ホンダフィットの内装を解説 フルモデルチェンジ進化した4代目
ホンダのフィットが4代目へフルモデルチェンジし、2020年2月14日に発売。内装は先進装備を充実させ、優れたデザインに進化しました。
4代目を迎えるフィットの内装を、コックピットやシート、安全装備、ラゲッジルームなどに注目して解説します。
2020年2月に発売するフィットの内装をグレードごとに解説
フィットのフルモデルチェンジが2020年2月に行われ4代目に進化。グレードはBASIC(ベーシック)、HOME(ホーム)、NESS(ネス)、CROSSTAR(クロスター)、LUXE(リュクス)の5つを設定しました。
各グレードで選べるシートの色や素材などに違いがあり、ベーシックはシンプルなブラックファブリック、ネスやクロスターは撥水ファブリックシート、リュクスは本革シートを採用しています。各々異なるコンセプトでグレード構成している4代目フィットの内装を解説します。
フィット BASIC(ベーシック)の内装はソフトグレーとブラックの2種類
- フィットBASIC ソフトグレーの内装
- フィットBASIC ブラックの内装
フィットはユーザーのライフスタイルにより5つのコンセプトを提案、それぞれをグレード毎に反映しています。エントリーグレードのベーシックは、毎日フィットを使う方がシンプルに使えることをコンセプトにしているため、内装カラーもソフトグレーとブラックという飽きの来ないカラーリングです。
素材はファブリックで優しい座り心地が特徴、ドアトリムやグローブボックス、センターメーター周りも装飾されているため安っぽさを感じない贅沢な空間になっています。
フィット HOME(ホーム)の内装はコンビシートのソフトグレーとブラックの2種類
- フィットHOME コンビシートを採用したソフトグレーの内装
- フィットHOME コンビシートを採用したブラックの内装
フィットのホームグレードはリラックスして過ごせる空間を提案するグレードで、育児や仕事で忙しい方がホッとできるような優しい内装が特徴です。
内装カラーはソフトグレーとブラックの2色で、どちらも立体感のあるコンビシートを採用しました。
内装の各所に手触りの良いプライムスムースを使ったソフトパットを採用することで、高級感と親しみやすさをプラス、HOMEのコンセプト通りのリラックスできる空間が広がります。
フィット NESS(ネス)の内装は撥水ファブリックシートのブラック×ライムグリーンとブラック×グレーの2種類
- フィットNESS 撥水ファブリックシートを採用したブラック×ライムグリーンの内装
- フィットNESS 撥水ファブリックシートを採用したブラック×グレーの内装
フィットのネスは健康的なフィットネスライフを提案し、他のグレードにはないライムグリーンを使った元気なカラーリングが特徴的なグレード。シートは撥水ファブリックを採用しているため、釣りやサーフィン、雪が舞い込むウインタースポーツなどアクティブな趣味にも気兼ねなく使えます。
シートカラーのブラック×ライムグリーンは、グレーに近いブラックと発色の良い緑のライムグリーンを採用した乗るたびに元気になるカラーリングが特徴です。
ブラック×グレーのシートカラーも暗すぎないブラックと明るいグレーの2トーンカラーで、車内が明るくなる色合いが特徴です。
フィット CROSSTAR(クロスター)の内装は撥水ファブリックシートのブラック×グレー1種類
フィットCROSSTAR 撥水ファブリックシートを採用したブラック×グレーの内装
今までにない新しいフィットのグレードがSUVテイストを採用したクロスターです。2019年10月18日にマイナーチェンジしたフリードにも採用されたグレードで、フィットでも人気グレードになる可能性があります。
クロスターはグリルデザインが大きく違い、ホイールアーチやフェンダーに樹脂を使うなど専用装備満載の特別なグレードです。
シートは撥水ファブリックシートで、カラーはブラック×グレーの1種類のみ設定しています。NESSにも採用しているシートで、グローブボックスのソフトパッドも汚れに強い撥水ファブリックを使っています。
フィット LUXE(リュクス)の内装は本革シートのブラウンとブラックの2種類
- フィットLUXE 本革シートを採用したブラウンの内装
- フィットLUXE本革シートを採用したブラックの内装
フィットで唯一本革シートを採用するのが最上級グレードのリュクスで、「優雅で心地よい時間」を過ごすことをコンセプトにした通りのラグジュアリーな室内が魅力です。
本革シート(座面や背もたれの一部などで合成皮革やファブリックを使用)は高級車に匹敵するクオリティで、従来フィットとは一線を画すグレードです。
いつも触れる部分のステアリングホイールは本革巻きにグレードアップ、ブラウンの内装ではシートベルトもブラウンになり、丁寧な空間作りになっている点も嬉しいです。
フィットのシートアレンジは3種類 センタータンクレイアウトで広く便利に使える室内空間
フィットは従来のフィットを踏襲してセンタータンクレイアウトを採用、1クラス上の広い室内空間も魅力です。シートアレンジは「UTILITY MODE(ユーティリティモード)」「LONG MODE(ロングモード)」「TALL MODE(トールモード)」の3つで、お買い物などの普段使いから、趣味などで使う長尺もの、背の高い荷物などを載せるのにも便利なシートアレンジを採用します。
- UTILITY MODE(ユーティリティモード)は荷物が沢山載せられるシートアレンジ
- LONG MODE(ロングモード)は長い荷物を載せられるシートアレンジ
- TALL MODE(トールモード)は背の高い荷物を載せられるシートアレンジ
UTILITY MODE(ユーティリティモード)は後席を畳むことで荷物を沢山載せられます。自転車などを載せることもできるほど広い空間が特徴です。
後席と助手席を畳むと長さのある荷物を載せられるLONG MODE(ロングモード)に。趣味などで長尺の荷物を載せる時に便利なシートアレンジです。
TALL MODE(トールモード)はセンタータンクレイアウトだからできるシートアレンジで、後席を上にはね上げることで高さのある荷物を載せられる、ホンダのアイディアを結集したアレンジモードです。
視界は見晴らし良く、コックピットはシンプルに、使いやすさを追求したフィット
フィットの特徴にシンプルさ、使いやすさがあります。フラットなワイパーで運転中は視界にはいらないように配置して、センターメーターは極力シンプルに必要な情報のみを表示しています。
4代目のフィットは乗る人に優しいインテリアが特徴
センターコンソールは使いやすいように前後スライド式を採用、テーブルコンソールはラバーマットになっているので、物が滑りにくく置きやすい工夫がされています。
の4代目フィットは従来よりもシート厚があるため、長時間のドライブでも疲れ難いようになっていて、運転手にも同乗者にも優しいラグジュアリーコンパクトに進化しています。
2017年6月30日にマイナーチェンジしたフィットの内装
フィットの内装をまとめました。
国内コンパクトカーの代表格と言えるホンダのフィットは、2001年に登場するやいなや、年間販売台数を33年間守り続けたトヨタのカローラの座を奪い1位を奪取しました。
その後も販売台数を伸ばし続け、ホンダ車種最速の2013年3月末時点で200万台の累計販売台数を記録しています。
現在ではトヨタのアクアやプリウスに押されぎみとなっていますが、2017年6月30日に行われたマイナーチェンジで巻き返しを図ります。
今回は長年ユーザーに愛されるロングセラー車種であるフィットの素敵な内装を紹介します。
フィットのシートは5種類のシートとオプションシートの全6種類
フィットの内装は標準装備される5種類のシートと、オプション設定されるブラック×ブラウンのシート1種類の計6種類となっています。ベーシックなブラック、アクセントとしてオレンジを取り入れたコンビシートなど、シートの種類ごとに全く違う雰囲気が楽しめます。
ブラックはフィットのベーシックなシート
13G・F/13G・L Honda SENSING/13G・S Honda SENSINGグレードに採用されるシンプルなファブリックのブラックシートです。飽きのこないデザインでどの性別・年代のユーザーにも合うようなカラーに仕立て上げられています。
手触りの良い柔らかい素材を使用しているので長時間のドライブでも疲れることがありません。また通気性も抜群なのでムレる心配もないでしょう。ベーシックなシートですが存在感が感じられるフィットらしいシートです。
ブラック(コンビシート)は縦ラインのデザインがオシャレなシート
HYBRID・L Honda SENSING/15XL・Honda SENSINGグレードに採用されるのは背面と座面中央部にブラックのファブリックと、側面にプライムスムースを使用したコンビシートです。ファブリックの部分は縦に流れる線状のデザインとなっています。
サイドのプライムスムースが良いアクセントとなり高級感のあるシートとなっています。触り心地も滑らかで長時間のドライビングをサポートしてくれます。年齢性別と問わず人気のシートになりそうです。
ブラック×オレンジラインはフィットRS専用に用意された特別なシート
RS Honda SENSINGグレードに採用されるのはブラックのファブリックをベースとしてオレンジのステッチが入るシートです。スポーティーモデルのRSグレード専用シートのため、アクティブで走る楽しさを感じられるシートです。
座面と背面はファブリックを使っているので、ドライブ中のシートの滑りもなくスポーティーな運転が可能となっています。大胆な見た目ですが上品さも併せ持つシートなので、内装に程良いアクセントが欲しい方にはお勧めのシートです。
ニュアンスブラックはブラウンにも見える個性的なシート
HYBRID/HYBRID・Fのグレードに採用されているのが織物長の柄を採用したブラックのファブリックシートです。上質なデザインは遠くから見るとブラウンにも見える、個性的なシートとなっています。ハイブリッド仕様車専用のシートなのでガソリン仕様車と差別化され、特別感を感じられます。
HYBRIDグレードはフィットのハイブリッド仕様車のベースグレードとなっていますが、シートに使われる繊細な折り目は高級車のような佇まいとなっています。
また座面にはファブリックが使われているので、ハイブリッドの静かな音と快適なシートがマッチするでしょう。
ブラック×グレーラインは座り心地の良い高級感のあるシート
HYBRID S Honda SENSINGのグレードに採用されるシートはブラックのファブリックシートにグレーのラインがアクセントとなったシートです。ハイブリッド車の最上級グレードらしい高級感と座り心地を提供する高級感のあるシートとなっています。
ドライバーが直接触れる座面や背面だけではなく、横から支えるサイドの張り出しにもふんだんにグレーのラインが使われています。シティユースにぴったりの先進性を感じられるクールなシートとなっています。
落ち着いた特別感があるプレミアムブラウン・インテリア
HYBRID・L Honda SENSING/15XL・Honda SENSINGのグレードにオプションで採用されているのがウルトラスエードとブラウンのプライムスムースが使われたシートです。こちらのシートはオプションで「プレミアムブラウン・インテリア」を選択すると変更されます。
「プレミアムブラウン・インテリア」のオプションにはその他にもステアリングやドアパネルなども特別仕様に変更となるのでフィットの内装をより上質なものに向上させたい方にはお勧めのオプションとなっています。価格は55,400円となっていますが、満足度は高い人気のオプションとなるでしょう。
フィットの室内の広さの秘密はホンダ独自の「センタータンクレイアウト」
ホンダのコンパクトカーであるフィットが大ヒットした要因の1つに室内の広さがあります。ホンダはこの技術を「センタータンクレイアウト」として特許を取得しています。
通常は後席の下にある燃料タンクを前席の下に移動させることにより室内長1,935mm・室内幅1,450mm・室内高1,280mmという驚きの広さを実現しています。
スイフト | デミオ | ヴィッツ | フィット | |
---|---|---|---|---|
室内長 | 1,910mm | 1,805mm | 1,920mm | 1,935mm |
室内幅 | 1,425mm | 1,445mm | 1,390mm | 1,450mm |
室内高 | 1,225mm | 1,210mm | 1,240mm | 1,280mm |
広い室内を活かしたフィットの4つのシートアレンジ
センタータンクレイアウトにより広く余裕のある室内が確保されたフィットはシートアレンジも豊富です。キャンプや旅行や普段のお買い物など、用途により使い分けることでコンパクトカーらしからぬ使い方が可能となっています。
自転車も載せられるファミリーユースに嬉しいユーティリティー・モード
後席を畳むことによりラゲッジルームと一体となるユーティリティー・モードとなります。高さ82cm・長さ160cmの自転車も楽々乗せられるほどの広大な容量となります。テントや寝袋やイスなど多くの荷物を載せるキャンプでは大活躍のシートアレンジとなるでしょう。
長尺荷物の持ち運びに便利なロング・モード
助手席と助手席の後ろを倒すことで、長い荷物も載せられるロング・モードとなります。248cmの長さを確保できるので、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツをする方や、海でサーフィンをする方など、アウトドアシーンではとても便利なシートアレンジです。
高さのある荷物も載せられるトール・モード
後席を跳ね上げると高さ128cmのトール・モードとなります。高さのある植物も難なく乗せられ、ファミリーで使用する場合は小さな子供の着替えなどもできる便利な機能となっています。左右で独立して跳ね上げられるので、片方はトール・モード、片方はロング・モードなど使い分けもできます。
フィットでドライブ中に休憩したいときに便利なリフレッシュ・モード
前席にあるヘッドレストを倒すことで後席と一体となるリフレッシュ・モードとなります。ドライブ中にリフレッシュしたい時や、車中泊をするときにも便利な機能となっています。フィットの後席はリクライニング機能が付いているので、位置を調整することでドライバーに最適な快適空間を作ることができます。
収納の多さもフィットの魅力
フィットはコンパクトカーでもありファミリーカーでもあります。フィットの魅力の1つであるミニバン並みの豊富な収納スペースも家族で利用する方にはとても嬉しい装備です。普段のおでかけだけではなく旅行でも大活躍します。
使いやすい工夫があるフィットのセンターコンソール
必要十分なフィットのセンターコンソールは小物だけではなくノートなどの長物も入れることができます。ドライバーからも、助手席からも使いやすい工夫がされているのがフィットの特徴です。
ドリンク収納にぴったりのフロントコンソールボックス
シフトノブの前にあるフロントコンソールはドリンクが2つ入れられる仕様となっています。ドリンクを入れるさらに前には、小さな小物を入れられる収納スペースが設けられています。こちらの収納は容量が少なめとなっています。
大きめの書類を収納する助手席のグローブボックス
助手席の全面には横幅のあるグローブボックスも備えています。長めの書類も格納できるので置き場所に困りません。
スマートフォンやドリンクを固定できるドリンクホルダー
フロントの送風口にはスマホやドリンクを固定できるホルダーがあります。スマホは生活必需品なので嬉しい機能となっています。
フィットをファミリーカーにする方も嬉しいドアポケット・ボトルホルダー
フロントのドアには収納ポケットとボトルホルダーが備え付けられています。ドリンクホルダーが多いためファミリーカーの役目も十分こなせます。
書類を入れるのに便利な収納力十分のシートバックポケット
助手席の背面にはバックポケットがあります。厚みはないので少量の書類などを保存することができます。
フィットにはハンガーをかけられるコートフックを装備
後席右側にはハンガーをかけられるフックが付いています。着替えなどに役立つのでついていると便利な機能です。
収納力の高いラゲッジルームアンダーポケット
ラゲッジルームの下にも収納がついています。グレードによって仕様が違うのですが収納力はどのグレードも十分なものとなっています。
洗練された使いやすいフィットのドライビングコンソール
ドライビングコンソールは販売台数を見込めるフィットだからこそ、誰が使っても直観で操作できる使いやすさを追求しています。
コクピットのメーター類もシンプルに仕上げてあり、非常に視認性の高いものとなっています。
エアコンの送風にはプラズマクラスターが付いているのもポイントとなっています。
寒い日にも快適にドライブを楽しめるシートヒーターは、ドライバー側だけでなく助手席にもついているのがフィットの特徴です。
そしてワンタッチでエンジンを始動できるパワースイッチも装備されています。
このようにフィットは必要十分な機能を全て備えているコンパクトカーとなっています。
フィットはコストパフォーマンスの高い1台
コンパクトカーというと装備が少なく、内装もシンプルだと思っている方も多いでしょう。
しかしフィットはそんなことはありません。グレード毎に個性的なシートを用意しており、とても高い質感を実現しています。
ファミリーカーに使用するにも十分な広さを収納力があるので非常にコストパフォーマンスの高い1台と言えます。