キューブのモデルチェンジ

キューブがモデルチェンジせず生産終了 後継車種はスライドドア搭載の噂も

キューブはフルモデルチェンジせず2019年12月に販売終了しました。次期型へのフルモデルチェンジで安全装備を強化しての登場が期待されていましたが、改良することなく約21年3代にわたる歴史に終止符を打ちます。

キューブがモデルチェンジせず生産終了 後継車種はスライドドア搭載の噂も

キューブが2019年12月で生産終了

日産のトールワゴン「キューブ」が、フルモデルチェンジせずに2019年12月で販売を終了しました。1998年から販売されていたキューブですが、2019年8月下旬には販売店にも販売終了の通知があり、販売終了となった理由は不明ですがモデルが古くなり販売台数が見込めないことが原因になっていると推測します。なお、オーストラリア市場では2019年10月時点で既にキューブの販売を終了していました。

現行型キューブは衝突被害軽減ブレーキが未搭載であることから、安全性能面においては他のモデルと比べて劣る部分がありました。一時期はフルモデルチェンジも期待されており、次期型では安全性能を強化して登場するのではないかという噂もありましたが、それを待たずして今回の販売終了に至りました。キューブの後継モデルがどうなるのかも気になるところですが、現時点でその情報は入ってきていません。

生産終了した日産キューブが2026年頃復活の噂

2019年12月をもって生産終了した日産キューブですが、2026年頃に新型モデルとして復活するという噂。

2024年3月に日産が発表した中期経営計画The Arcのプロモーションムービーに、キューブらしき車両が登場したのが噂も発端で、新プラットフォームとスライドドアを採用することで、トヨタのシエンタやホンダのフリードに対抗するプチミニバンとしてラインナップするようです。

キューブは2021年にフルモデルチェンジし小型ミニバン化の可能性もあった!

2008年に3代目へフルモデルチェンジしたキューブは販売から10年を迎えようとしていて、そろそろモデルチェンジするのではないかという噂がありました。

2代目ノートや5代目セレナに搭載された「e-power」を搭載するのか、どのようなエクステリアになるのか、2代目キューブキュービックのように3列シートを搭載して、ホンダ・フリードの対抗車種になるのか、続々と特別仕様車が発売されていて「キューブ」はこのまま販売終了し、名前を変えて後継車になるのか注目が集まっています。新型キューブのエクステリアや搭載装備、発売日や価格帯をチェックしてみましょう。

キューブが2021年に生産終了か e-POWERを搭載したミニバンタイプの後継車種へバトンタッチ

日産キューブがモデルチェンジせず2021年に生産終了するという情報があります。
2003年の最盛期には139,570台の年間販売台数を記録してコンパクトカーの覇権を握っていたキューブですが、長らくモデルチェンジがなく2017年の販売台数は7,351台まで落ち込んでいました。

キューブの現行モデルは2021年に生産終了する予定で、その後はe-POWERを搭載したミニバンタイプの後継車種へ移行するということです。
この後継モデルは両側スライドドアを装備して使い勝手を向上、一定の需要が見込める4WD駆動も設定することで今までの日産車で取りこぼしていたユーザーの要望を満たします。

パワートレインには2018年に販売台数No.1になったノートにも搭載するe-POWERを採用するので、ライバルのフリードとシエンタの販売台数を取り込みコンパクトミニバンクラスで大ヒットする可能性も考えられます。

新型キューブのエクステリアはボディを一回り拡大してスライドドアを搭載か

TEATRO for DAYZのフロントビュー

東京モーターショー2015で発表されたコンセプトカーの「TEATRO for DAYZ」は、軽自動車の「デイズ」「デイズルークス」の次期コンセプトカーですがどことなく「キューブ」に似ているテイストで、このデザインが次期キューブや新型キューブに活かされる可能性があります。

TEATRO for DAYZのリヤビュー

テールランプは3代目キューブと同様にボディの端から端まで繋がっているデザインで、ナンバープレートの左右にあるランプがウインカーの役割を担っていると考えられます。

TEATRO for DAYZのサイドビュー

サイドビューでは、ボディに埋め込まれたアウタードアハンドルが見えていて、スムージングされたキレイなサイドビューです。フロントドアには「ゼロエミッション」のロゴが見えるので電気自動車のパワートレインですが、新型キューブではガソリンエンジンが採用されると予想します。

TEATRO for DAYZの内装

ドアはコンセプトカーらしく観音開きになっていて、市販車モデルにはリアドアにスライドドアを採用すると考えられます。

ボディサイズは3代目モデルが全長3,890mm、全幅1,695mm、全高1,690mmとなっていて、キューブキュービックのように3列シートを装備するには狭い印象があり、新型キューブではトヨタ・シエンタ、ホンダ・フリードのように全長4,200mmほどに拡大してひと回り大きくなると考えられます。

予想ボディサイズ
全長 4,200mm
全幅 1,695mm
全高 1,690mm
ホイールベース 2,750mm

新型キューブにはエクストレイルやセレナに導入されている自動運転技術の「プロパイロット」が搭載される可能性がある

新型ノートのエクステリア

新型キューブには、2代目ノートや5代目セレナに搭載されたレンジエクステンダーEVの「e-power」が搭載されると予想します。

3代目キューブの燃費は、1.5リットルガソリンエンジンを搭載しFFの2WDで19.0km/Lを記録しています。e-powerを搭載したノートではJC08モードで34.0km/Lから37.2km/Lを記録していて、同じボディサイズのキューブでも34.0km/Lから37.2km/Lほどの燃費を記録すると考えられます。

プロパイロットのイメージ画像

5代目セレナに初搭載された同一車線自動運転技術の「プロパイロット」が、次期キューブにも搭載される可能性もあります。ミニバンのセレナ、SUVのエクストレイル、電気自動車のリーフと、3車種に搭載されている装備ですが、残すボディタイプはセダンとコンパクトカーです。

セダンにはフラッグシップモデルのフーガか、スポーツセダンのスカイラインに搭載されると予想しますが、コンパクトカーではフルモデルチェンジ後の3代目ノート、もしくは新型キューブに搭載される可能性があると考えられます。

新型キューブの搭載エンジンは既存のエンジンと「e-power」を追加すると予想

新型キューブに搭載予定のエンジン

新型キューブに搭載されると考えられるエンジンは、2代目ノートに搭載されている「HR12DE」と「HR12DDR」と「e-power」の3種類になると予想します。

「HR12DE」と「HR12DDR」は2代目ノート前期型から搭載されているエンジンで、1,200cc直列3気筒の排気量があり、「DR12DDR」には過給機としてスーパーチャージャーが搭載されています。

HR12DE HR12DDR
種類 直列3気筒 直列3気筒
排気量 1,198cc 1,198cc
過給機 スーパーチャージャー
最高出力 79PS/6,000rpm 98PS/5,600rpm
最大トルク 106Nm/4,400rpm 142Nm/4,400rpm

HR12DDRエンジンは、スーパーチャージャーを搭載して1.5リッターのNAエンジンに匹敵するほどのパワーを持っていますが、燃費は26.2km/Lと低燃費を記録しています。HR15DEエンジンを搭載している3代目キューブの燃費は19.0km/Lですので、ダウンサイジングした新型キューブは燃費も向上します。

新型キューブの発売日は2021年で現行モデルよりも販売価格は高くなると考える

現行キューブのエクステリア

新型キューブの発売日は2021年になると見られていて、3代目の発売から11年目になります。3代目キューブの価格帯は162万円から213万円になっていて、4代目の新型キューブでは180万円からの価格帯になると予想します。

3代目のキューブは、XとGグレードの他に、アクシス・ライダー・ライダー パフォーマンススペック・ライダー ブラックライン・マイキューブなど、特別仕様車がたくさんラインナップしていて、2017年10月18日には限定400台の「デコ・キューブ」も追加されました。

現行キューブの販売価格一覧
グレード 駆動方式 販売価格
15X 2WD 1,620,000円~
15X Vセレクション 2WD 1,782,000円~
15X Vセレクション マイキューブ 2WD 1,854,360円~
15G 2WD 1,987,200円~
ライダー 2WD 2,030,400円~

キューブの後継車種として登場するか全く違う新型車になる可能性も

ラフェスタのエクステリア

3代目のキューブは月間販売台数1,000台ほどと、かなり台数が落ち込んでいて「4代目キューブ」ではなく、まったく新しい名前の新型車になるか、2代目ノートがティーダを吸収したようにマツダ・プレマシーのOEMである「ラフェスタ ハイウェイスター」を吸収して3列シートを備えたコンパクトミニバンとして「4代目キューブ」が販売される可能性もあります。

立方体を意味するキューブのモデルチェンジ遍歴

キューブは日産が販売していたトールワゴンで、ボンネットが気渡っているユニークなデザインをしています。プラットフォームはルノーとの共同開発したものを採用しています。

キューブ初代 Z10型(1998年~2002年)

1998年2月、初代キューブが誕生しました。廉価版の「F」、標準タイプの「S」、装備が充実した「X」、オーテックジャパンのドレスアップモデル「ライダー」の4グレードとなっています。12月にはオーテックジャパンによる特別仕様車「イエロージャパン」が期間限定で発売されました。

1999年4月、オーテックジャパンから特別仕様車「プレミアム」を設定しました。11月にはマイナーチェンジが実施され、トランスミッションがCVTに変更、四輪駆動車が追加されました。12月には特別仕様車「スペシャルエディション」を発売しました。

2000年5月、特別仕様車「Sリミテッド」を、6月には特別仕様車「NAVIエディション」を発売しました。9月のマイナーチェンジではフロントマスクのデザインが変更されました。同時にオーテックジャパンによる特別仕様車「スクエア」を設定、12月には特別仕様車「アルテ」を発売しました。
2001年5月、撥水シートなどを装備するコールマンとのタイアップモデル「コールマンバージョン」を期間限定で発売しました。8月、期間限定車「バージョン-S」「バージョン-S-α」を12月までの限定販売。
2002年10月、2代目と入れ替わりのため、販売を終了しました。

キューブ 2代目 Z11型(2002年~2008年)

2002年10月、2代目にモデルチェンジしました。左右非対称のボディデザインが話題を呼び、大ヒットしました。
2003年5月、日産自動車創立70周年記念の特別仕様車「SX 70th」を発売。10月には第2弾の「SX 70th-Ⅱ」を発売。12月にはオーテックジャパンによるSUVテイストの特別仕様車「トラビス」を設定しました。
2004年5月、7月末までの期間限定で、英国混乱&パートナーズとのコラボ車「キューブ プラス コンラン」を1,000台限定で、特別仕様車「SX Limited」「EX Limited」も発売されました。8月には「SX」をベースにした「Agiactive」を追加設定しました。12月には特別仕様車「SX MD/CDセレクション」「EX MD/CDセレクション」を発売しました。

2005年1月、期間限定車「HDDナビエディション」を「ライダー」「トラビス」に追加設定。5月にはマイナーチェンジを実施してHR15DEエンジン搭載モデルを追加すると共に、特別仕様車「15M プレミアムインテリア」を発売しました。

2006年1月、インテリジェントキーやオートライトシステムを搭載した特別仕様車「Vセレクション」を発売。5月には「ライダーアルファⅡ」を、10月には特別仕様車「Plus navi」を発売しました。
2007年1月、マイナーチェンジでフロントデザインが変更になり、「ライダー」を一時停止としました。6月、特別仕様車「KAGAYAKI Edition」を、10月には「ライダー 10th アニバーサリー」を、11月には特別仕様車「Music room」を発売しました。

2008年2月、本革シートとドアトリムが全て異なる柄の特別仕様車「15M Art room」を、5月には期間限定車の「プラスナビHDD SP」を発売。11月、3代目と入れ替わりで販売を終了しました。

キューブ 3代目 Z12/NZ12型(2008年~2020年)

2008年11月、3代目のキューブが登場しました。
2009年4月には燃費性能を向上させ、特別仕様車「15X Mセレクション」「15X FOUR Mセレクション」を発売しました。5月には北米市場で2009年モデルと「Krōm」が販売を開始しました。11月、特別仕様車「15X/15X FOUR インディゴセレクション」を2010年3月までの期間限定で発売。
2010年11月、特別仕様車「15X/15X FOUR パーティレッドセレクション」を発売。同時に走行性能の向上。

2011年5月、特別仕様車「15X/15X FOUR こもれびGreenセレクション」を、6月には特別仕様車「15X インディゴ+プラズマ」「15X FOUR インディゴ+プラズマ」を発売。8月には韓国市場での販売を開始しました。グレードは「1.8S」「1.8SL」となります。
2012年10月、マイナーチェンジを実施して2WD車にはアイドリングストップを搭載。燃費性能が向上し、FFモデル全車がエコカー減税に適合。大幅なボディカラーの入れ替えも行い、グレード体系の見直しで「15S」「15S FOUR」が廃止になりました。
2013年10月、特別仕様車「15X/15X FOURロルブーセレクション」を発売。

2014年5月、創立80周年記念特別仕様車「80th Special Color Limited」を、11月には特別仕様車「15X コダワリセレクション」を発売。
2015年10月の仕様変更では内装色を拡大。

2017年5月、特別仕様車「15X Vセレクション My cube」を発売。
2018年4月、仕様変更でステアリングの形状をフェアレディZやジュークと共通のものに変更。「ライダー」のフロントグリルをダーククロムメッキ仕上げに変更が施されました。
2020年3月、販売終了で、22年に歴史に幕をおろしました。

キューブのモデルチェンジ遍歴
キューブのモデル 販売年表
初代 Z10型 1998年~2002年
2代目 Z11型 2002年~2008年
3代目 Z12/NZ12型 2008年~2020年

キューブはコンパクトトールワゴンのスライドドアモデルに進化

キューブ

ダイハツのトール、トヨタのルーミー、スズキのソリオなどスライドドアを採用し、3列目シートを備えたコンパクトミニバンへ進化すると見られている次期キューブは、同じく3列シートでスライドドアを装備した5ナンバーミニバンのトヨタ・シエンタ、ホンダ・フリードのライバル車になると考えられます。
2代目キューブにフルモデルチェンジして、年間10万台以上も売り上げていた人気をとり戻せるか、キューブのフルモデルチェンジに注目が集まります。