MAZDA CX-8の走りを楽しくしてくれる17インチと19インチのおすすめタイヤ7選
MAZDA CX-8(マツダ シーエックスエイト)におすすめのタイヤを、純正タイヤサイズである「225/65R17」と「225/55R19」のサイズ別に厳選してご紹介します。CX-8は2023年12月をもって生産を終え、後継は3列シートSUVのCX-80が引き継ぎました。ここで扱うのは、中古市場で流通しているCX-8の履き替えに対応するサイズです。
CX-8のパワートレインは、発売当初はSKYACTIV-D 2.2のクリーンディーゼルエンジンモデルのみでしたが、2018年11月29日に商品改良を実施し、SKYACTIV-G 2.5のガソリンエンジンモデルと、SKYACTIV-G 2.5Tのターボエンジンモデルが加わりました。エンジンによってタイヤに求められるものも変わります。ディーゼルは低回転から太いトルクが立ち上がるぶん発進時にタイヤへ入る力が大きく、耐摩耗性能の差が出やすくなります。
もうひとつ押さえておきたいのが重量です。CX-8の車両重量は約1,720〜1,900kg。ここに3列目まで乗員が座り荷物を積むと、車両総重量は2.2t前後に達します。この荷重を4本で支えるため、タイヤ選びでは銘柄の前にロードインデックス(LI)を確認する必要があります。純正指定は17インチが102、19インチが99です。
CX-8のベースグレードにおすすめのサイズ「225/65R17」の低燃費タイヤ
まずは、ホイールサイズが17インチの「225/65R17」タイヤのおすすめモデルを見ていきましょう。この17インチサイズは、CX-8のベースグレードや一部の特別仕様車に標準装備されていました。
225/65R17タイヤが標準装備されていた主なCX-8のグレード
- XD(初期モデルのベースグレード)
- 25S(初期モデルのベースグレード)
- 25S Smart Edition(特別仕様車など)
17インチは扁平率65とサイドウォールに厚みがあり、19インチと比べて段差での突き上げが穏やかです。タイヤ1本あたりの価格も19インチより5,000〜1万円ほど安く、4本ではまとまった差になります。荒れた舗装が多い地域を走る場合や、維持費を抑えたい場合は、この17インチが有利に働きます。
実際に純正の17インチホイールを間近で見ると、リム幅7.0Jに対してタイヤの肩が張り出した形状をしており、荷重をタイヤ側で受け止める設計であることが読み取れます。ここに乗用車用の軽い設計のタイヤを組むと、3列目まで乗せたときにサイドウォールがたわみ、高速域でふらつきが出やすくなります。
CX-8の足元をドレスアップできるオールテレーンタイヤ トーヨータイヤ オープン カントリー A/T Ⅲ
TOYOTIRES OPEN COUNTRY A/T Ⅲ 225/65R17 102H
| 車種 | CX-8 |
|---|---|
| メーカー | トーヨータイヤ |
| ブランド | OPEN COUNTRY A/T Ⅲ |
| タイヤサイズ | 225/65R17 |
| タイヤ外径 | 724mm |
| タイヤの種類 | オールテレーンタイヤ |
| ロードインデックス | 102 |
| 速度記号 | H |
| 冬季対応 | M+S/スノーフレークマーク刻印 |
| 値段 | 22,000円~(2026年調べ) |
トーヨータイヤの OPEN COUNTRY A/T III(オープンカントリー エーティー スリー)は、舗装路の快適性と未舗装路の走破性を両立したオールテレーンタイヤです。CX-8のような都市型SUVに履かせると、印象が最も大きく変わる一本でもあります。
注目したいのがスノー性能です。M+S表記に加えてスノーフレークマーク(3PMSF)が刻印されており、高速道路の冬用タイヤ規制下でも通行できます。圧雪路でのブレーキング性能は従来品のOPEN COUNTRY A/T plus比で13%改善しました。キャンプや釣りで冬も山に入る使い方であれば、夏冬で履き替えずに一年を通す選択肢が生まれます。ただしアイスバーンはスタッドレスの領域で、凍結する地域では冬用タイヤが必要です。
デザイン面では、ブラックレターとホワイトレターが選べます。間近で見るとブロックの一つひとつが大きく、純正タイヤと並べたときの押し出しの差は歴然としています。トレードオフは静粛性で、ブロックパターン由来のロードノイズはオンロード用コンフォートタイヤより明確に大きくなります。静けさを最優先するオーナーには向きません。
ヨコハマ(YOKOHAMA)の「ブルーアース RV-02」の高い低燃費性能に加えてこだわりの安全性能でレーンチェンジ時のふらつきを抑えてしっかり止まる
YOKOHAMA BluEarth RV-02 225/65R17 106V XL
| 車種 | CX-8 |
|---|---|
| メーカー | ヨコハマ |
| ブランド | ブルーアース RV-02 |
| タイヤサイズ | 225/65R17 |
| タイヤ外径 | 724mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 106 |
| 速度記号 | V |
| 低燃費グレード | A/a |
ヨコハマのBluEarth RV-02(ブルーアース アールブイゼロツー)は、ミニバンやSUVといった車高の高い車両専用に開発された低燃費タイヤです。転がり抵抗等級「A」とウェットグリップ等級「a」を両立しており、この2つは技術的に相反する関係にあるため、上位等級で揃えている点がこのタイヤの価値になります。
構造面では、車体側となるIN側のショルダー剛性を高めることで偏摩耗を抑えます。CX-8のような重量級SUVでは、コーナーで車体が傾いたときに外側のタイヤへ荷重が集中し、外側だけが早く減る現象が起きやすくなります。この偏摩耗が交換サイクルを縮める最大の要因です。
このサイズはXL(エクストラロード)規格でLI106、1本あたり950kgの負荷能力を持ちます。純正指定の102(850kg)を大きく上回るため、3列目まで人を乗せる機会が多い使い方では余裕が効いてきます。ただしXL規格は指定空気圧が標準規格と異なるため、装着時に作業店で適正値を確認してください。なお、ヨコハマは2022年2月に後継のBluEarth-RV RV03を発売しており、耐摩耗性能と静粛性をさらに高めています。
トーヨータイヤ(TOYO TIRES)の「プロクセス CF2 SUV」の優れた操縦安定性と静粛性が長距離でも疲れにくい快適な乗り心地と雨の日の安心感を実現
TOYO TIRES PROXES CF2 SUV 225/65R17 102H
| 車種 | CX-8 |
|---|---|
| メーカー | トーヨータイヤ |
| ブランド | プロクセス CF2 SUV |
| タイヤサイズ | 225/65R17 |
| タイヤ外径 | 725mm |
| タイヤの種類 | 低燃費タイヤ |
| ロードインデックス | 102 |
| 速度記号 | H |
| 低燃費グレード | A/b |
トーヨータイヤの PROXES CF2 SUV(プロクセス シーエフツー エスユーブイ)は、都市型SUV向けに快適性と経済性を両立させたタイヤです。転がり抵抗「A」・ウェットグリップ「b」で低燃費タイヤの区分に入り、燃料消費率の改善に働きます。
CX-8のディーゼル車で実燃費13km/L、月1,000km走行、軽油160円/Lと仮定すると月々の燃料代は約12,300円。転がり抵抗等級が一段上がって3%改善すれば、年間で4,000円台の差になります。タイヤ代の元が取れる規模ではないものの、経済性を判断材料に加えるなら押さえておきたい数字です。
広い接地面積と高いブロック剛性により、高速巡航時の直進安定性を確保しています。純正指定と同じLI102・速度記号Hで、価格も抑えめな水準にまとまるため、純正の感覚を大きく変えずに履き替えたい場合の落としどころになります。より新しい世代を求める場合は、車両重量の増加に対応して開発されたPROXES CL1 SUVのサイズ設定も確認してみてください。パターンノイズはCF2 SUV比で22%低減しています。
CX-8のプロアクティブやLパッケージにおすすめのサイズ「225/55R19」のSUVタイヤ
続いては、ベースグレードよりもホイールサイズが2インチ大きい225/55R19タイヤのおすすめです。19インチタイヤは、CX-8の次のようなグレードに標準装備されています。
225/55R19タイヤが標準装備されているCX-8のグレード
- XD プロアクティブ
- XD L パッケージ
- 25S プロアクティブ
- 25S L パッケージ
- 25T プロアクティブ
- 25T L パッケージ
中間グレードのプロアクティブや上級グレードのLパッケージ向けには、SUVの重量と重心の高さを前提に設計されたSUV専用タイヤが適しています。以下で紹介する銘柄のうち3つはM+S規格に適合しており、浅雪や荒れた路面でのグリップに配慮した設計です。ただしM+SだけではSUVの冬装備として不十分な点があり、この違いは記事後半で詳しく整理します。
ブリヂストン(BRIDGESTONE)の「デューラー H/L 850」は静かで上質な乗り心地の快適性能を実現しながら燃費や偏摩耗などの環境性能にもしっかり配慮
BRIDGESTONE DUELER H/L 850 225/55R19 99V
| 車種 | CX-8 |
|---|---|
| メーカー | ブリヂストン |
| ブランド | デューラー H/L 850 |
| タイヤサイズ | 225/55R19 |
| タイヤ外径 | 731mm |
| タイヤの種類 | SUV用タイヤ(M+S規格適合) |
| ロードインデックス | 99 |
| 速度記号 | V |
| 低燃費グレード | M+Sタイヤのため対象外 |
| 値段 | 26,990円~(2026年調べ) |
ブリヂストンの DUELER H/L 850(デューラー エイチ エル ハチゴーマル)は、ハイウェイラグジュアリーをコンセプトに開発されたSUV用のオンロードコンフォートタイヤです。DUELERシリーズの中でも静粛性と乗り心地に振った位置づけで、舗装路中心の使い方をするCX-8との相性が良い一本です。
SUVは車重があるぶんトレッドのセンター部が摩耗しやすく、それが転がり抵抗の悪化にもつながります。DUELER H/L 850は偏摩耗を抑える設計により、この悪循環を断ち切ってタイヤのライフを伸ばします。従来品のH/L 683と比べた転がり抵抗の低減幅も大きく、経済性の面でも進化しています。
タイヤ側面にはM+S(マッド&スノー)マークが刻印されており、浅雪や泥道では一般的な夏タイヤより高いグリップを発揮します。ただしスノーフレークマークは持たないため、高速道路の冬用タイヤ規制時には通行できない場合があります。オンロードの快適性を軸に選ぶタイヤと捉えるのが実態に合っています。
グッドイヤー(GOOD YEAR)の「エフィシェントグリップ SUV HP01」の高い静粛性と操縦安定性がCX-8の快適でありながら運動性能に優れた走りを高める
GOOD YEAR EfficientGrip SUV HP01 225/55R19 99V
| 車種 | CX-8 |
|---|---|
| メーカー | グッドイヤー |
| ブランド | エフィシェントグリップ SUV HP01 |
| タイヤサイズ | 225/55R19 |
| タイヤ外径 | 730mm |
| タイヤの種類 | SUV用タイヤ(M+S規格適合) |
| ロードインデックス | 99 |
| 速度記号 | V |
| 低燃費グレード | M+Sタイヤのため対象外 |
グッドイヤーの EfficientGrip SUV HP01(エフィシェントグリップ エスユーブイ エイチピーゼロワン)は、都市型クロスオーバーSUVの走行特性に合わせて開発されたタイヤです。SUV用にチューニングしたコンパウンドがタイヤの発熱を抑え、偏摩耗のダメージを軽減しながら転がり抵抗も下げています。
発熱の抑制は、高速道路を長時間走る使い方でとくに効きます。タイヤは走行中の変形で熱を持ち、その熱がゴムの劣化と摩耗を加速させます。3列目まで乗せて長距離を走る機会が多いCX-8では、この設計が交換サイクルの差になって表れます。
4本の縦溝によって排水性を確保し、雨天時の接地を保ちます。静粛性と乗り心地のバランスも取れており、極端に尖った性能を求めず、総合力で選びたい場合の候補になります。こちらもM+S規格適合で、スノーフレークマークは持ちません。
ダンロップ(DUNLOP)の「グラントレック PT3」の高い応答性や安定性がリニアなハンドリングを実現して低発熱密着ゴムにより低燃費でロングライフに
DUNLOP GRANDTREK PT3 225/55R19 99V
| 車種 | CX-8 |
|---|---|
| メーカー | ダンロップ |
| ブランド | グラントレック PT3 |
| タイヤサイズ | 225/55R19 |
| タイヤ外径 | 731mm |
| タイヤの種類 | SUV用タイヤ(M+S規格適合) |
| ロードインデックス | 99 |
| 速度記号 | V |
| 低燃費グレード | M+Sタイヤのため対象外 |
| 値段 | 30,644円~(2026年調べ) |
ダンロップの GRANDTREK PT3(グラントレック ピーティースリー)は、オンロードを主戦場とする都市型SUV向けに開発されたコンフォートSUVタイヤです。2014年3月の登場から長く支持されたロングセラーで、低発熱密着ゴムによる転がり抵抗の低減と、深溝設計によるロングライフが持ち味です。
深溝設計は摩耗ライフを伸ばすと同時に、浅雪でのグリップにも寄与します。M+S規格に適合しているため、突然の降雪や未舗装路の走行でも一般的な夏タイヤより余裕があります。ウェット路面でのグリップも確保されており、雨の多い時期の高速走行で安心感につながります。
ダンロップは2023年2月に後継のGRANDTREK PT5を発売しました。PT3で評価されたコンパウンドはそのままに、断面形状を変更して接地面積を広げ、高荷重・高重心なSUVに求められる操縦安定性能をPT3比で12%向上させています。パターンの見直しにより静粛性も高められており、新規購入であればPT5のサイズ設定も比較対象に入れておくと選択肢が広がります。
トーヨータイヤ(TOYO TIRES)の「プロクセス T1 スポーツ SUV」はハイグリップなコーナリング性能に加えてプレミアムスポーツにふさわしい快適性を実現
TOYO TIRES PROXES T1 Sport SUV 225/55R19 99V
| 車種 | CX-8 |
|---|---|
| メーカー | トーヨータイヤ |
| ブランド | プロクセス T1 Sport SUV |
| タイヤサイズ | 225/55R19 |
| タイヤ外径 | 727mm |
| タイヤの種類 | スポーツタイヤ/SUVタイヤ |
| ロードインデックス | 99 |
| 速度記号 | V |
| 低燃費グレード | A/c |
トーヨータイヤの PROXES T1 Sport SUV(プロクセス ティーワンスポーツ エスユーブイ)は、ハイパワーSUVの運動性能を引き出すために設計されたプレミアムスポーツタイヤです。CX-8の中では、230psを発生する25Tのターボモデルと組み合わせたときに最も性格が合います。
採用しているのは非対称トレッドパターンで、IN側をウェット性能重視、OUT側をコーナリング性能重視として役割を分けています。ステアリングを切り込んだときに外側のブロックが荷重を受け止めるため、車高の高いSUV特有の「舵を入れてから車体が向きを変えるまでの遅れ」が小さくなります。
注意したいのがウェットグリップ等級「c」という数字です。転がり抵抗「A」に対してウェット性能は控えめで、ここはドライ性能に振った設計の裏返しになります。雨天走行の安心感を最優先するなら、ウェット等級の高い銘柄と比較してから決めるほうが納得できます。走りの質を優先し、静粛性や雨天性能はある程度割り切れる場合に真価を発揮するタイヤです。
CX-8の純正タイヤサイズと純正ホイールサイズの一覧
| CX-8のグレード | タイヤサイズ | 型式 | ホイールサイズ |
|---|---|---|---|
| 2.2 XD Lパッケージ ディーゼルターボ | 225/55R19 | KG2P | 19インチ X 7.0J(+45) |
| 2.2 XD Lパッケージ ディーゼルターボ 4WD | 225/55R19 | KG2P | 19インチ X 7.0J(+45) |
| 2.2 XD プロアクティブ ディーゼルターボ | 225/55R19 | KG2P | 19インチ X 7.0J(+45) |
| 2.2 XD プロアクティブ ディーゼルターボ 4WD | 225/55R19 | KG2P | 19インチ X 7.0J(+45) |
| 2.2 XD ディーゼルターボ | 225/65R17 | KG2P | 17インチ X 7.0J(+45) |
| 2.2 XD ディーゼルターボ 4WD | 225/65R17 | KG2P | 17インチ X 7.0J(+45) |
| 2.5 25S | 225/65R17 | KG5P | 17インチ X 7.0J(+45) |
| 2.5 25S スマートエディション | 225/65R17 | KG5P | 17インチ X 7.0J(+45) |
| 2.5 25S プロアクティブ | 225/55R19 | KG5P | 19インチ X 7.0J(+45) |
| 2.5 25S Lパッケージ | 225/55R19 | KG5P | 19インチ X 7.0J(+45) |
| 2.5 25T プロアクティブ ガソリンターボ | 225/55R19 | KG5P | 19インチ X 7.0J(+45) |
| 2.5 25T Lパッケージ ガソリンターボ | 225/55R19 | KG5P | 19インチ X 7.0J(+45) |
ホイールのリム幅とインセットは17インチも19インチも共通で、7.0J・インセット+45です。中古で購入した個体は前オーナーがサイズを変更している場合があるため、運転席ドアを開けた位置のラベルと、装着中のタイヤ側面の刻印を両方確認してください。ラベルの記載だけでは実態と一致しないことがあります。
タイヤサイズの読み方とロードインデックスの確認方法
「225/55R19 99V」という表記は、それぞれ意味が決まっています。225がタイヤ幅(mm)、55が扁平率(%)、Rがラジアル構造、19がリム径(インチ)、99がロードインデックス、Vが速度記号です。銘柄を絞り込む前に確認すべきは、後半の2つです。
ロードインデックス99は1本あたり775kgの負荷能力を示し、4本で3,100kgとなります。CX-8の車両総重量が2.2t前後であることを踏まえると、余裕を見込んだ設定です。17インチ純正の102は850kg、4本で3,400kg。19インチのほうが数値は低くなりますが、いずれも純正で必要な余裕は確保されています。
ここで純正指定を下回るLIのタイヤを選ぶと車検に通りません。同じ225/55R19でも銘柄によってLIは異なり、乗用車向けの標準規格では99に届かない設定が混じります。表のロードインデックス欄を必ず見比べましょう。
速度記号については、Vが最高速度240km/h、Hが210km/h対応です。国内の実用域ではどちらも十分ですが、記号が高いほど高速域でのタイヤの変形に対する余裕があります。19インチ純正がVの車両にHのタイヤを組むこと自体は可能で、その場合はメーターに速度記号の上限を示す表示が必要になるケースがあります。
CX-8のタイヤ交換時期はいつか 残り溝と偏摩耗の見極め方
交換時期は溝の残量と経過年数の2軸で判断します。残り溝が1.6mmになるとトレッド面の一部が盛り上がってスリップサインが現れ、この状態は道路運送車両の保安基準に適合せず車検も通りません。ただし1.6mmは限界値で、2t近い車重のCX-8では雨天の高速走行で排水が追いつかなくなるリスクを考えると、残り3mmを切ったあたりが交換の検討時期になります。
SUVで併せて見ておきたいのが摩耗の偏りです。タイヤの外側に手を当てて内側と撫で比べると、外側だけ溝が浅い、ブロックの角が段状に削れているといった状態が指先で分かります。CX-8のように重心が高く3列目まで荷重がかかる車では、この段差が出やすくなります。残り溝の平均値がまだあっても、この状態ではグリップと静粛性は落ちています。5,000kmを目安としたローテーションで進行を遅らせられます。
経過年数も重要です。ゴムは走らせていなくても硬化し、サイドウォールに細かなひび割れが出ます。タイヤ側面には製造年週を示す4桁の数字が刻印されており、「3624」なら2024年の第36週製造という意味です。溝が残っていても、製造から5年を超えたタイヤは点検を、10年を超えたものは交換を前提に考えましょう。
空気圧の管理も欠かせません。JAFのロードサービス救援データでは、2025年度に高速道路で発生した出動理由の1位が「タイヤのパンク・バースト・空気圧不足」で26,985件、全体の44.0%を占めました。2位の燃料切れが8.6%であることを踏まえると突出しています。空気は自然に抜けるため、月に1回は点検しておきましょう。重量のあるSUVは空気圧不足の影響が出やすく、燃費の悪化と偏摩耗の両方につながります。
タイヤ交換の費用と工賃はどれくらいか
交換総額は「タイヤ本体価格+組み替え工賃+バランス調整+廃タイヤ処分料」で決まります。組み替え工賃は1本あたり1,500〜4,000円、ホイールバランス調整が500〜1,500円、廃タイヤ処分料が1本220〜550円程度が相場です。19インチクラスであれば、作業関連費用だけで4本合計1万円台を見ておくと大きく外れません。ゴムバルブを同時交換する場合はさらに1本数百円が加算されます。
タイヤ本体を含めた総額の目安は、17インチであれば4本で9〜12万円程度、19インチのSUV用タイヤなら4本で12〜16万円程度です。同じCX-8でも、17インチ装着グレードと19インチ装着グレードでは維持費に3〜5万円の差が生まれます。
交換本数の考え方も押さえておきましょう。4WD車は前後の外径差が駆動系に負担をかけるため、4本同時交換が基本です。2WDでも、前後で摩耗差が大きいまま2本だけ替えると挙動のバランスが崩れます。1本がパンクした場合も、残り3本との溝の差が大きければ4本交換を検討することになります。
インチアップとインチダウンはどちらが向いているか
17インチの外径は約724mm、19インチは約731mmで、その差は10mm以下に収まります。外径がほぼ揃っているため、両サイズのあいだで履き替えてもスピードメーターの誤差は問題になりにくく、乗り味とコストで選べます。
19インチから20インチへのインチアップも選択肢に入ります。外径の誤差を抑えられる組み合わせとしては、225/50R20や235/45R20などがあり、見た目の迫力とコーナーでの踏ん張りが増します。ただしタイヤ代は1本あたり数千円から1万円上がり、段差での突き上げも強くなります。19インチでも扁平率55と薄めであることを考えると、日常の快適性を重視するなら現状維持が無難です。
逆に19インチから18インチや17インチへ落とす方向は、乗り心地とコストの両面で効果があります。とくに冬用タイヤは消耗品として割り切る部分が大きく、インチダウンでスタッドレスの銘柄選択肢が広がり価格も下がります。19インチから18インチへ落とす場合、外径の誤差が小さいのは225/60R18や235/55R18といった組み合わせです。ブレーキキャリパーとの隙間が確保できることが前提になるため、装着前に確認してください。
買ってから後悔しやすいパターンと向き不向き
もっとも多いのが、価格だけで選んだ結果ロードインデックス不足に気づかないパターンです。装着直後は普通に走れてしまうため、車検の場で指摘されて履き替えになるケースが見られます。購入前の確認事項はLIと速度記号の2点に絞れます。
次に多いのが、M+Sマークを冬装備と誤解するパターンです。M+S規格のSUVタイヤは浅雪には対応しますが、凍結路の性能はスタッドレスに及びません。この点は記事後半で詳しく整理します。
オールテレーンタイヤを見た目で選び、ロードノイズに戸惑うケースもあります。CX-8は3列目まで人が乗る車で、車内の会話のしやすさが快適性に直結します。同乗者を乗せる機会が多いなら、この点は事前に想定しておく価値があります。
向き不向きを整理すると、街乗りと高速道路が中心で静粛性と燃費を重視するならオンロード向けのSUVコンフォートタイヤ、キャンプや林道など未舗装路に入る機会があるならオールテレーンタイヤ、25Tのターボで走りの質を求めるならスポーツ系という選び分けになります。3列目まで日常的に人を乗せるなら、LIに余裕のあるXL規格を選んでおくと安心感が変わります。
M+Sマーク付きだからといって冬道で安心してはいけない
M+Sとは「Mud and Snow(マッド・アンド・スノー)」の略で、一般的な夏タイヤと比べて雪道や泥道といった未舗装路で高い走行性能を持つことを示す表記です。SUVは多用途性と走破性が求められる車種のため、各タイヤメーカーはM+Sマークを刻印したSUV用タイヤやオールテレーンタイヤを多数ラインナップしています。
ただし、M+Sマークが付いているからといって日本の冬道を走り切れるわけではありません。M+Sは各メーカーの自主的な表記で、性能を第三者が試験して認証したものではないためです。積雪路である程度の走行性能を持つ一方、凍結したアイスバーンでの氷上性能は大きく劣ります。
区別しておきたいのがスノーフレークマーク(3PMSF)です。こちらは厳しい雪上試験に合格した製品にのみ与えられる刻印で、日本では高速道路の冬用タイヤ規制下でも通行が認められます。本記事で紹介した中では、OPEN COUNTRY A/T IIIがこの認証を取得しています。一方、DUELER H/L 850やGRANDTREK PT3はM+S表記のみで、冬用タイヤ規制時には通行できない場合があります。同じ「雪に対応」でも、この2つは意味が異なります。
なお、3PMSFを持つタイヤであってもチェーン規制時にはチェーンの装着が必要です。路面の凍結が予想される地域や降雪量の多い地域では、M+Sマークに加えて「STUDLESS」と刻印されたスタッドレスタイヤの使用が前提になります。3列目まで人を乗せて雪道を走るなら、制動距離の差は無視できません。
CX-8に合うスタッドレスタイヤの選択肢が気になる場合は、こちらのCX-8のスタッドレスのおすすめをご覧ください。記事では、ブリヂストンやヨコハマのほか、ミシュラン、コンチネンタルなどの主要メーカーの純正サイズに対応するスタッドレスタイヤを紹介しています。