を切り拓いた名車と言われました。その後継として登場したジェイドが販売を終え、3列シートの需要はコンパクトミニバンのフリードへ引き継がれています。もう一方の受け皿とされたシャトルも2022年に生産を終え、さらに2025年にはカローラフィールダーが姿を消しました。低い全高で立体駐車場に入り、ワゴンのように使える実用車という選択肢は、新車の世界からほぼ失われたことになります。ジェイドが早すぎたのか、方向を間違えたのか。中古車市場でいまも一定の支持を集めているところを見ると、少なくとも需要そのものは確かにあったのだと思わされます。