ボンゴブローニイバンの内装をコックピット・シートデザイン・安全装備などグレード別に解説
2010年に生産終了したマツダ・ボンゴブローニイバンが、トヨタ・ハイエース(H200系)のOEM車として3代目へフルモデルチェンジし、2019年5月13日に復活しました。2025年2月には一部改良と価格改定が実施されており、現在も継続販売されています。
3代目ボンゴブローニイバンには、エントリーグレードの「DX」と上級グレードの「GL」の2グレードがラインナップされています。エンジンは2.0Lガソリン(FR・6速AT)と2.8Lディーゼルターボ(4WD・6速AT)の2種類。WLTCモード燃費はガソリン車が9.3〜9.8km/L、ディーゼル車が11.6〜12.4km/Lです(メーカー公表値)。
本記事では、DXとGLの違いに注目しながら、内装をコックピット・シートデザイン・ラゲッジルーム・安全装備のカテゴリ別に詳しく解説します。
マツダ・ボンゴブローニイバンのコックピットは機能性を重視したシンプルで使いやすい設計
マツダボンゴブローニイバン「DX」の内装コックピット
マツダボンゴブローニイバン「GL」の内装コックピット
ボンゴブローニイバンのコックピットは「男の仕事場」をイメージさせるツール感のある実用的なデザインです。DXとGLでコックピットデザインに大きな違いはなく、ブラックの内装色にシルバーの加飾を組み合わせたシンプルな仕上がりです。4本スポークのベゼル付きステアリングホイールはドライバーの手に自然に馴染む形状です。実際に座ってみると、視点が高くアイポイントから前方が見渡しやすく、商用バンとしての取り回しを意識した設計であることが体感できます。

搭載される3眼メーターはハイコントラストで視認性の高いデザインです。スピードメーター下部のマルチインフォメーションディスプレイは燃費情報や外気温などを表示し、ドライバーに必要な情報をわかりやすく提供します。メーターおよびマルチインフォメーションディスプレイ周りにはメッキリングによる加飾が施され、商用車ながら上質感のある見た目に仕上がっています。
ボンゴブローニイバン全車に標準装備されるAM/FMラジオ(AUXミニジャック付)+2スピーカーとマニュアルエアコン
ボンゴブローニイバンにはAM/FMラジオ(AUXミニジャック付)+2スピーカーとダイヤル式マニュアルエアコンが全車に標準装備されています。ダイヤル式のエアコンは手袋をしたままでも操作しやすく、屋外作業中の使用も想定した実用的な設計です。なお、カーナビやバックカメラは標準装備ではないため、必要な場合は別途後付けが必要です。ハイエース用のナビやオーディオパーツが流用できる点は実用上の大きなメリットです。

リアクーラーはGLに、リアヒーターは4WD全車に標準装備されています。リアヒーターは2WD車にもメーカーオプションで装着可能で、寒冷地や冬場での使用が多いユーザーには特に重宝する装備です。
DXとGLの主な内装装備の違い
購入グレードを選ぶ際は、DXとGLの装備差を事前に確認しておくことが重要です。主な違いは以下の通りです。
| 装備 | DX | GL |
|---|---|---|
| シート素材 | グレー ジャージ | グレー ジャージ(同一) |
| リアクーラー | なし(オプション) | 標準装備 |
| LEDヘッドライト | なし | 標準装備 |
| クリアランスソナー | なし(オプション) | 標準装備 |
| AM/FMラジオ+2SP | 標準装備 | 標準装備 |
| 衝突回避支援パッケージ | 標準装備 | 標準装備 |
DXは導入コストを抑えたい事業者向け、GLは快適性・安全装備を充実させたい用途に向いています。日常的に長距離を走る方や夏場の荷室温度管理が必要な業種にはGLのリアクーラーは特に有効です。
3代目ボンゴブローニイバンのシートはグレーのジャージ素材で汚れが目立ちにくい実用的な設計
ボンゴブローニイバンは全車でシートデザインが統一されている
運転席と助手席にはリクライニング機構を標準搭載。フロントシートはウォークスルーでアクセスもしやすい
シートの素材には通気性に優れたジャージ生地を採用しています。グレーカラーなので仕事中の汚れが目立ちにくく、商用車として長く使う場面でも清潔感を保ちやすいのがポイントです。座面に手を当てると適度なクッション性があり、長時間の運転でも腰への負担が比較的少ない設計になっていることがわかります。運転席と助手席の間はウォークスルー構造になっており、助手席側から運転席へのアクセスも可能です。また、運転席・助手席ともにフルリクライニング機構を備えているため、休憩時の仮眠にも活用できます。
ボンゴブローニイバンのラゲッジルームは広い開口部と低床設計で積み降ろしがしやすい

3代目ボンゴブローニイバンの荷室は開口幅・開口高ともに十分な大きさで積載性に優れています。床面地上高620mmの低床設計により、重い荷物もスムーズに積み降ろしできます。荷室長は最大3,000mm(ロングボディ)、最大積載量は1,250kg(3名乗車時)を確保しており、長尺物の運搬にも対応します。バックドアの天井にはルームランプが設置されており、夜間作業時も車内を明るく照らします。
荷室幅は最大1,520mm(ロングボディ)、荷室高は最大1,335mmを確保。ライバルのトヨタ・ハイエースや日産・キャラバンとほぼ同等の積載能力を持ち、大型の機材・什器・長尺パイプなどの運搬業務にも十分対応できます。

リアサイドには左右スライドドアを採用し、最大開口幅1,180mmの広い開口部を実現しています。スライドドア全開ストッパーを搭載しているため、積み降ろし作業中にドアが閉まることなくスムーズに作業を行えます。
折りたたみ機能付きのリアシートで多彩なシートアレンジを実現
リアシートは固定具なしで荷室最前部にコンパクトに折りたためる設計で、荷物の量や形状に合わせてすばやくスペースを拡大できます。フラットな床面は車中泊カスタムのベースとしても活用しやすく、OEM元のハイエース用アクセサリーを流用できる点もカスタムの幅を広げる魅力です。実際に車中泊仕様にカスタムしているオーナーも多く、ハイエース向けのベッドキット・棚板・断熱材などをそのまま流用できる点は大きなメリットです。
ボンゴブローニイバン車内には収納スペースも多数配置されている
車内の収納スペースも充実しており、ドアポケット・カップホルダー・グローブボックスなど、小物・書類・ドリンクをスマートに整理できる収納ポイントが随所に設けられています。助手席下のエンジンフード付近にはある程度のスペースがあるため、工具・作業用品を収納するカスタムを施すオーナーもいます。
ボンゴブローニイバンは「セーフティ・サポートカーSワイド」認定の先進安全装備を全車標準搭載
マツダボンゴブローニイバンはエントリーグレードから上級グレードまで安全装備が充実している
3代目ボンゴブローニイバンは先代と比べて安全装備が大幅に強化されており、2020年6月の一部改良で政府が普及推進する「セーフティ・サポートカーSワイド」に該当するモデルとなっています。経済産業省・国土交通省が安全運転サポート車として認定する同区分は、自動ブレーキ(歩行者対応)・ペダル踏み間違い急発進等抑制装置・車線逸脱警報・自動ハイビームの全4機能を備えることが条件です。以下の安全システムがDX・GLともに全車標準装備です。
- 衝突回避支援パッケージ(プリクラッシュセーフティシステム/レーンディパーチャーアラート/オートマチックハイビーム)
- ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム(DSC)/トラクション・コントロール
- 4輪アンチロック・ブレーキ・システム(4W-ABS)/電子制御制動力配分システム(EBD)+ブレーキアシスト
- ヒルスタートアシストコントロール
- 国土交通省認可品のイモビライザー/オートアラーム
- 電波式キーレスエントリーシステム
衝突回避支援パッケージはミリ波レーダー+単眼カメラ方式の「プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付き)」「レーンディパーチャーアラート(車線逸脱警報)」「オートマチックハイビーム(約30km/h以上で作動)」の3システムをまとめたものです。衝突の危険を検知した際はドライバーへの警告と自動ブレーキで被害軽減を図り、夜間走行の安全性も高めます。
また、DSCによる横滑り防止・4W-ABS+ブレーキアシスト・ヒルスタートアシストコントロールも全車標準装備されており、荷物を満載した状態での急制動や坂道発進でも安心して対応できます。業務で使用する場合、従業員の安全確保と万が一の事故リスク低減の観点からも、これらの安全装備が全車標準である点は選択理由のひとつになるでしょう。
マツダ ボンゴブローニイバンの内装はヘビーデューティな作りで仕事にもアウトドアにも対応

2019年に3代目へとフルモデルチェンジしたボンゴブローニイバンは、商用シーンでの使い勝手を最優先しながらも、先進安全装備を全車標準搭載したバランスの良い大型商用バンです。荷室長最大3,000mm・最大積載量1,250kgという積載性と、ハイエースゆずりの信頼性の高さが評価されており、2025年2月にも一部改良と価格改定が行われ現在も継続販売されています。
フラットな荷室スペースはアウトドア好きなドライバーによる車中泊カスタムのベースとしても人気があり、豊富なハイエース用アクセサリーをそのまま流用できる点が自由度の高いカスタムを支えています。ビジネスシーンにもレジャーにも対応できるヘビーデューティな実力派の一台です。




















