GTウイングを設置しても車検は通る!人気商品の特徴と見た目がスポーティになる以外の設置効果
全日本GT選手権などのカーレースに参戦する競技車両が装着している事から、ファンの人たちから「GTウイング」と親しまれ、呼び名が定着していったエアロパーツは、空力特性だけではなく見た目の美しさも備えます。
GTウイングを一般車両が設置するメリットやデメリット、車検を通すために満たすべき保安基準、レクサスIS350などの車に専用設計された人気商品の特徴についての情報もお届けします。
GTウイングはサーキットを走る競技車両のトランク部に取り付けられているエアロパーツ
GTウイングは、サーキットを走る競技車両のトランク部に取り付けられているエアロパーツです。チーム別に、イメージカラーやデザインに特徴を持たせる事で華やかさを加えます。
市販化されている商品は、全日本GT選手権などのレースに参戦する競技車両に取り付けられているパーツの形状を真似ている事から、GTウイングとして呼び親しまれ、名称が定着化していきました。
サーキットを走る競技車両は走行中に車体を浮かさないためにGTウイングを設置
全日本GT選手権などに参戦する競技車両は、高速走行時の車体の浮きを抑制するためにGTウイングを設置します。
GTウイングは、パーツとする翼の構造により、上部と下部を通過する空気の速さに違いを生じさせ、気圧差を発生させます。そうする事により、気圧の高い上部から車体を抑えつけるダウンフォースが得られ、高速走行時に浮き上がろうとする車体が押さえつけられます。
GTウイングを一般車両が設置するメリットとデメリット
翼の向きに特徴を持たせる事で、ダウンフォースを発生させるGTウイングを一般車両が設置するメリットとデメリットを紹介します。
エクステリアが競技車両のようにスポーティに仕上がる
GTウイングには、高速走行時にコーナリングが安定して急なブレーキ操作でも制動力が発揮されるなどのメリットがあります。しかし、スピードに比例して大きくなるダウンフォースは、サーキットのように高速走行ができない一般道では、なかなか体感する事はできません。
一般道では走行性のメリットは体感し難いGTウイングですが、設置すれば自分の車を競技車両のようなインパクトの大きいスポーティな車へとカスタマイズする事が出来ます。
GTウイングを設置するメリット
- 高速走行時に車体を安定させることが出来る。
- 急なブレーキング操作に対しても安定した制動力を発揮する。
- エクステリアのスポーティさをアップできる。
- リアタイヤの接地性が上がりスピンが起こりにくくなる。
GTウイングを設置すれば燃費と加速性に影響が及ぶ
GTウイングを設置するデメリットは、総重量が増えるために燃費が悪くなること、空気による抗力を受けやすいために加速性が悪くなってしまうこと、全体の重心が変化するために車体が振動しやすくなってしまうことです。
GTウイングを設置するデメリット
- 総重量が増えるので燃費が悪くなる
- 空気抵抗が増えるので加速性が悪くなる
- 車体が振動しやすくなる
保安基準に適合していればGTウイングを取り付けていても車検は通る
新車を購入した場合には3年後、それ以外のケースであれば2年周期のタイミングで実施義務が生じる車検は、該当車両が道路運送車両の保安基準を満たしているかを判断する検査です。
GTウイングを取り付けていても道路運送車両の保安基準の第18条「車枠及び車体」に関する項目などを満たしていれば、車検は通ります。
GTウイングを装着した車を車検に通す条件
- 車両の最後端へ飛び出してはいないこと。
- 溶接・ボルト・ナット・接着剤などで確実に固定されていること。
- 先端部の形状は鋭利ではなく、半径5mm以上の丸みを持っている。
- 左右の翼端が車両の最外側から165mm未満であれば、車体と翼端の隙間は20mm以下であること。
道路運送車両の保安基準では、GTウイングだけではなくて、リヤスポイラーなどのエアロパーツを装着する際に満たすべき条件を課しています。
車検を通すために「GTウイング」が満たすべき条件は、リヤバンパー後端よりはみ出してはいないこと、先端部が鋭利ではなくて丸みを帯びていること、ボディ最外側からウイングの端までの距離が165mm未満であること、車体とウイング端の隙間は20mm以下としなければならないことです。GTウイング設置後に車検を通すためには、その他にも満たすべき条件があります。
GTウイングの取り付けは、強度を確保するためにステーの曲面に合わせて土台をつくる必要があるなど、自分で行うにはハードルが高いため、作業を専門業者に依頼する人は少なくはありません。
GTウイングをDIYするにはハードルが高いので自信がなかったら業者に依頼
GTウイングの取り付け作業を自分で行えば、違法改造とみなされてしまって車検が通らないケースや、強度不足により走行中に外れてしまうリスクが伴います。
GTウイングの取り付け作業は、電動ドリルでボディに穴を開け、防水処理や防錆加工を行って補強材を設置するなど、自分で行うにはハードルが高いため、少しでも不安に思う方は、専門店に依頼する事をおすすめします。
専門店に依頼すれば塗装もしてくれてメンテンナンスチェックの方法も教えてもらえる
GTウイングの取り付け作業は、全国展開するチェーン店や、地域に密着した地元業者にも依頼でき、価格帯は8,000円~25,000円で、塗装も依頼する場合には料金が割高となります。
専門店に依頼するメリットは「メンテナンスチェックの方法を教えてもらえる」「壊れた際には修理してもらえる」ことです。取り付けに必要となるボルトやナットといった部品は、自分で用意しなければならない店舗もあるため、事前に付属品の必要性について確認して、依頼する業者を選びましょう。
GTウイングはハッチバックやステーションワゴンにも装着可
GTウイングを装着している車で割合的に多いのはスポーツカーですが、ハッチバックやステーションワゴンにGTウイングを装着している車は、インスタなどのSNSや、運転中にも見る機会があります。
ハッチバックタイプの車にGTウイングを装着する場合には、ルーフ後方に装着するのが一般的です。もしも、フロント側に荷重が偏っているFFタイプのハッチバックであれば、GTウイングを取り付ける事によって、リヤ部の重さは補填されるので、ブレーキングが安定するという効果を期待できます。
トヨタ86/スバルBRZやレクサスIS350などの人気車には専用設計のGTウイングが販売
エアロパーツの開発・販売を主な業務とするC‐WESTは、トヨタ86/スバルBRZやレクサスIS350など車種ごとに専用設計したGTウイングを取り扱います。
専用設計されたGTウイングを利用すれば、装着後の効果を最大限に期待できます。ここでは、C‐WESTの人気商品である「GTウイング スワンネック」と、「NEO GTカーボン」の特徴を紹介します。
「GT‐WING SWAN NECK」はダウンフォースを効果的に発生させる機能性だけではなくて、見た目の美しさも追求したエアロパーツ
「GT-WING SWAN NECK(GTウイング スワンネック)」は、SUPER GTなどのレースで活躍する競技車両が採用するエアロパーツをベースにして、C‐WESTの技術力を総動員して、街乗りからサーキット走行まで幅広く効果を発揮できるように改良された商品です。
「GTウイング スワンネック」は、3D CADによってミリ単位まで調整したフラップ形状を導入する事で、ダウンフォースを効果的に発生させて、スワンネック形状のウイングを採用する事で、空気抵抗を最小限にまで減らします。
走行する場所に合わせて細かな角度調整ができる「GTウイングスワンネック」は、スワンネック形状と3Dフラップを採用する事で、機能性だけではなくて、見た目のインパクトと美しさも追求します。
「86/BRZ」「GT‐R BNR34」「LEXUS IS350」といった車種で専用設計の商品を展開
C‐WESTは「CTウイング スワンネック」の専用設計商品を増やしていく
C‐WESTは「トヨタ86(ZN6)/スバルBRZ(ZC6)」「GT‐R BNR34」「LEXUS IS350」専用設計のGTウイングスワンネックを販売しています。C‐WESTは、ツーリングカーレースで定番となりつつあるスワンネック形状と、ウェットカーボン素材を採用して、機能性と美しさを兼ね備える同商品を他車種でも展開していく計画です。
※メーカーは商品の取り付けは、カーショップやチューニングショップ等の専門業者に依頼するように推奨しています。
GTwing NEO carbonは軽量強化素材を用いることで高速走行時のコーナリング性能を向上
「GTwing NEO carbon(GTウイング ネオ カーボン)」は、GT‐WING ALMINIUM 2をベースとしながらも、更なる軽量化を目指して、フラップと翼端板をCFRP化(炭素繊維強化プラスチック)させた商品です。
「GTウイングネオ カーボン」は、CFRP化によって従来品よりも重量を約70%も軽減させて、高速走行時のコーナリング性能を向上させました。その他の特徴は、ウイングの角度を7段階調整できる事です。ダブルタイプでは、ミニフラップ部を利用すれば更に細かな角度調整を行えます。
GTwing NEO carbonは「車種別専用取付ベース」によって幅広い車種へ設置可能
「GTウイング ネオ カーボン」は、車種別専用取付ベースを用いる事で、日産のスカイラインやマツダのRX‐8といったスポーツカーだけではなくて、ステーションワゴンタイプなどの幅広い車種への設置を可能とします。
メーカー | 車名 | 型式 |
---|---|---|
日産 | シルビア | S13 |
S14 | ||
S15 | ||
スカイライン | HCR32 | |
BNR32 | ||
ECR33 | ||
BCNR33 | ||
ER34 | ||
BNR34 | ||
フェアレディZ | Z33 | |
トヨタ | スープラ | JZX80 |
ソアラ | JZZ30 | |
セリカ | ST205 | |
ZZT231 | ||
レビン&トレノ | AE91/AE92 | |
AE101 | ||
AE111 | ||
MR2 | SW20 | |
MR‐S | ZZW | |
アルテッツァ | SXE10 | |
レクサス | IS250/350 | GSE20/21 |
ホンダ | NSX | NA1/2 |
インテグラ | DC2 | |
DC5 | ||
S2000 | AP1 | |
アコード/トレノ | CL1/3、CL7 | |
シビック | EK FERIO | |
EG | ||
FD2(シングルタイプのみ対応) | ||
マツダ | RX‐7 | FD3S |
FC3S | ||
RX‐8 | SE3P | |
アテンザ | GG3S(スポーツ) | |
ロードスター | NA8C | |
ミツビシ | ランサー | CD9A~CE9A |
CN9A | ||
CP9A | ||
CT9A | ||
CZ4A(シングルタイプのみ対応) | ||
GTO | GTO | |
FTO | DE3A | |
スバル | インプレッサ | GC8 |
GDB | ||
レガシィ | BE5 |
※メーカーは商品の取り付けは、カーショップやチューニングショップなどの専門業者に依頼するように推奨しています。
GTウイングを他のエアロパーツと組み合わせれば安定走行に影響を与える空気の流れをコントロール
GTウイングは単独で設置するよりも、フロントスポイラーなどの他のエアロパーツと組み合わせる方がより高い効果が得られます。
「GTウイング」の翼端板は、スピードで出ている状態、風向きなどの環境要因によって強い抗力を受けてしまいます。そういった条件下で、フロント部にエアロパーツが設置されていなければ、翼端板が受けている力の影響によって、フロント部が浮き上がるなどのリスクが高まります。
安定走行を邪魔する空気の流れをコントロールするには、リヤ部だけではなくて、フロント部にもエアロパーツを取り付ける必要があります。
GTウイングを設置して自慢の車をもっとスポーティにカスタマイズ
見た目のインパクトが大きいGTウイングを設置すれば、エクステリアをスポーティにカスタマイズする事が出来ます。
GTウイングには、ダウンフォースを発生させるなどのエアロ効果は備わっていますが、スピードに比例して大きくなるエアロ効果は一般道を走行している際には、体感しにくいのが現実です。
抜群のドレスアップ効果の備わる「GTウイング」は、取り付ける際の注意点を守れば車検は通ります。自分の車をGTレースで活躍している競技車両のような、スポーティなエクステリアにしたいと思っている方は、専門業者に作業を依頼してお気に入りの「GTウイング」を取り付けてもらいましょう。