センチュリーの内装はどうなってる?コックピットやシートデザインなどに触れて解説!
1967年に登場して以来、トヨタのフラグシップセダンとして名高いセンチュリーの内装は、日本らしさを重視したエクステリアに合わせたシックなデザインで、落ち着きがあり高級感漂います。最高級セダンのセンチュリーの内装を、シートデザイン・コックピット設計・ラゲージスペース・その他の便利・快適装備に触れながら詳しく解説していきます。
センチュリーのシートバリエーションは7タイプから選べる
センチュリーのシートデザインはウールファブリック仕様と本革仕様の2タイプ、全7種類からセレクトできます。
ウールファブリック仕様の「瑞響(ずいきょう)」と呼ばれるセンチュリー専用のシートデザインです。それぞれグレー・ブラウン・ベージュの内装色にブラウンのタモ杢加飾を掛け合わせています。ウールファブリックと本杢加飾の組み合わせが温かみのある空間を生み出します。
傷のない本革だけを用いた「極美革(きわみがわ)」は、メーカーオプションとなっています。ブラックとフロマージュの内装にブラウンのタモ杢加飾、ブラックとフロマージュの内装カラーにシルバーのアッシュ杢加飾の全4種類の組み合わせがラインナップしています。
センチュリーのシートのクッションにはコイルばねを使用し、疲れにくく身体への負担を最小限に抑え、肉厚な高級ソファのような座り心地の良さを実現しています。足元からの振動も押さえる効果があるので、長時間座っていてもリラックスできます。
居心地の良さと高級感を両立したセンチュリーの後部座席
センチュリーのゆったりとしたリアシートから見えるのは開放的で明るい風景です。足元にはゆとりがあり、思い切り足を伸ばすこともできます。
天井の中央部を上方へ一段高く凹ませる「折り上げ天井様式」を取り入れたセンチュリー。後席の天井には「紗綾形(さやがた)崩し柄」と呼ばれる不断長久の意味の文様があしらわれており、後部座席の格式の高さを表しています。
高級車らしいレース生地のハーフシートカバー
メーカーオプションとして用意されているハーフシートカバーはSRS SIDE AIRBAG対応で、最高級品質のレース生地を採用しています。同じくメーカーオプションのリヤドア用のレースカーテンと合わせると内装に統一感が出ます。
センチュリーの内装にはメーカーオプションのクッション類も充実
座面が回転する回転クッションは助手席と左右後部座席に設置可能です。同乗者がスムーズに乗降できるよう、身体の向きを変えるサポートをしてくれます。
全席対応のコンフォートクッションには、身体への高いフィット性を誇る樹脂素材「ファインレボ」が使用されています。身体にかかる圧力を分散することで座り心地を良くし、疲労感を抑えます。
ランバーサポートクッションには、床下からの衝撃を吸収する作用を持つ「エクスジェル」と呼ばれる特殊な素材が用いられています。
両サイドから身体を支えて走行中の横ゆれを防止するサイドサポートパッドです。左右後部座席に対応し、パッドの位置はスライドして自由に決めることができます。
センチュリーのコックピットは無駄のない高級感漂う洗練されたデザイン
センチュリーの7インチの大型サイズで高精細なマルチインフォメーションディスプレイは、漆黒のパネルに様々な情報を浮かび上がらせます。表示の切り替えはステアリングに設置された十字キーで操作可能です。メーター部の照度はコントロール可能なので、ドライバーが見やすい明るさに設定できます。
電動チルト・テレスコピックステアリングコラム(オートチルトアウェイ&リターン機能付)により、ステアリングをドライバーの運転しやすいポジションに合わせることができます。また、乗り降りの際にステアリングのオートチルトアウェイ&リターン機能付とともに運転席がオートでスライドするパワーイージーアクセスシステムが装備されていて、乗降性に優れています。
シフトレバー(シーケンシャルシフトマチック)のノブは本革巻きで、センチュリーの風格に相応しい高級感あふれる装いです。よく見るとパネル部分は網目状となっていて、さりげなくおしゃれです。
シフトノブと同様に本革巻きとなったステアリングホイールには、冬場でもハンドル操作がしやすいステアリングヒーターが装備されており、運転環境の向上に貢献しています。
ステアリングにはスイッチが複数設置され、これらによりオーディオやマルチインフォメーションディスプレイの操作などが可能です。ステアリングホイールの中央には、センチュリーのトレードマークである鳳凰のエンブレムが誇らしげに輝きます。
後部座席の環境は運転席でコントロールできます。左右席で独立して温度設定が可能なため、どちらの席に座っても快適な環境で過ごせます。
センチュリーのラゲージスペースは484Lを確保
9.5インチのゴルフバッグ4個を積み込めるセンチュリーのラゲージスペース。荷室容量は484Lを確保しています(スペアタイヤ選択時は431L)。純正アクセサリーのセンチュリー専用ラゲージマットを敷くことで、汚れや傷を防ぐことができます。
居心地の良さを追求した内装を持つセンチュリーならではの様々な快適装備
電動オットマン(足乗せ)機能のついた後左右席専用のパワーシートは、リラックスモードやビジネスモードなど3つのシーンに合わせたおすすめモードを設定できます。リクライニングはドアのオープンとともに自動的に復帰するので、車を降りる際にもスムーズに降車できます。
センチュリーのリアシート(左右)にはシートヒーターが、左のリアシートには空気袋を膨張させて肩から腰を刺激するリフレッシュシートが装備されています。さらにメーカーオプションでは、シート表面にこもった熱気を吸い込むベンチレーション機能が設定可能で、暑い夏も快適に過ごせます。
車内空調も細やかに調整可能なセンチュリーの後部座席には、(1)センターピラー(2)タワーコンソール(3)フロアにそれぞれエアコン吹き出し口を設定してあります。ナノイーとクリーンエアコンフィルターが清潔な空気を車内へ送り出します。
メーカーオプションで日差しを遮るリヤドアカーテンと電動式バックウインドゥカーテンを設置することも可能です。
センチュリーは11.6インチのリヤシートエンターテインメントシステムを設置することで「走るコンサートホール」を実現しています。計20個のスピーカーが臨場感のあるリアルなサウンドを再現します。
ビジネスシーンにおけるセンチュリーの便利機能も見逃せない
後部座席の中央に設置されている格納式ライティングテーブルは、書類などへの書き込みにも便利です。テーブルの本杢加飾がセンチュリーの高級感を引き立たせます。
本を読む際に使える明るいLED読書灯はルーフサイド部に設置されています。明るさは自分好みに細かく調整できます。その他にもマガジンラックや照明付きのバニティミラー、靴べら差しなど気の利いた装備が車内のいたるところに散りばめられています。
センチュリーの内装は高級セダンらしさと日本特有の魅力を兼ね備えたデザイン
トヨタのセンチュリーの内装は、日本らしい凛とした美しさを前面に出したビジュアルにふさわしい上質で風格の感じられるデザインとなっています。容量のあるラゲージルームやビジネスシーンで活躍する快適装備も充実しており、公私ともに頼れるパートナーとなってくれることでしょう。