ピクシスエポックのモデルチェンジ

ピクシスエポックのモデルチェンジ情報:2026年8月一部改良で新グレードX“Limited”を設定!燃費と安全性能を向上

トヨタ ピクシスエポックの最新モデルチェンジ情報。2026年8月の一部改良では予防安全機能スマートアシストを9機能構成へ拡張し、SRSサイドエアバッグを全車標準装備。グレード体系はL・X・X“Limited”に再編され、価格は1,096,700円~となりました。

ピクシスエポックのモデルチェンジ・一部改良の最新情報

ピクシスエポックは、ダイハツ ミラ イースのOEM供給を受けてトヨタが販売する軽ハッチバックです。低燃費・低価格・省資源という基本性能を素直に磨き上げた一台で、トヨタの軽自動車ラインナップの中では最もベーシックな立ち位置を担っています。
2026年8月27日には、パワートレインと予防安全機能を刷新する一部改良が実施されました。フルモデルチェンジやマイナーチェンジではありませんが、エンジン・ECUの世代交代による燃費と出力の向上、スマートアシストの機能拡張、グレード体系の再編と、変更の中身は「改良」という言葉から想像するより踏み込んだものになっています。最新の変更点から歴代モデルの歩みまで整理して紹介します。

ピクシスエポックが燃費・動力性能・安全性能を高める一部改良を2026年8月27日に実施

新グレード「ピクシス エポック X“Limited”」と新色のセラミックグリーンメタリック/グレースブラウンクリスタルマイカ

トヨタが軽自動車ピクシスエポックの一部改良を2026年8月27日に実施し、同日から販売を開始しました。
主な狙いは、グレード体系の見直しと、安全装備をはじめとする装備の充実による商品力の底上げです。改良後の価格帯は1,096,700円から1,503,700円となっています。
OEM元であるダイハツ ミラ イースも同日に一部改良を受けており、両車がそろって中身を刷新した形です。

最新エンジンとECUの採用でWLTCモード燃費と出力を同時に向上

今回の改良では、最新世代のエンジンとECU(電子制御ユニット)が採用されました。圧縮比は12.2から11.5へと変更されており、単純な高圧縮化ではなく燃焼制御そのものを組み替えたことがうかがえます。
WLTCモード燃費は2WDが27.0km/L、4WDが24.4km/Lへ向上。それでいて最高出力は36kW(49PS)から38kW(52PS)へ、最大トルクは57N・m(5.8kgf・m)から60N・m(6.1kgf・m)へと引き上げられました。

特筆したいのはトルクの発生回転数で、5,200rpmから3,600rpmまで一気に下がっています。街中で常用する低中回転域が厚くなるため、発進や上り坂での余裕は数値の伸び以上に体感しやすいはずです。燃費一辺倒ではなく、日常の走りやすさに配分してきた改良と受け取れます。

2026年8月一部改良によるピクシスエポックの主要諸元の変化
項目 改良前 改良後
WLTCモード燃費(2WD) 25.0km/L 27.0km/L
WLTCモード燃費(4WD) 23.2km/L 24.4km/L
最高出力 36kW(49PS)/6,800rpm 38kW(52PS)/6,900rpm
最大トルク 57N・m(5.8kgf・m)/5,200rpm 60N・m(6.1kgf・m)/3,600rpm
圧縮比 12.2 11.5

なお、主要諸元表とカタログの走行性能ページには、2WD車についてさらに高い28.4km/Lという数値も併記されています。記載位置からはLの2WDに対応する値と読み取れますが、グレード別ページでは全グレード27.0km/Lと案内されているため、実際の適用グレードは販売店で確認するのが確実です。

予防安全機能スマートアシストが9種類の機能構成に拡張

検知機能を強化した予防安全機能「スマートアシスト」(作動イメージ)

検知性能を高めたスマートアシストが全車に標準装備となり、予防安全機能は9種類の構成にまとめられました。
衝突警報機能と衝突回避支援ブレーキ機能は、これまでの車両・歩行者(昼夜対応)に加えて、横断してくる自転車の運転者まで検知対象に広がっています。さらに、交差点を右折する際に直進してくる対向車、右左折時に対向方向から渡ってくる歩行者を認識する機能も加わりました。

新規に設定されたのは、路側へはみ出しそうな場面で知らせる路側逸脱警報機能と、長時間走行中のふらつきを検知するふらつき警報の2つ。加えて、誤発進抑制機能はブレーキ制御付きへと格上げされ、前方・後方いずれもエンジン出力の抑制だけでなく制動まで介入する仕様になりました。

交差点の右折時と夜間という、実際の事故件数が多い場面を狙い撃ちにした強化内容です。エントリークラスの軽自動車にこの世代の装備が下りてきた意味は小さくないでしょう。ピクシスエポックは引き続き「セーフティ・サポートカーS〈ワイド〉」に該当します。

スマートアシストの9種類の予防安全機能

  • 衝突警報機能(対車両・対歩行者[昼夜])
  • 衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者[昼夜])
  • ブレーキ制御付誤発進抑制機能(前方)
  • ブレーキ制御付誤発進抑制機能(後方)
  • 車線逸脱警報機能
  • 路側逸脱警報機能
  • ふらつき警報
  • 先行車発進お知らせ機能
  • AHB(オートハイビーム)

グレード体系をL・X・X“Limited”に再編し上級グレードを追加設定

グレード構成も整理され、L・X・X“Limited”の3本立てになりました。従来の最廉価だったB“SA Ⅲ”と最上位のG“SA Ⅲ”が姿を消し、代わりにXをベースとした上級グレードのX“Limited”が新たに設定されています。
X“Limited”の主な追加装備は、キーフリーシステム、プッシュボタンスタート、純正ナビ装着用アップグレードパック(バックカメラ・16cmリヤスピーカー)、運転席/助手席シートヒーター、運転席シート上下アジャスター、チルトステアリング、オートエアコン(プッシュ式)、オート格納式ドアミラーなど。
体格に合わせて運転姿勢を調整できる装備が揃うため、家族で共用するような使い方とも相性が良さそうです。

2026年8月一部改良後のピクシスエポックの価格一覧
グレード 駆動方式 値段
L 2WD 1,096,700円
4WD 1,223,200円
X 2WD 1,256,200円
4WD 1,382,700円
X“Limited” 2WD 1,377,200円
4WD 1,503,700円

改良前の価格帯が992,200円から1,446,500円だったことを踏まえると、入口価格は10万円強上がりました。ただ、燃費と出力の向上、予防安全機能の世代交代、後述する安全装備の追加を織り込んだ内容であり、価格の安さだけで訴求するのではなく中身で選んでもらう方向に舵を切ったと見るのが自然でしょう。

SRSサイドエアバッグを全車標準装備しメーターまわりも一新

安全面ではもうひとつ、SRSサイドエアバッグが全車標準装備になった点が見逃せません。デュアルSRSエアバッグと組み合わせることで、側面衝突時の乗員保護性能が底上げされます。予防安全だけでなく衝突安全側にも手が入ったわけで、価格上昇分の内訳として納得感のある変更です。

あわせて自発光式デジタルメーターが刷新され、X“Limited”とXにはメッキベゼル付きのマルチインフォメーションディスプレイが標準装備となりました。平均燃費や航続可能距離、コーナーセンサーの表示、スマートアシストの作動状況などを液晶画面にまとめて表示します。
タイヤ&ホイールも全グレード共通で155/65R14タイヤ+4.5Jスチールホイール(樹脂フルキャップ)に統一されました。改良前のLグレードは13インチだったため、実質的に足元がひとまわり大きくなっています。

新色セラミックグリーンメタリックとグレースブラウンクリスタルマイカを追加設定

ボディカラーには、落ち着いた色調のセラミックグリーンメタリック(標準設定)と、上質感を狙ったグレースブラウンクリスタルマイカ(メーカーオプション)の2色が新たに設定されました。
一方で、これまで用意されていたレモンスカッシュクリスタルメタリックやスプラッシュブルーメタリック、プラムブラウンクリスタルマイカは設定から外れ、改良後のラインナップは全8色となっています。
鮮やかな原色系を整理して彩度を抑えたトーンへ寄せた構成で、実用一辺倒だった色使いから雰囲気を変えてきた印象です。インパネもX“Limited”とXがツートーン、Lがモノトーンと差別化されています。

2026年8月一部改良後のピクシスエポックのボディカラー一覧

  • スカイブルーメタリック〈B83〉
  • セラミックグリーンメタリック〈G61〉
  • ファイアークォーツレッドメタリック〈R67〉
  • ブライトシルバーメタリック〈S28〉
  • ブラックマイカメタリック〈X07〉
  • ホワイト〈W19〉
  • シャイニングホワイトパール〈W25〉(22,000円高/メーカーオプション)
  • グレースブラウンクリスタルマイカ〈T36〉(22,000円高/メーカーオプション)

2026年一部改良後のピクシスエポックの主要諸元

ピクシスエポックのスペック(諸元)
車両型式 5BA-LA350A(2WD)/5BA-LA360A(4WD)
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,500mm(2WD)/1,510mm(4WD)
ホイールベース 2,455mm
トレッド(フロント/リヤ) 1,305mm/1,295mm(2WD)、1,300mm/1,265mm(4WD)
室内長 1,935mm(L)/2,025mm(X・X“Limited”)
室内幅 1,345mm
室内高 1,240mm
車両重量 660kg-740kg
最小回転半径 4.4m
最低地上高 155mm(2WD)/160mm(4WD)
エンジン型式 KF型 水冷直列3気筒12バルブDOHC横置
エンジン総排気量 0.658L
内径×行程 63.0mm×70.4mm
圧縮比 11.5
エンジン最高出力 38kW(52PS)/6,900rpm
エンジン最大トルク 60N・m(6.1kgf・m)/3,600rpm
トランスミッション CVT(自動無段変速機)
駆動方式 前輪駆動方式(2WD)/4輪駆動方式(4WD)
サスペンション(前/後) マクファーソン・ストラット式/トーションビーム式(2WD)・3リンク式(4WD)
タイヤサイズ 155/65R14
ホイールサイズ 4.5Jスチールホイール(樹脂フルキャップ)
乗車定員 4名
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
燃料タンク容量 28L(2WD)/30L(4WD)
WLTCモード燃費 27.0km/L(2WD)/24.4km/L(4WD)

2024年10月1日の一部改良ではリヤソナー増設と寒冷地仕様の標準化を実施

ひとつ前の変更は2024年10月1日の一部改良でした。後退時の安全性を高めるため、リヤのソナーを2個から4個へ増設し、コーナーセンサーはフロント2個・リヤ4個の構成に。あわせて、それまで4WD車のみだった寒冷地仕様が2WD車にも標準化されました。

このときはスマートアシスト非装着グレードが廃止され、B“SA Ⅲ”・L“SA Ⅲ”・X“SA Ⅲ”・G“SA Ⅲ”の4グレード体制に集約。原材料価格の高騰を受けて価格改定も同時に行われ、価格帯は992,200円から1,446,500円となり、この体系が2026年8月の一部改良まで続きました。
安全装備を選択制から全車標準へ切り替えた2024年、その安全装備そのものを世代交代させた2026年と、2年かけて段階的に底上げしてきた流れが読み取れます。

ピクシスエポックはダイハツ ミラ イースのOEMモデル トヨタの保証が付く点が強み

ピクシスエポックは、ダイハツ ミラ イースの供給を受けたOEMモデルです。製造事業者はダイハツ工業で、トヨタによる軽自動車OEM展開としてはピクシススペース、ピクシストラック/ピクシスバンに続く第3弾として2012年5月に登場しました。

基本設計や装備はミラ イースと共通ですが、価格設定には細かな違いがあります。2026年8月の一部改良後で比較すると、LとXは両車まったく同額なのに対し、X“Limited”はピクシスエポックが2WDで1,377,200円、ミラ イースが1,380,500円と3,300円の差が生じています。グレードごとの装備構成に微妙な違いがあるため、装備表を突き合わせて選ぶ価値はあるでしょう。

もうひとつの違いが保証内容です。ピクシスエポックにはトヨタの保証が適用され、エンジン機構や動力伝達機構などの特別保証部品は5年または10万km以内、その他の一般保証部品は3年または6万km以内、ボデー塗装は3年が保証期間となります。
販売網の広さと保証体系を重視するなら、あえてピクシスエポックを選ぶ理由は十分にあります。

ピクシスエポックの走行性能を支える低燃費技術

低燃費を支えているのは、エンジンとCVTの効率を高める複数の技術です。

ピクシスエポックの主な低燃費技術

  • CVTサーモコントローラー:エンジン冷却水とCVTフルードを熱交換させて最適温度に保ち、燃焼効率と変速効率を高める
  • デュアルインジェクタ:1気筒あたり2本のインジェクタで燃料を微粒化し、燃焼を安定させる
  • 気筒別燃焼制御:気筒ごとに点火タイミングを制御して燃焼状態を最適化
  • 低粘度CVTフルード:フリクションを低減
  • リヤデファレンシャルギヤ(4WD車):低粘度ギヤオイルの採用とギヤ噛み合い損失の低減で伝達効率を向上

最小回転半径は4.4mと、軽自動車らしい取り回しの良さを確保。狭い路地や立体駐車場、縦列駐車といった日常のストレスが出やすい場面で効いてくる数値です。
派手さはありませんが、こうした地道な効率改善の積み上げが、ハイブリッド機構を持たないまま27.0km/Lという燃費に届く土台になっています。

収納と居住性に配慮したピクシスエポックの室内空間

室内は運転のしやすさを最優先に設計されています。新設計のフロントシートでヒップポイントを下げることで頭上空間のゆとりと前方視界を広げ、ステアリングを身体に近く、ペダルをやや遠ざけることで自然な運転姿勢を実現。X“Limited”には運転席シート上下アジャスターとチルトステアリングが標準装備され、体格に合わせた調整ができます。

室内長は最大2,025mm、室内高は1,240mmを確保。特に後席のひざ前は、大人がラクに座れる広さが取られています。
収納も充実しており、インパネロングアッパートレイ(助手席)、掘込み式インパネドリンクホルダー、センターフロアトレイ、グローブボックス、フロントドアポケット、リヤのドアポケット&ボトルホルダー、買い物フックなどが全車標準。X“Limited”にはインパネセンターポケットも加わります。
バックドアは樹脂製で軽量化され、小柄な人でも届きやすい位置にハンドルを設定。スイッチ式バックドアオープナーも全車標準装備です。

ピクシスエポックのモデルチェンジ遍歴

ピクシスエポックは、軽自動車の原点である低燃費と低価格をあらためて突き詰めたベーシックモデルとして企画されました。ここまでの歩みを整理しておきます。

ピクシスエポック 初代 LA300A/310A(2012年~2017年)

2012年5月、ダイハツからのOEM供給を受けた軽乗用車として初代が登場しました。当初のラインナップは2WDの「X」「L」「D」、4WDの「Xf」「Lf」に加え、衝突回避支援システム「スマートアシスト」を搭載する「G SA」「X SA」「L SA」および4WDの「Gf SA」「Xf SA」「Lf SA」という構成です。
2013年8月にはマイナーチェンジを実施。フロントまわりのデザインを変更してグリルを大型化するとともに、エマージェンシーストップシグナルを全車標準装備とし、燃費性能も向上させました。
2014年7月にも一部改良が行われ、圧縮比の向上などによってJC08モード燃費は2WDで35.2km/L、4WDで32.2km/Lに到達しています。

ピクシスエポック 2代目 LA350A/360A(2017年~)

2017年5月、初のフルモデルチェンジで2代目へ移行しました。ピクシスシリーズとして初となるステレオカメラ方式の衝突回避支援システム「スマートアシストIII」を採用し、衝突回避支援ブレーキ機能が対歩行者まで対応。ビジネス向けの「B」「B SA Ⅲ」もラインナップに加わりました。
その後もオートライトの全車標準装備化やボディカラーの入れ替えといった細かな仕様変更を重ね、2024年10月にはリヤソナーの増設と寒冷地仕様の標準化を行う一部改良を実施。
そして2026年8月27日の一部改良で、最新エンジンとECUによる燃費・出力の向上、スマートアシストの世代交代、SRSサイドエアバッグの全車標準装備、グレード体系のL・X・X“Limited”への再編が行われ、現在に至ります。

ピクシスエポックのモデルチェンジ遍歴
ピクシスエポックのモデル 販売年表
初代 LA300A/310A 2012年~2017年
2代目 LA350A/360A 2017年~

2代目の登場から9年が経過していますが、フルモデルチェンジの具体的な予告は出ていません。今回の一部改良でパワートレインと予防安全機能を刷新したことを考えると、現行型はもうしばらく現役を続ける可能性が高いと見てよさそうです。